スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで開催されたダブルヘッダーの1戦目、ボマリートオートモーティブ500のレース1において、最後のピットストップを終えたところでトップに躍り出ました。そこからの彼は佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)の猛チャージを弾き返し、今シーズン4勝目のチェッカーフラッグを受けました。
予選3番手だったディクソンはスタートからレースリーダーを視界に収めて走り続け、終盤にチームクルーたちによるピットストップの速さも味方につけてパト・オワード(シボレー)をパスし、レースリーダーとなりました。残り20周、佐藤がオワードをスリリングなアウト側からのパスで下し、勢いに乗ってディクソンへと急接近。インディ500と同じ2人が優勝をかけたバトルを繰り広げ、チェッカーフラッグが振り下ろされた時、ディクソンと佐藤の間には0.1404秒の差しかありませんでした。ディクソンは8戦目にしてシーズン4勝目を飾りました。チームメートの フェリックス・ローゼンクヴィストも第4戦ロードアメリカで勝利していますから、Chip Ganassi Racingは開幕8戦で5勝という驚異的な勝率を実現しています。
インディカー史上最多勝利はA.J.フォイトによる67勝で、2番手はマリオ・アンドレッティの52勝です。ディクソンは今日、あと2勝でアンドレッティに並ぶキャリア50勝目をゲートウェイで記録し、2020年のドライバー部門チャンピオンシップでは、ポイントランキング2番手につけるジョセフ・ニューガーデンとの差を117点に拡大しました。
Hondaは今シーズン6勝目を挙げ、マニュファクチャラーズポイントでライバルのシボレーに101点の差をつけることとなりました。Hondaは2020年シーズンの6勝目を1−2フィニッシュで、マニュファクチャラーズポイントでのリードを101点に広げました。
高い安定感を見せてきているコルトン・ハータ(Andretti Harding Steinbrenner Autosport)が4位でゴールし、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)が5位。Hondaドライバー4人が今日のレースでトップ5入りしました。
次戦は明日、ダブルヘッダーの2戦目が今日と同じくワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで、今日と同じく200ラッップで争われます。
スコット・ディクソン(優勝)
「チームには感謝しても感謝しきれません。今日はレースを通してとてもいい戦いができていました。佐藤琢磨がレース終盤に強くなるだろうことは知っていました。しかし、彼がどこまでの強さを身につけてくるかはわかっていませんでした。すでにリザーブモードに入り、エンジンなどマシンすべてを労る走りをしていた私たちに、彼らは一気に迫って来ました。僅差ながら勝利を飾れたことは、奮闘をしてくれているチームのためにもうれしいと思っています。先週のINDY500での2位は悔しいものでしたから、今日こうして優勝できたことは喜んでいます。キャリア50勝という言葉には、すばらしい響きがありますね。このままがんばり続け、あと何勝か飾りたいです。HondaとHPDにも感謝をしても感謝しきれないと感じています。彼らのパワーで走っていることを誇りと感じます。彼らはこれまでもすばらしい仕事をしてきてくれていますが、特に今シーズンのエンジンは驚異的で、見事なスピードを実現しています。本当に驚くばかりです」
佐藤琢磨(2位)
「ご覧の通り、チームがファンタスティックな仕事をしてくれました。先週のINDY500優勝で得た勢いを私たちはゲートウェイに持ち込みました。レース序盤にポジションを下げたのは、マシンのハンドリングが自分の本当に走りやすいと感じるものになっていなかったからです。しかし、ピットストップで毎回マシンを進歩させて行き、レース終盤のマシンはとても力強いものになっていました。驚くべきマシンになっており、Hondaパワーがまたしてもすばらしかった。今日のレースはディクソンと彼のチームにおめでとうと言いたいですね。ファンタスティックな勝利だったと思います」
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
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1 | 9 | スコット・ディクソン | ![]() | 200 | 1:44'30.7944 |
2 | 30 | 佐藤琢磨 | ![]() | 200 | +0.1404 |
3 | 5 | P.オワード | シボレー | 200 | +7.0052 |
4 | 88 | コルトン・ハータ | ![]() | 200 | +7.7019 |
5 | 8 | マーカス・エリクソン | ![]() | 200 | +8.3504 |
6 | 21 | R.ヴィーケイ | シボレー | 200 | +12.4145 |
7 | 28 | ライアン・ハンター-レイ | ![]() | 200 | +13.0556 |
8 | 10 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | ![]() | 200 | +13.8107 |
9 | 14 | T.カナーン | シボレー | 200 | +15.0319 |
10 | 59 | C.デイリー | シボレー | 200 | +15.6721 |
11 | 60 | ジャック・ハーヴィー | ![]() | 200 | +16.2600 |
15 | 55 | アレックス・パロウ | ![]() | 200 | +24.6954 |
16 | 18 | サンティノ・フェルッチ | ![]() | 200 | +27.0938 |
18 | 15 | グラハム・レイホール | ![]() | 124 | +76Laps |
21 | 26 | ザック・ヴィーチ | ![]() | 2 | +198Laps |
22 | 27 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() | 0 | +200Laps |
23 | 98 | マルコ・アンドレッティ | ![]() | 0 | +200Laps |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
1 | スコット・ディクソン | ![]() | 335 | |
2 | J.ニューガーデン | シボレー | 251 | |
3 | P.オワード | シボレー | 218 | |
4 | 佐藤琢磨 | ![]() | 214 | |
5 | グラハム・レイホール | ![]() | 212 | |
6 | S.パジェノー | シボレー | 207 | |
7 | コルトン・ハータ | ![]() | 189 | |
8 | サンティノ・フェルッチ | ![]() | 181 | |
9 | W.パワー | シボレー | 175 | |
10 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | ![]() | 157 | |
11 | マーカス・エリクソン | ![]() | 149 | |
12 | ライアン・ハンター-レイ | ![]() | 147 | |
13 | ジャック・ハーヴィー | ![]() | 145 | |
16 | アレックス・パロウ | ![]() | 126 | |
18 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() | 121 | |
20 | ザック・ヴィーチ | ![]() | 121 | |
21 | マルコ・アンドレッティ | ![]() | 114 | |
23 | ジェームズ・ヒンチクリフ | ![]() | 73 | |
31 | スペンサー・ピゴット | ![]() | 17 | |
33 | ジェームズ・デビソン | ![]() | 10 |