Testingアメリカオースティン オープンテスト

INDY

2019年2月12日(火)、13日(水)

Circuit Of The Americas

オースティン オープンテスト

インディカー・シリーズが、毎年恒例の開幕前合同テストを2日間にわたって開催しました。今年からレースが開催されることとなったテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)に25台が集結。14人のHondaドライバーも、この“スプリング・トレーニング”で積極的に走り込みました。

米国のコースとしては長い3.41マイルの全長に、20ものコーナーがレイアウトされたCOTAは、アップダウンもあり非常にチャレンジングなコースです。高速タイプに分類されますが、低速コーナーが組み合わされたセクションもあり、ドライバーたちはマシンのセッティングを納得のいくレベルに仕上げるのに苦労していました。それでも、2日間で合計11時間もの走行時間が用意されており、両日とも気温こそ低かったものの降雨はなかったので、全チームがマシンのファインチューニングを行うことができました。

2日間の合同テストで最速ラップとなる1分46秒6258を記録したのは、今年からHondaファミリーに加わったHarding Steinbrenner Racingで走るアメリカ出身のルーキードライバー、コルトン・ハータでした。元インディカードライバーで現在はAndretti Herta Autosport with Curb/Agajanianの共同オーナーを務めるブライアン・ハータを父に持つ彼は、まだ18歳ながらレース経験は豊富で、今季からインディカー・シリーズへのフル参戦をスタートします。今回のテストでは1日目の2セッションでトップタイムをマークし、2日目午前中のセッションでも首位。この好パフォーマンスにより、ハータが初年度から目覚ましい活躍をする期待感が一気に高まりました。

2番手となる1分46秒8535をマークしたのは、昨シーズンに3勝を挙げてチャンピオンの座を争ったアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)でした。2日間で1分46秒台に踏み入れることができたのは、ハータとロッシ、2人のHondaドライバーだけでした。

続いて、2012年チャンピオンのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が1分47秒1757で4番手。Hondaドライバーはトップ5に3人が並びました。さらに、スウェーデン出身のルーキー、フェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)も1分47秒2941で6番手という好位置でテストを終えました。

このほか、グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)、昨年5回目のタイトル獲得を果たしたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、ジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)、米国人ルーキーのサンティーノ・フェルッチ(Dale Coyne Racing)が7~10番手と、トップ10のうちの8人がHondaインディV8ユーザーでした。

インディカー参戦10年目を迎える佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、テスト2日目の午前中までセッティングが決まりきらずにいましたが、最終セッションでマシンを大幅に向上させ、走行終了までわずかとなったところで12番手につける1分47秒7183をマーク。2日間の総合では13番手という結果になりました。佐藤は2日間で98周、チームメートのレイホールは106周も走り込んでおり、開幕、そしてCOTAで行われるシリーズ第2戦に向けて貴重なデータを収集しました。

コメント

コルトン・ハータ
コルトン・ハータ 「4回あったプラクティスのうち3回でトップタイムを出すことができました。最終プラクティスでもポジションは2番手。トップとの差は0.1秒しかありませんでした。気温が下がっていく中でセッティングを微調整していましたが、それを合わせきることはできていなかったので、僕らはまだスピードアップが可能だと感じています。私たちは暖かめのコンディションの方が速く走れていました。3月に行われるレースでは、今日より気温は上がるでしょうから、私たちにとっていい状況だと言えます。チームとして上々のテストとすることができました。チーム全体がハードワークをこなしてくれたことで、計画していた項目をすべてトライすることができたのです。来月、カーナンバー88をつけたインディカーでセント・ピーターズバーグのストリートコースを走るのが、今から待ちきれません」

佐藤琢磨
佐藤琢磨 「COTAでのテストは、マシンがなかなか思うように動かずに苦しいものでしたが、最後のセッションでマシンがずいぶんとよくなり、出場全車の半分ぐらいの位置につけることができました。低速コーナーの続く部分で曲がりにくかったマシンがようやく曲がるようになり、高速コーナーでの安定感も同時に高めることができました。我々のチームは今回のテストの前にも2回のテストを行っており、開幕前にあと1回テストをする予定ですから、プレシーズンに走り込める距離はインディカーに参戦して以来最も多くなっています。競争は昨年まで以上に激しくなっていますが、開幕戦から上位で争えるようにしたいと考えています」

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