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IRLシリーズの華、インディ500をよりよく理解するためのひとつに、やや変わってはいるものの、面白いといえば面白いといえる予選システムがある。予選の方法を詳細にお教えするためには何ページものスペースを必要とするが、要約するとまず、予選は5月の第2週と第3週の週末に2回に分けて行われる。そのこと自体他のレースではありえないシステムだが、参加ドライバーは一人ずつコースに出て行き、4ラップするうちのベスト・ラップ・タイムが予選タイムとして採用される。 予選最初の週末にいいタイムをたたき出したドライバーに優先的にスターティング・グリッドが割り当てられるようになっている。もしラップ・タイムが遅かったり、アクシデントや何らかのメカニカル・トラブルがあった時には、マシンを修理したり、再調整したりしたあとで、その週末の間か次週末に再トライする。
この予選方法自体、他に例を見ないユニークなものである一方、第2週目の日曜日の予選が終る直前まで、ファンの興味をひきつけて離さない。特にボーダーラインぎりぎりで争う、30〜33位と34〜40位の間の選手の必死な姿は観る者の心を打つ。 このユニークで不思議な予選方式は、激しい雷雨に見舞われることが多いこの時期特有のインディアナポリス地方の天候によって受ける影響を極力減らすために考え出された。 もうひとつインディ500をよりよく理解するために必要というか、なるべく慣れておいたほうがいいことのひとつに、時々おきる、見るも無惨なクラッシュがある。この世界の旧い言い伝えは、『とどのつまり、インディ500で戦うレーサーには、壁に激突する奴と壁に激突しそうな奴の2タイプしか存在しない』と言い切る。 幸いなことに最先端技術を駆使して製作されたレーシング・マシンと信頼性の高いセーフティ・システムによって、レーサーたちの生命を脅かすような負傷は減った。しかしそのことによってクラッシュを目撃した時のショックが決して軽減されるわけではない。ともあれ、そのスリルとショックも、インディ500という偉大なレースを構成している、動かしがたい要素のひとつなのだ。(終り) (写真等は2003年時のもの) |
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