インディカーシリーズで最小の全長が0.894マイルしかないショートオーバルコース、アイオワ・スピードウェイが今週末の舞台です。先週のロードアメリカに続いて、今週末もダブルヘッダー。シリーズ第5戦、第6戦がアイオワ州都デモインの東約40マイルのコースで争われます。
金曜日にはプラクティス、予選、レース1決勝が行われ、土曜日にはプラクティスとレース2が開催されるスケジュールで、予選では2レース分のグリッドを決める方式が採用されました。単独アタックで計測される2周のうち、1周目による順位でレース1用グリッドを決定し、2ラップ目のスピードでレース2のグリッドが決まります。
テキサス、インディアナポリス、ロードアメリカで開幕3連勝を記録してポイントリーダーの座にあるスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、気温が28℃以下にまで下がった過ごしやすいコンディションの下、激しいバトルを戦い、どんどんと順位を上げて行きました。予選では狙い通りのパフォーマンスを発揮できなかったディクソンですが、18番手という後方グリッドからのスタートながら、250周のレースを戦うために仕上げられていたマシンにはスピードが備わっており、グリーンフラッグが振られると着々とポジションを上げて行きました。
レースが終盤になってからトップ3、さらには優勝を狙ったバトルをディクソンは戦いました。トップを走るシモン・パジェノー(シボレー)にプレッシャーをかけ、真横に並びかけてのアタックも行いました。しかし、相手はミスを犯さず、ディクソンは2位でのゴールとなり、シーズン4勝目は達成できませんでしたが、しかし、ポイントリーダーのポジションを悠々と保つことは可能でした。
そのほかのHonda勢は、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)が6位、ジャック・ハーヴィー(Meyer Shank Racing)が7位、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)が9位、佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)が10位でゴールしました。
佐藤は6番手スタートからトップを走ることもありましたが、フルコースコーションの後に1回ピットインをして給油、タイヤ交換を行う戦略は、今回の正解ではありませんでした。それでも、これで4戦連続のトップ10フィニッシュですから、パフォーマンスとしては上々。さらなる飛躍が期待できる走りが、今日の250周では数多く見られました。
スコット・ディクソン(2位)
「予選でのマシンはセッティングが悪く、ドライビングの難しいものになっていました。しかし、レースでは徐々にマシンを向上させていくことができました。Hondaエンジンは今日のレースですばらしい燃費を実現し、私たちはゴールまで長いスティントを走りきることができました。明日も後方グリッドからのスタートとなりますが、再び上位で争えるのを楽しみにしたいと思います」
佐藤琢磨(10位)
「厳しいレースでしたが、予選から決勝へマシンのセッテイングを変更できないルールがある中、レースを戦う中でマシンをよくしていくことができました。練習走行からレースにフォーカスしていたのはよかったと思います。レースではトップを走り、トップ5を争っていました。しかし、残念ながら私たちはイエローからゴールまでを2スティントに分ける作戦を選んだため、ピットインしました。今日。上位で入賞し人たちの多くは、コース上に残ってゴールまで走りきっていましたね。自分たちは戦略を見直す必要があります。レースは展開がどうなるか、誰にもわかりません。今日はピットクルーもがんばってくれていたし、多くのいい経験を積むことができたので、明日はもっといい戦いができるはずです」
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 22 | S.パジェノー | シボレー | 250 | 1:41'25.2939 |
2 | 9 | スコット・ディクソン | 250 | +0.4954 | |
3 | 7 | O.アスキュー | シボレー | 250 | +7.2128 |
4 | 5 | P.オワード | シボレー | 250 | +13.9893 |
5 | 1 | J.ニューガーデン | シボレー | 250 | +16.7356 |
6 | 27 | アレクサンダー・ロッシ | 250 | +19.6004 | |
7 | 60 | ジャック・ハーヴィー | 250 | +20.0484 | |
8 | 59 | C.デイリー | シボレー | 250 | +20.5345 |
9 | 8 | マーカス・エリクソン | 250 | +20.7383 | |
10 | 30 | 佐藤琢磨 | 249 | +1Lap | |
11 | 55 | アレックス・パロウ | 249 | +1Lap | |
12 | 15 | グラハム・レイホール | 248 | +2Laps | |
13 | 18 | サンティノ・フェルッチ | 247 | +3Laps | |
14 | 10 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | 247 | +3Laps | |
16 | 28 | ライアン・ハンター-レイ | 247 | +3Laps | |
19 | 88 | コルトン・ハータ | 156 | +94Laps | |
22 | 98 | マルコ・アンドレッティ | 128 | +122Laps | |
23 | 26 | ザック・ヴィーチ | 95 | +155Laps |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | スコット・ディクソン | 213 | |||
2 | S.パジェノー | シボレー | 163 | ||
3 | P.オワード | シボレー | 143 | ||
4 | J.ニューガーデン | シボレー | 137 | ||
5 | コルトン・ハータ | 130 | |||
6 | マーカス・エリクソン | 115 | |||
7 | グラハム・レイホール | 106 | |||
8 | フェリックス・ローゼンクヴィスト | 105 | |||
9 | サンティノ・フェルッチ | 104 | |||
10 | W.パワー | シボレー | 101 | ||
11 | アレックス・パロウ | 98 | |||
12 | ライアン・ハンター-レイ | 95 | |||
13 | アレクサンダー・ロッシ | 94 | |||
15 | 佐藤琢磨 | 90 | |||
17 | ザック・ヴィーチ | 85 | |||
20 | ジャック・ハーヴィー | 75 | |||
21 | マルコ・アンドレッティ | 51 | |||
25 | ジェームズ・ヒンチクリフ | 31 |