Round09アメリカゲートウェイ2

2020年8月30日(日)・決勝

ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ

天候:快晴
気温:摂氏29~30℃

第9戦 ゲートウェイ2

スコット・ディクソンが優勝の翌日に5位フィニッシュ

ミズーリ州の大都市セントルイスの東を流れるミシシッピ川の対岸、イリノイ州マディソンで2020年シーズン第8、9戦のダブルヘッダーが開催されました。全長1.25マイルの非対称オーバルコースであるワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイでのイベントは、2レースともファンがグランドスタンドで観戦できるものとして行われました。

土曜日のレース1は雲の多い空の下でしたが、レース2は快晴下で行われ、暑くて湿度の高いコンディションでのバトルとなりました。作戦が非常に重要となるレース展開で、Hondaエンジン搭載マシンで走るスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が前日の優勝に続き、レース2では5位フィニッシュという好成績を収めました。

予選6番手だったディクソンは、オープニングラップで4位にポジションを上げ、最初のピットストップまでのスティントをとても長くする作戦で走りました。しかし、燃費をセーブしながらも上位を走り続けた彼は、周回遅れやバックマーカーによるトラフィックに影響を受け、不利な戦いを強いられることとなりました。

レースはゴール直前までグリーンのまま進みました。一時は7番手まで後退していたディクソンですが、終盤戦で早めにピットストップを行う作戦に切り替えたことが功を奏しました。トップグループへの復活に成功したディクソンは5位でフィニッシュしました。
シーズン4勝目を挙げた翌日も5位フィニッシュし、今シーズン8回目のトップ5入りを果たしたディクソンは、第9戦を終えてもポイントリーダーの座を維持しています。ゲートウェイでのレース2で勝ったジョセフ・ニューガーデン(Team Penske)はポイントスタンディングで2番手につけていますが、ディクソンは彼に96点もの差をつけています。

土曜日のレース1で5番手スタートから2位フィニッシュした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、ポールポジションからスタートしたレース2の序盤を悠々とリードしました。実に安定した走りで、燃費のセーブも行いながら余裕を持ってトップでの周回を重ねていました。

ところが、レース1と同じく各スティントを長くする作戦が、レース2ではアドバンテージになりませんでした。イエローフラッグが出なかったことも影響し、バックマーカーに追いついた佐藤は彼らの遅いペースで走ることを強いられ、早めにピットに入る作戦で戦ったライバルたちが優位を手に入れました。

レースは折り返し点を過ぎてもイエローフラッグが出ないままで、7番手を走行していた佐藤は遅いマシンに引っかかり、トップグループに接近することができませんでした。もうゴール目前の197周目、佐藤の前方で接触による混乱が発生、それを回避しようとした彼は外側の壁に軽く接触し、レース2最初で最後のコーションフラッグが出されます。ゲートウェイでの2戦目は、アンダーイエローでのフィニッシュとなりました。

 

コメント

スコット・ディクソン(5位)スコット・ディクソン
「今日もチームのクルーがとてもいい仕事をしてくれました。私たちは常にHondaとHPDとともに戦えることを誇りと感じています。レース中にトラフィックに捕まることがあり、結果に大きな影響を及ぼしていました。そのドライバーは周回遅れであるのに道を譲らず、私たちをスローダウンさせていました。彼はチームメートを助けようと、そうした走りをしていたのかもしれませんが、私と佐藤琢磨のレースを台無しにしました。私たちとしては、全力を出し切り、まずまずのポイントを獲得できた一日となりました」

佐藤琢磨(9位)佐藤琢磨
「私たちはスタートからレースをリードし、大量に燃料をセーブしていました。しかし、集団の最後尾に追いつき、自分たちのペースでリードを広げていくことができませんでした。今日の路面には埃が多かったのか、オーバーテイクするのが非常に難しくなっていました。私たちの作戦は最初のスティントをできる限り長くするもので、ライバルたちは早めにピットインする作戦でした。その違いが勝負の行方を決定しました。私たちは燃費セーブを続け、終盤戦では作戦を変更してピットタイミングを変えることにもトライしましたが、トラフィックに引っかかり続けました。何台かのマシンは4周も遅れていながら、ピットから”カーナンバー30には抜かせるな”という指令を受けていたそうです。そんなのはレースではありません。スポーツマンらしくない行為ですから、私とすれば納得がいきません。しかし、私たちにはどうすることもできませんでした」

リザルト

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
11J.ニューガーデンシボレー2001:32'15.2431
25P.オワードシボレー200+1.4356
312W.パワーシボレー200+3.3580
421R.ヴィーケイシボレー200+4.4369
59スコット・ディクソンHonda200+6.2173
688コルトン・ハータHonda200+7.0022
710フェリックス・ローゼンクヴィストHonda200+9.6894
859C.デイリーシボレー200+9.9199
930佐藤琢磨Honda200+10.8130
1018サンティノ・フェルッチHonda200+15.6741
1128ライアン・ハンター-レイHonda200+16.6569
1255アレックス・パロウHonda200+18.8580
1360ジャック・ハーヴィーHonda200+20.0777
1427アレクサンダー・ロッシHonda200+20.9892
1598マルコ・アンドレッティHonda199+1Lap
 
2015グラハム・レイホールHonda198+2Laps
2226ザック・ヴィーチHonda196+4Laps
238マーカス・エリクソンHonda190+10Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1スコット・ディクソンHonda416
2J.ニューガーデンシボレー320
3P.オワードシボレー297
4佐藤琢磨Honda274
5コルトン・ハータHonda250
6S.パジェノーシボレー237
7グラハム・レイホールHonda236
8W.パワーシボレー226
9サンティノ・フェルッチHonda216
10フェリックス・ローゼンクヴィストHonda208
11ライアン・ハンター-レイHonda194
12マーカス・エリクソンHonda184
 
14ジャック・ハーヴィーHonda181
16アレックス・パロウHonda160
18アレクサンダー・ロッシHonda154
20ザック・ヴィーチHonda143
21マルコ・アンドレッティHonda136
23ジェームズ・ヒンチクリフHonda88
31スペンサー・ピゴットHonda17
33ジェームズ・デビソンHonda10

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