Round02アメリカインディアナポリス

2020年7月4日(土)・決勝

インディアナポリス・モーター・スピードウェイ

第2戦 インディアナポリス

インディアナポリスのロードコースで
ディクソン、レイホールが1-2フィニッシュ

スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、テキサスモータースピードウェイでの開幕戦と同じように、第2戦GMRグランプリでもレースの後半を完全に支配下に置くことに成功しました。Hondaエンジン搭載のカーナンバー9を駆ったディクソンはトップでチェッカーフラッグを受け、グラハム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が彼に続く2位でゴール。アメリカの独立記念日にインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースにおいて、Honda勢による1-2フィニッシュが達成されました。

5月に開催予定だったレースが7月にスケジュールし直されたことから、摂氏30℃を越す高温と湿度の高いコンディション下での戦いになりました。ハードタイヤ装着でスタートしたディクソンが、10周を走っただけで1回目のピットストップに滑り込んだのは、序盤のバトルを戦う中でハードタイヤの性能評価を行った結果、残りの70周をソフトタイヤ3セットで走り切る判断を下したからでした。その先はソフトタイヤ装着マシンのパフォーマンスを上げることに集中し、ピットストップでのセッティング調整も成功したことにより、レース後半を目覚ましいハイペースで走り続けて勝利をつかみました。

レイホールはスタート前から2ストップ作戦で行くことに決めていました。序盤から彼のペースは非常に速く、戦いを有利に進めていきました。彼は中盤の3分の1で18周にわたってトップを走りましたが、36周目にルーキーのひとりがクラッシュし、フルコースコーションが出されました。これで戦略によるレイホールの優位は消滅しました。それでも彼はGMRグランプリの昨年度ウイナーであるシモン・パジェノー(シボレー)が終盤戦に仕掛けてきたアタックをかわし切り、表彰台の2段目に上りました。

そのほかにもHonda勢は、コルトン・ハータ(Andretti Harding Steinbrenner Autosport)が4位でフィニッシュし、サンティノ・フェルッチ(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)が9位、佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)が10位でゴールしました。

佐藤はスタート直後にサスペンショントラブルに見舞われて26台のフィールドの最後尾まで後退しましたが、フロントウィングやタイヤの空気圧調整でトラブルをカバーし、徐々に戦闘力のあるペースを取り戻し、非常に粘り強いレースを戦っていました。唯一のフルコースコーションが佐藤の戦いに不利なタイミングで出されることもありましたが、フォーカスを失わず闘志にあふれた走りで中団グループでの激しい攻防を戦い抜き、ゴールを目前にしてトップ10入り。そのポジションを守ってゴールへ飛び込みました。

今季2戦で2勝を挙げ、Hondaはインディカー・マニュファクチャラーズ選手権でトップをキープしています。暫定ですが、シボレーの142ポイントに対し、Hondaは182ポイントを獲得しています。

次のイベントはウィスコンシン州エルクハートレイクの風光明媚なロードアメリカで行われるREVグループ・グランプリで、7月11、12日にシリーズ第3戦、第4戦のダブルヘッダーがスケジュールされています。さらに、その翌週にはシーズン2つ目のダブルヘッダーが7月17、18日にアイオワ州ニュートンのオーバルコース、アイオワ・スピードウェイで開催されます。

コメント

スコット・ディクソン(優勝)
スコット・ディクソン 「レースはずっと、どう展開するのか分からないままでしたね。グラハム・レイホールが、特にハードコンパウンドのブラックタイヤで速かったですから。Hondaエンジンのパワーは素晴らしかったし、2回目のピットストップで施したマシンのセッティング変更によって私たちのマシンはとても運転がしやすくなり、そこからは"チェックアウト "(後続を突き放す)することができました。シーズンの開幕から2連勝を記録できるなんて本当に凄いことだし、とても喜んでいます。これからも自分たちのするべきことに集中し、レースでのさらなる勝利とチャンピオンシップ獲得を目指して戦っていきます」

佐藤琢磨(10位)
佐藤琢磨 「まず最初に、チームメイトのグラハム(レイホール)の2位フィニッシュを祝福したいと思います。彼は今週末、最高の仕事をしてくれました。彼は優勝を望んでいたと思いますが、2位という結果も素晴らしいものです。私のレースは難しいものとなっていました。昨日は駆動系に問題があり、予選ではストレートでコンマ2秒以上のロスをしていました。それで後方グリッドしか手に入れることができませんでした。そして、今日のレースでは1周目あたりでサスペンションにトラブルが発生し、後退していくほかありませんでした。自分が燃料切れを起こすタイミングでフルコースコーションになって、燃料補給だけを行うピットストップを一度行い、ピットがオープンになってからもう1回ピットしなければならない、ということもありました。しかし、最終的には最後尾の26位から10位まで大きくばん回してのフィニッシュができました。ダメージを受けたマシンでしたが、チームがすばらしい仕事をしてくれた結果だと思います。グラハムがすばらしい仕事をしてくれたこともあり、チーム全体が前進をしていると感じています」

リザルト

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
19スコット・ディクソンHonda801:41'59.3232
215グラハム・レイホールHonda80+19.9469
322S.パジェノーシボレー80+20.5642
488コルトン・ハータHonda80+25.0882
521R.ビーケイシボレー80+25.6361
68マーカス・エリクソンHonda80+25.7133
71J.ニューガーデンシボレー80+31.8973
85P.オワードシボレー80+33.8363
918サンティノ・フェルッチHonda80+43.0469
1030佐藤琢磨Honda80+44.8913
1129ジェームズ・ヒンチクリフHonda80+46.1674
1328ライアン・ハンター-レイHonda80+50.4892
1426ザック・ヴィーチHonda80+52.2172
1510フェリックス・ローゼンクヴィストHonda80+56.6884
1760ジャック・ハーヴィーHonda80+1'03.8457
1955アレックス・パロウHonda80+1'06.4782
2298マルコ・アンドレッティHonda79+1Lap
2445スペンサー・ピゴットHonda74+6Laps
2527アレクサンダー・ロッシHonda41+39Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1スコット・ディクソンHonda104
2S.パジェノーシボレー75
3J.ニューガーデンシボレー64
4コルトン・ハータHonda58
5グラハム・レイホールHonda54
6ザック・ヴィーチHonda50
7C.デイリーシボレー46
8P.オワードシボレー42
9ライアン・ハンター-レイHonda41
10マーカス・エリクソンHonda40
 
12サンティノ・フェルッチHonda31
14ジェームズ・ヒンチクリフHonda31
17ジャック・ハーヴィーHonda28
19フェリックス・ローゼンクヴィストHonda25
20マルコ・アンドレッティHonda24
21佐藤琢磨Honda23
23アレクサンダー・ロッシHonda20
24アレックス・パロウHonda18
28スペンサー・ピゴットHonda7

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