軽量・コンパクトなPGM-FI採用745cm3水冷直列2気筒エンジンを採用。低回転域でのゆとりあるトルク特性を実現するとともに、低振動に貢献する2軸バランサーにより扱いやすさと快適性を追求している。また、燃焼効率を徹底追求し、ピストンストロークをロングストロークタイプとし、低・中速回転域で確実な燃焼を行うための理想的な燃焼室形状やバルブタイミングの最適化、低フリクション化などにより、常用回転域での走る楽しさを追求しながら、優れた燃費性能を実現。さらに、排出ガスの浄化効率を高めるエキゾーストポート直下配置のキャタライザーを導入し、PGM-FIとあいまって優れた環境性能も実現している。
軽量・コンパクト化を追求したデュアル・クラッチ・トランスミッション。
走行モードには、状況に応じて的確なシフトアップ/ダウンを自動的に行う「ATモード」、シフトスイッチにより任意に変速できる「MTモード」を設定。ATモードには、一般走行に適した「Dモード」と、スポーツ走行に適した「Sモード」があり、「Dモード」はライダーの操作から市街地や峠道などさまざまな走行環境を判断し、適切に変速を制御。さらに、ATモード走行中にも「シフトアップ/ダウン」スイッチで変速可能なため、走行状態に応じた適切なタイミングで「ATモード」に自動復帰する機能を設定している。
シャシーには、しなやかさと剛性感を高次元で融合させたダイヤモンドフレームを採用。優れた燃費性能により、大幅な小型化が可能となった燃料タンクをシート下に配置し、従来の燃料タンク位置は収納スペースとして活用している。さらにシリンダー前傾角6 2°* のエンジン、燃料タンク配置とともに低重心化を追求し、安心感ある走りに貢献。走る楽しさを利便性という視点からも支えるシャシーとなっている。
*車両搭載角
ブレーキには、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を設定。前・後輪に装備した車輪速センサーからの情報をもとに、自己診断機能付ECUがタイヤのロックを常時監視。ブレーキのかけ過ぎや急な路面変化によるタイヤのロック傾向を検知するとタイヤのロックを回避し、車体コントロールをサポートする。
※ABSはあくまでもライダーのブレーキ操作を補助するシステムです。したがって、ABSを装備していない車両と同様に、コーナー等の手前では十分な減速が必要であり、無理な運転までは制御できません。ABS作動時は、キックバック(揺り戻し)によってシステム作動を知らせます。