オハイオ州コロンバス郊外のミッドオハイオ・スポーツカーコース(全長2.258マイル)で開催されたHondaインディ200。今年はダブルヘッダーで、土曜日にシリーズ第10戦である1レース目が開催され、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)が予選6番手から3位に入り、表彰台に上りました。
そのロッシと終盤戦で激しく争ったのは、オハイオ州出身でミッドオハイオでの人気が非常に高いグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)で、4位フィニッシュを果たしました。
75周で争われたレースの54周目、ロッシとレイホールはそろってピットストップを行い、ゴールまで凄まじいバトルを繰り広げました。表彰台をかけた彼らの攻防は、このレースで最もエキサイティングなものになっていました。
オハイオ州からのゴーサインが出たことで、今週末のミッドオハイオには熱心なインディカーファンが集まり、コースサイドでのレース観戦を楽しんでいます。3、4位となったロッシとレイホールの後方では、ライアン・ハンター-レイ(Andretti Autosport)、フェリックス・ローゼンクヴィスト(Chip Ganassi Racing)、ジャック・ハーヴィー(Meyer Shank Racing)が続き、ファンからの声援を浴びながらHondaドライバー5人がトップ7に食い込みました。
今シーズンの開幕から3連勝を飾り、ポイントリーダーに立っているスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、予選17番手で後方からのスタートを切りました。持てる力を予選で発揮しきれなかった悔しさをレースにぶつけ、オープニングラップから序盤の数ラップで6つのポジションアップに成功。最終的に、23人の出場ドライバー中で最多のポジションアップを実現させ、10位でのフィニッシュを果たしました。ディクソンはこれにより、シリーズ14戦中の10戦が終わった時点で、ポイント2番手のニューガーデンに76ポイントの差をつけて首位をキープしています。
8月末にキャリア2度目のインディ500優勝を果たした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、ミッドオハイオの1レース目では予選18番手、決勝17位と厳しい戦いを経験しました。涼しめのコンディションとなったためか、ソフトタイヤとハードタイヤの間にパフォーマンスの差があまりなく、フルコース・コーションも出ない展開となったことから、ピットタイミングをずらしてのポジション入れ替えなど、佐藤を含む多くのドライバーが戦略面での変化にトライしましたが、予選からの順位変動の少ない戦いになっていました。
次戦は翌日。同じミッドオハイオ・スポーツカーコースで、75周のレースが開催されます。1レースを終え、セッティングの熟成度が上がったマシンでの戦いとなるレース2は、より激しい戦いが繰り広げられることでしょう。
アレクサンダー・ロッシ(3位)
「いい戦いのできたレースでした。今年は自分たちの思い通りに物事がいかないことが多いため、残るシーズンでは与られた仕事を全力で行い、チャンスを最大限に活かそうと考え、今日のレースに臨みました。チームもHondaもすばらしい仕事をしてくれました。ライアン・ハンター-レイをパスし、ジョセフ・ニューガーデンも捕まえるところまで行けていたら、優勝のチャンスもあったと思います。私たちは速く、6番手からという難しいスタートポジションでしたが、いい一日にすることができました。明日、もう一度挑戦します」
佐藤琢磨(17位)
「厳しいレースでした。多くのハードワークを注ぎ込んだのですが、結果に反映させることができず、残念です。今日はドラマのないレースでした。フルコースコーションの出ないレース展開となり、作戦でポジションをばん回することも目指したのですが、それを果たすことも叶いませんでした。明日に向けては、マシンをよくする必要があります。今日は暑く、汗をかいて体重が減りましたが、今晩ゆっくり休めば、明日は大丈夫だと思います」
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | W.パワー | シボレー | 75 | 1:29'08.9095 |
2 | 1 | J.ニューガーデン | シボレー | 75 | +7.4523 |
3 | 27 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() | 75 | +8.9922 |
4 | 15 | グラハム・レイホール | ![]() | 75 | +9.2323 |
5 | 28 | ライアン・ハンター-レイ | ![]() | 75 | +13.2281 |
6 | 10 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | ![]() | 75 | +14.1171 |
7 | 60 | ジャック・ハーヴィー | ![]() | 75 | +18.2198 |
8 | 21 | R.ヴィーケイ | シボレー | 75 | +19.2468 |
9 | 88 | コルトン・ハータ | ![]() | 75 | +26.0264 |
10 | 9 | スコット・ディクソン | ![]() | 75 | +32.7179 |
12 | 55 | アレックス・パロウ | ![]() | 75 | +34.4767 |
14 | 18 | サンティノ・フェルッチ | ![]() | 75 | +42.9962 |
15 | 8 | マーカス・エリクソン | ![]() | 75 | +43.6952 |
17 | 30 | 佐藤琢磨 | ![]() | 75 | +45.8415 |
20 | 26 | ザック・ヴィーチ | ![]() | 74 | +1Lap |
23 | 98 | マルコ・アンドレッティ | ![]() | 74 | +1Lap |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
1 | スコット・ディクソン | ![]() | 436 | |
2 | J.ニューガーデン | シボレー | 360 | |
3 | P.オワード | シボレー | 316 | |
4 | 佐藤琢磨 | ![]() | 287 | |
5 | W.パワー | シボレー | 280 | |
6 | コルトン・ハータ | ![]() | 273 | |
7 | グラハム・レイホール | ![]() | 268 | |
8 | S.パジェノー | シボレー | 249 | |
9 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | ![]() | 236 | |
10 | サンティノ・フェルッチ | ![]() | 232 | |
11 | ライアン・ハンター-レイ | ![]() | 225 | |
12 | ジャック・ハーヴィー | ![]() | 207 | |
14 | マーカス・エリクソン | ![]() | 199 | |
15 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() | 190 | |
17 | アレックス・パロウ | ![]() | 178 | |
20 | ザック・ヴィーチ | ![]() | 153 | |
21 | マルコ・アンドレッティ | ![]() | 143 | |
23 | ジェームズ・ヒンチクリフ | ![]() | 88 | |
31 | スペンサー・ピゴット | ![]() | 17 | |
33 | ジェームズ・デビソン | ![]() | 10 |