予選で2番手となって悔しい思いをしたアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)でしたが、スタート直後にポールシッターのコルトン・ハータ(Harding Steinbrenner Racing)からトップの座を奪い取ると、55周のレースで54周をリードしての圧勝となりました。
第4戦のロングビーチで勝利して以降、なかなかシーズン2勝目を記録できずにいたロッシですが、今回の勝利でポイントランキングで2位に浮上。ポイント差もトップと7ポイント差にまで縮まりました。
今回のロッシの速さは、ライバルたちを寄せ付けませんでした。心配された雨もなく、終始路面はドライコンディションで、ハイスピードでのバトルが繰り広げられました。ロッシは1回目のピットストップを迎えるまでに2番手に8秒以上もの差を築き上げ、ハードタイヤに交換。その後も1周あたり0.5秒の差をつける驚異的なペースを保ち続けました。ロッシは燃費セーブも問題なくこなし、2回目のピットストップに向かう時には2番手との差を16秒へと広げていました。
昨年と同様、レース中はフルコースコーションが一度も出されず、ロッシは2位に28秒もの大差をつけてチェッカーフラッグを受けました。彼がリードラップを記録しなかったのは、レース終盤の40周目。ピットストップを遅らせたグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)に1周のリードを許したのみでした。
Honda勢が55周すべてのラップをリードし、Hondaドライバーが今シーズン5勝目を挙げました。そして、マニュファクチャラーランキングでもライバルとのポイント差を広げることに成功しました。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は終盤に光る走りをみせました。予選6番手の佐藤は得意のスタートで5番手へと順位を上げました。しかし、2周目に1台に抜き返されると、直後にアタックして来たマシンにコースから押し出されて13番手に後退。その後、一時16番手までポジションを下げ、中団グループから抜け出すのに苦労しました。
しかし、レース終盤になってもスピードを保ち続け、セバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)と激しくバトルし、元チャンピオンのベテラン2人をパスして10位でフィニッシュしました。
アレクサンダー・ロッシ(優勝)
「予選で自分たちに不足していたものは何かをチームは発見し、昨晩のうちに対策を施してくれました。不利から一転して優位を手に入れたことで、すばらしい走りをスタートからゴールまで続けることができました。今日のマシンは、私が今までレースをしてきた中で最高のレベルに仕上がったものとなっていました。そんなマシンを用意してくれたチームに深く感謝したいと思います。今日、私たちは必要としていた優勝を記録できました。圧倒的な勝利を実現し、自分たちのチャンピオンシップ獲得に向けた意気込みを改めてアピールすることもできたと思います。次のレースまで少しインターバルがあるので、そこで態勢をもう一度じっくりと立て直し、トロントのレースも力強く戦いたいですね」
佐藤琢磨(10位)
「スタートはいいものが切れました。しかし、ジェームズ(ヒンチクリフ)とターン3でサイドバイサイドの戦いになった時、不幸にも芝生へと押し出されてしまいました。あんな走り方をされたのは本当に残念です。コースから弾き出されて大きく順位を落とし、そこからはポジションのばん回を目指す戦いをゴールまで続けました。最後のピットストップからのバトルでは自分たちのタイヤ選択が正しく、セバスチャン(ブルデー)とライアン(ハンターレイ)の2人をパスすることができました。彼らを抜いて順位を上げられたのは、今日のレースではよかった部分でした。しかし、トップ6でのゴールが十分に可能だったレースでそれを実現できなかったことはたいへん残念です」
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 27 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() |
55 | 1:39'40.4743 |
2 | 12 | W.パワー | シボレー | 55 | +28.4391 |
3 | 2 | J.ニューガーデン | シボレー | 55 | +31.8443 |
4 | 15 | グレアム・レイホール | ![]() |
55 | +33.4094 |
5 | 9 | スコット・ディクソン | ![]() |
55 | +39.1173 |
6 | 10 | フェリックス・ローゼンクビスト | ![]() |
55 | +41.7825 |
7 | 5 | ジェームズ・ヒンチクリフ | ![]() |
55 | +45.5520 |
8 | 88 | コルトン・ハータ | ![]() |
55 | +47.6935 |
9 | 22 | S.パジェノー | シボレー | 55 | +53.8945 |
10 | 30 | 佐藤琢磨 | ![]() |
55 | +58.9047 |
11 | 28 | ライアン・ハンターレイ | ![]() |
55 | +1'01.0878 |
12 | 18 | セバスチャン・ブルデー | ![]() |
55 | +1'03.9724 |
13 | 7 | マーカス・エリクソン | ![]() |
55 | +1'17.7859 |
15 | 60 | ジャック・ハーヴェイ | ![]() |
55 | +1'42.2456 |
18 | 26 | ザック・ヴィーチ | ![]() |
54 | +1Lap |
19 | 19 | サンティノ・フェルッチ | ![]() |
54 | +1Lap |
23 | 98 | マルコ・アンドレッティ | ![]() |
18 | +37Laps |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | J.ニューガーデン | シボレー | 402 |
2 | アレクサンダー・ロッシ | ![]() |
395 |
3 | S.パジェノー | シボレー | 341 |
4 | スコット・ディクソン | ![]() |
308 |
5 | W.パワー | シボレー | 294 |
6 | 佐藤琢磨 | ![]() |
292 |
7 | ライアン・ハンターレイ | ![]() |
271 |
8 | グレアム・レイホール | ![]() |
244 |
9 | ジェームズ・ヒンチクリフ | ![]() |
216 |
10 | フェリックス・ローゼンクビスト | ![]() |
209 |
11 | セバスチャン・ブルデー | ![]() |
208 |
12 | サンティノ・フェルッチ | ![]() |
204 |
14 | コルトン・ハータ | ![]() |
183 |
15 | マーカス・エリクソン | ![]() |
183 |
16 | マルコ・アンドレッティ | ![]() |
174 |
18 | ザック・ヴィーチ | ![]() |
153 |
21 | ジャック・ハーヴェイ | ![]() |
133 |
25 | コナー・デイリー | ![]() |
59 |
26 | ジェームズ・デビソン | ![]() |
36 |
34 | オリオール・セルビア | ![]() |
16 |
35 | ジョーダン・キング | ![]() |
12 |