Round14アメリカポコノ

2019年08月18日(日)・決勝
天候:晴れのち雨
気温:28℃~31℃

Pocono Raceway

第14戦 ポコノ

雨で短縮されたレースでスコット・ディクソンが2位フィニッシュ

2018年インディカーチャンピオンのスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、雨のために200周から128周に短縮されたレースで2位フィニッシュ。タイトル防衛、そして自身6度目のタイトル獲得に向け、ポイントを重ねました。19年シーズンも後半戦になってからの第11戦トロント、第12戦アイオワで2戦連続して2位フィニッシュしたディクソンは、ミッドオハイオスポーツカーコースでの第13戦Hondaインディ200で優勝し、今回また2位と、4戦続けて2位以上という驚異的なパフォーマンスをみせました。第10戦ロードアメリカ終了時点で94ポイントだったポイントリーダーとの差を52ポイントにまで縮めています。

清々しい快晴のもとでスタートは切られましたが、直後のターン2で多重アクシデントが発生し、5台のマシンが大きなダメージを受けました。幸いにも負傷するドライバーはいませんでしたが、2年連続で発生した多重アクシデントには、ポイントランキングで2番手にいるアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)、佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)、ルーキーポイントランキングでトップにいるフェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)、ジェームズ・ヒンチクリフ(Arrow Schmidt Peterson Motorsports)が巻き込まれました。

コースが清掃され、フェンスも修復されて45分後にレースは再開されました。ロッシ、ハンターレイ、ヒンチクリフはマシンを修理し、しばらくしてからレースに復帰しました。

トップ争いでは4番グリッドからスタートしたディクソンがトップ争いの中心となって周回を重ねました。しかし、スタート直後の赤旗中断によって、レースは予定の200周を終える前に雨によって短縮される可能性が出ていました。100周を終えればレースは成立するため、各チームはピットタイミングを違えるなど、さまざまな作戦を展開してトップを争っていました。200周のレース終了までにさらに2回ほどのピットストップが行われるタイミングの128周目、降り出した雨のためイエローフラッグが出され、その後、2度目の赤旗中断となりました。このイエローフラッグが出される10周ほど前にトップに立っていたのがウィル・パワー(シボレー)で、レース中断中に雷を伴う強い雨が降ったことから、レースは128周で終了されることと決定。パワーがウイナーに、ディクソンは2位となりました。

また、今日のポコノでのレースではルーキーのサンティノ・フェルッチ(Dale Coyne Racing)が目覚ましい走りをみせ、自身のキャリアベストに並ぶ2回目の4位フィニッシュを記録しました。

ロッシはチームの懸命な修復作業によって、レースに復帰し、18位でフィニッシュ。前戦終了時は16ポイント差だったニューガーデンとの差は35ポイントに広がりましたが、まだまだタイトル獲得圏内にとどまっています。

残るは3戦。次戦第15戦はショートオーバルのゲイトウェイ。その次の第16戦はロードコースのポートランド。最終戦もラグナ・セカのロードコースで開催されます。そして、最終戦は今年もダブルポイントが与えられるため、大逆転も十分に可能。チャンピオン争いから目が離せません。

 

コメント

スコット・ディクソン(2位)
スコット・ディクソン 「私たちのマシンは最後のピットストップ前まで本当にすばらしかった。それが突然、なにが変わったのか、曲がっていかなくなりました。レース終盤、私が周回遅れのマシンを抜きあぐねていたのはそのためでした。一周目のアクシデントで赤旗中断があり、24時間の耐久レースのように感じたほどでした。あのアクシデントでだれにもケガがなかったのは、不幸中の幸いでした。そして、今日のレースではポイントリーダーのジョセフ・ニューガーデンとの差を縮めることができました。逆転タイトルの可能性はまだ十分に残されています。私たちは全力でチャージを続けます」

佐藤琢磨(リタイア)
「まず最初に心配なのはフェリックス(ローゼンクビスト)のことです。彼になんのケガもないことを祈ります。チャンピオン争いをしている人たちに対し、非常に残念なことが起きたと考えています。私はライアン・ハンターレイとターン1出口でポジションを争う状況となりました。アレクサンダー・ロッシはスタートでの加速が思うようにいかなかったようでした。ライアンが左、私が右からロッシをパスしに行きました。私は彼を抜ききったと思ったのですが、彼のマシンより完全に前に出てはいませんでした。みんなが接近して走っている状況下で、路面の継ぎ目が高速で走るマシンを不安定にさせてもいました。残念なことに、それらが要因となって私たちは接触してしまったようです。次の週末はゲイトウェイのショートオーバルでのレースです。気持ちを切り替え、いいレースを戦いたいと思います。昨年は思うような戦いができなかったゲイトウェイですが、今年もアイオワで私たちはいい走りができており、同じショートオーバルであるゲイトウェイで今年はいい走りができるようがんばりたいと考えています」

リザルト

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
112W.パワーシボレー1281:53'45.8296
29スコット・ディクソンHonda128+5.4688
322S.パジェノーシボレー128+7.0950
419サンティノ・フェルッチHonda128+9.4697
52J.ニューガーデンシボレー128+10.1771
620E.カーペンターシボレー128+15.4239
718セバスチャン・ブルデーHonda128+19.1641
814T.カナーンシボレー128+23.3941
915グレアム・レイホールHonda128+25.2060
1023C.キンボールシボレー128+27.4361
 
127マーカス・エリクソンHonda128+32.6051
1326ザック・ヴィーチHonda127+1Lap
1598マルコ・アンドレッティHonda126+2Laps
1688コルトン・ハータHonda72+56Laps
1827アレクサンダー・ロッシHonda39+89Laps
1928ライアン・ハンターレイHonda25+103Laps
205ジェームズ・ヒンチクリフHonda19+109Laps
2130佐藤琢磨Honda0+128Laps
2210フェリックス・ローゼンクビストHonda0+128Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1J.ニューガーデンシボレー535
2アレクサンダー・ロッシHonda500
3S.パジェノーシボレー495
4スコット・ディクソンHonda483
5W.パワーシボレー407
6ライアン・ハンターレイHonda344
7グレアム・レイホールHonda334
8佐藤琢磨Honda331
9フェリックス・ローゼンクビストHonda304
10セバスチャン・ブルデーHonda300
11ジェームズ・ヒンチクリフHonda297
12サンティノ・フェルッチHonda291
 
14コルトン・ハータHonda259
15マーカス・エリクソンHonda237
16マルコ・アンドレッティHonda233
17ザック・ヴィーチHonda223
21ジャック・ハーヴェイHonda153
25コナー・デイリーHonda95
28ジェームズ・デビソンHonda36
34オリオール・セルビアHonda16
36ジョーダン・キングHonda12

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