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第14戦
ジョリエット
2003年9月7日 開催
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レースレポート

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終盤トップ争いを繰り広げ、8位に入ったロジャー安川
カナーンは6位。ポイント上位2人との差を詰めた
今年も僅差の争いとなったシカゴランド・スピードウェイ
ブライアン・ハータが3位。トニー・カナーンはポイントトップとの差を14点まで縮める

■日時 :2003年9月7日(日)
■天候 :晴れ 
■気温 :27.8℃

トップと0.01秒差、Honda勢トップの3位になったハータ
トップと0.01秒差、Honda勢トップの3位になったハータ

 IndyCarシリーズ第14戦デルファイ・インディ300では、Honda Indy V-8搭載のブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)が予選7番手から3位でゴールした。トップ3が横一線に並んでのエキサイティングなフォト・フィニッシュシーンは、トップから3位までの差がIRLレコードとなる0.01秒しかないものだった。

 チャンピオン争いを展開中のトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は、予選11番手から6位まで5つポジションアップしてゴールし、ポイントトップとの差をレース前の32点から14点にまで削り取った。

 1895年と世界でも最も早い時期にガソリンを燃料とする自動車のレースが開催されたシカゴは、長い間大きなサーキットを持たずに来たが、2001年にダウンタウンの南西ジョリエットにシカゴランド・スピードウェイが作られた。300万人の人口と、多くのスポーツファンを持つアメリカ第3の都市、そして先進気質に富むシカゴに似合いの、ドラッグレース場とダートオーバルも持つマルチ・モータースポーツ施設が完成したのだ。7万5,000席を持つシカゴランド・スピードウェイは、ピット前に緩やかな5番目のコーナーを持つDシェイプ・オーバルで、コーナーには18度という大きな角度のバンクがつけられている。その上、ストレート部もメインストレートで11度、バックストレッチで3度のバンクが与えられ、路面も全体的にスムーズなことから、IndyCarシリーズならではの、ハイスピードでのサイド・バイ・サイド・バトルが実現される。2002年のレースでは、IRL記録の0.0024秒という僅差でサム・ホーニッシュJr.がアル・アンサーJr.を下して優勝を飾ったほどだ。

 今年も300マイルのレースは、快晴に恵まれ、気温と湿度は9月初旬のシカゴエリアとしては低いものとなっていた。ほぼ満員のグランドスタンドと、芝生の敷かれたインフィールドに陣取った大勢のファンたちは、過ごし易い天候を楽しみながら、スリリングな接近戦に声援を送り続けた。午後1時過ぎにスタートしたレースでは、集団を形成したトップグループが、ポジションを入れ替えながらの接近戦を延々と続けた。コース上では時として3台が横一線に並ぶ白熱したコース上のバトルが行われ、ピットロードではクルーたちによる作業スピードの速さと正確さが競われていた。

 レースのキーとなったのは、187周目に出されたフルコースコーションだった。そこまで延々とトップ争いを行って来たドライバーたちに、燃費の良かった2人のHondaドライバー、ブライアン・ハータとロジャー安川(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング)が加わっての7周のスプリントレースは息詰まる接近戦となった。安川はこの時のバトル中に発生した接触によりハンドリングが悪化したため8位へ後退してゴールせざるを得なかったが、ハータはゴールの瞬間までトップの座を激しく競い合った。最終ラップのターン3、ターン4でハータのイン、アウト両側にライバル勢が並びかけ、3台は並んだままゴール。真ん中に挟まれたハータは、優勝したサム・ホーニッシュJr.(パンサー・レーシング)に0.01秒差。2位となったスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)との差は、0.0001秒で惜しくも3戦連続の3位となった。この勝利はホーニッシュJr.にとって今シーズン2勝目、そして、IRL最多勝利ドライバーは優勝回数を10へと伸ばした。

 ポイントリーダーのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がギヤボックストラブルにより183周でリタイアし、ランキング2位につけていたジル・ド・フェラン(チーム・ペンスキー)が12位となったことから、チャンピオン争いはさらに混戦模様となった。ランキングトップをキープしたカストロネベスと2位ディクソンとの差は12点。カナーンは3位のままだが、ディクソンとの間には2点しか差はなく、トップとの差も大幅に縮めることに成功した。

 予選4位だったケニー・ブラック(チーム・レイホール)は、サスペンショントラブルが原因と見られるアクシデントで21位。Gフォース・Hondaで参戦中のグレッグ・レイ(アクセス・モータースポーツ)は、金曜日のプラクティス1回目にサスペンショントラブルによるアクシデントを起こし、マシンの修復ができなかったことから、今回の予選、決勝ともに出場しなかった。

 Hondaドライバー2人の間で争われているルーキー・オブ・ザ・イヤーの座をかけた戦いは、ダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)が4位でゴールし、安川が8位だったことから、ウェルドンが18点あった差を10点まで縮めている。今シーズンも残すところ、カリフォルニア・スピードウェイ、テキサス・モータースピードウェイでの2戦のみとなった。


●3位 ブライアン・ハータ
 「いろんなことのあった忙しいレースだった。スタートでは不運があったが、終盤には絶妙のタイミングで出されたフルコースコーションという幸運が訪れた。序盤はミスファイアがあって、イグニッションを操作しながらの走行となっており、再びペースアップを果たすまでに16位か17位までポジションを下げてしまった。エリオ・カストロネベスがスローダウンするのを見たのは、ちょうど自分は最後のピットインを行うためにウォームアップレーンに降りようとしているところだった。あれでポジションを上げることができた。最後のリスタートからは、優勝できるチャンスが自分にあると考えていたが、コースの一番内側のラインを保って走り続けることができなくなっていた。サム・ホーニッシュJr.がアウトのラインから来るのは見えていた。スコット・ディクソンは僕の後ろについたままゴールするものと思っていたが、僕のマシンがインを保持し切れずに上のラインに向けてスライドするのを見て、彼はイン側へと進路を変えて来た。クラッシュが発生する可能性は十分にある状況だった。しかし、我々3人は互いにギブ・アンド・テイクをし合っていた。最終ラップの戦い方は、レース後に考えても、ベストのものだったと思う」

●4位 ダン・ウェルドン
 「スタートからゴールまで、自分たちのマシンは非常にハンドリングが良かった。トラフィックの中でのマシンもとても良いものになっていた。みんなとポジションを入れ替えながらの戦いは本当に楽しかった。しかし、最後のフルコースコーションの後、僕らは作戦を少し変更しなければならなかった。チームメイトのブライアン・ハータとトニー・カナーン2人ともが僕と同じようにトップ集団にいたことから、トラブルを避け、チームのために戦う必要があった。今日はレースでトップを走ることができ、良い結果も手にすることができ、とても嬉しい」

●6位 トニー・カナーン
 「僕の仕事はライバルのマシンをパスすること。そして、今日の自分はそれができていた。とても多くのマシンを今日は抜くことができた。賢いレースをすることと、他のドライバーたちの動きを利用する走りを心がけたことにより、レース中にたくさんのポジションをゲインし、良いリザルトに結びつけることができた。自分としては、もう少し上位でゴールしたかった。しかし、ポイントリーダーのエリオ・カストロネベスとの差を縮めることができたのだから、良い1日にできたと言っていいと思う」

●8位 ロジャー安川
 「全体的に見て、今日のレースは自分たちのチームにとって良かったと思います。今シーズン初めて優勝を狙えるポジションを終盤に走ることができましたから。今日は勝てると思っていました。しかし、最後のリスタートの後にブライアン・ハータとホイールが接触してしまった。サイド・バイ・サイドで走っていた時に、彼が自分の走っている上側へ少しだけですが上がって来て、彼の右リヤホイールが僕の左フロントホイールにぶつかった。あの接触でアライメントが狂ったようで、そこからのハンドリングは急激にオーバーステアになってしまい、ゴールまで走り切るためにコーナーではアクセルを戻さなければならなくなっていました。それでも、今回はトップ10入りをまた果たすことができましたし、トップ争いをする中で多くのことを学ぶことができました」

●21位 ケニー・ブラック
 「ターン3に進入した時、誰かがイン側に入って来て、ぶつけられたと思った。マシンのリヤに大きな衝撃を感じた直後にマシンがスピンを始めた。マシンにはミラーがついているし、スポッターもいて誰もいないと思っていたのに、突然マシンは向きを変えた。幸いにも怪我はなかった。左足をコクピット内でぶつけただけ。アクセルを全開まで踏み込む右足には全然問題はない。レース序盤はアンダーステアが出ていて、トップ集団について行くことができなかった。しかし、最初のピットストップ以降のマシンはとても良いハンドリングになっていて、イン側でもアウト側でも自由に走ることができていた。ゴールまで走れない不運が続いている。今日のレースでは、間違いなく最後まで上位争いに残れていたはずだ。カリフォルニアで全力を出し切れるよう、準備にとりかかる」

●ジーン・ヒンガート:HPD シニアエンジニア
 「Hondaドライバーたちは全員がいいレースをしてくれた。僅差で3位となったことは非常に残念だ。我々には勝てる力があったと思うからだ。全員の燃費も良く、エンジンのパフォーマンスはライバル勢に負けていないものだった。残り2戦で2勝を挙げるために、我々は全力を注ぎ続ける。新たに開発したパーツをそれらのレースに投入すべく、今週中にフォンタナで我々はテストを行う予定だ」

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