Round01セント・ピーターズバーグセント・ピーターズバーグ

2019年3月10日

Streets of St. Petersburg
天候:快晴
気温:26~27℃

開幕戦 セント・ピーターズバーグ

ディクソンが開幕戦で幸先のよい2位フィニッシュ
ルーキーのローゼンクビストはデビューレースで4位

昨年、自身5回目となるシリーズ・チャンピオンに輝いたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、2019年シーズン開幕戦のセント・ピーターズバーグのスタートを予選4番手から切り、2位でゴール。タイトル防衛に向けて順調な滑り出しとなりました。

レースウイークは終日快晴が続き、レースデイは3日間で最も暑い一日となりました。海沿いのリゾート地にある空港と一般道を使った全長1.8マイルの架設コースにはシーズンが始まるのを待ちわびていたファンが集まり、彼らはフロリダらしいトロピカルな雰囲気と、24台のインディカーによる110周のレースを堪能していました。

4番グリッドからスタートしたディクソンは、レースの勝者となるジョセフ・ニューガーデンとのバトルを延々とゴールまで続けました。レース序盤の彼らの戦いは3位のポジションを争うものでした。しかし、2回目のピットストップを終えるまでにポールポジションスタートのウィル・パワー、予選3番手からスタート直後に2番手に浮上したルーキーのフェリックス・ローゼンクビストの前に出たため、ディクソンとニューガーデンとのバトルが優勝争いに変わりました。

3回のピットストップを交えた戦いは、ゴールが近づいた終盤戦になってヒートアップしました。一時は9秒にまでリードを広げていたニューガーデンでしたが、ディクソンがその差を大きく縮めたためです。ゴールまで10周を切ったとき、両者の差は2秒を切っていました。

ルーキーのローゼンクビストは、レースを通じて堂々とした走りを続けていました。スタートでニューガーデンをかわし、そのあとにはパワーを追い抜きます。31周に渡り、トップを走りました。最後までミスなく走り続けて4位フィニッシュというルーキーらしからぬ成績をデビュー戦にして手に入れました。

昨年ランキング2位だったアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は予選6番手から一つ順位を上げた5位でゴール。ジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)は6位。Hondaドライバー7人がトップ10でのフィニッシュを達成しました。

ローゼンクビストだけでなく、Hondaエンジンで走るほかのルーキー2人も開幕戦で大活躍。コルトン・ハータ(Harding Steinbrenner Racing)は8位でゴールし、Dale Coyne Racingのサンティノ・フェルッチは9位でした。そして、10位でフィニッシュしたのが、Meyer Shank Racing with Arrow SPM)のジャック・ハーヴェイでした。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選20番手からのスタートながら、徐々にポジションを上げてトップ10入りを果たし、8位でのゴールをほぼ確実なものにしていました。しかし、最後のピットストップに入る直前、コース上のゴミがギアボックス冷却ダクトを塞いでオーバーヒート。ギアチェンジができなくなり、ピットでのリタイアを余儀なくされました。

コメント

スコット・ディクソン(2位)スコット・ディクソン(左)
「ハードなレースでした。スタートから休める時間はほとんどなく、全開でのバトルがゴールまで続きました。フルコースコーションは1回しか出ませんでした。ドリンクボトルの故障で、私は走行中に水を補給することができませんでした。そのため、肉体的に非常に厳しい戦いになっていました。私たちのマシンはピットアウト後の10~15周でとても速く、ニューガーデンにプレッシャーを与えることができていました。しかし、さらにラップを重ねるとペースを落とさねばなりませんでした。この部分について、私たちのチームはマシンのセッティングを改善しなくてはなりません」

佐藤琢磨(19位)佐藤琢磨
「今日のレースではみんなが同じ作戦を採用していました。ソフトコンパウンドのレッドタイヤが導入されて以来、こんなことは初めてだったのではないかと思います。全員がレッドタイヤでスタートしたため、そのあとの作戦もライバルたちと違うものにするのは難しく、順位を上げていくのはたいへん難しい状況でした。しかし、私たちは着実にポジションアップをしていきました。スタート、リスタートで何台かをオーバーテイクすることができましたし、バトルを続けてマシンをパスしたときもありました。ピットタイミングも的確で、私たちは順位を上げていきました。出場車の中でのベストではありませんでしたが、どんどん順位を上げていくことができました。それは非常にポジティブに考えられることでした。しかし、私たちはフィニッシュすることができませんでした。本当に残念です。クルーたちが見せてくれたすばらしいがんばりを考えると、あまりにも悔しいリタイアです。次戦のサーキット・オブ・ジ・アメリカズです。合同テストの結果もいいものでした。ダイナミックなコースでのレースが今から楽しみです」

リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
12J.ニューガーデンシボレー1102:04'18.2588
29スコット・ディクソンHonda110+2.8998
312W.パワーシボレー110+12.7442
4 10フェリックス・ローゼンクビストHonda110+14.5858
527アレクサンダー・ロッシHonda110+18.3616
65ジェームズ・ヒンチクリフHonda110+31.1596
722S.パジェノーシボレー110+31.4401
888コルトン・ハータHonda110+40.4700
919サンティノ・フェルッチHonda110+57.6029
1060ジャック・ハーヴェイHonda110+59.1909
         
1215グレアム・レイホールHonda109+1Lap
1398マルコ・アンドレッティHonda109+1Lap
1426ザック・ヴィーチHonda109+1Lap
1930佐藤琢磨Honda75+35Laps
207マーカス・エリクソンHonda 54 +56Laps
2328ライアン・ハンターレイHonda19+91Laps
2418セバスチャン・ブルデーHonda11+99Laps

ポイントランキング

順位 ドライバー エンジン 総合ポイント
1J.ニューガーデンシボレー53
2スコット・ディクソンHonda40
3W.パワーシボレー37
4フェリックス・ローゼンクビストHonda33
5アレクサンダー・ロッシHonda31
6ジェームズ・ヒンチクリフHonda28
7S.パジェノーシボレー26
8コルトン・ハータ Honda24
9サンティノ・フェルッチHonda22
10ジャック・ハーヴェイHonda20
 
12グレアム・レイホールHonda18
13マルコ・アンドレッティHonda17
14ザック・ヴィーチHonda16
19佐藤琢磨Honda11
20マーカス・エリクソンHonda10
23ライアン・ハンターレイHonda7
24セバスチャン・ブルデーHonda6

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