RS250R サスペンションの方向性
RS250R / セッティング情報
年度 | 特徴 | セッティングの方向性 |
1997年型〜2000年型 | NX5型 減衰は125同様やや強め |
リヤの車高はやや上げ気味で初期旋回を上げて行く方向。 コーナーでは比較的小さなRで向きを変え、スロットルを全開にするポイントを早くする。 |
2001年型 | NXA型 (フルモデルチェンジ) リヤリンク特性が後半寝ており、トラクションを活かすタイプ |
リヤ初期の接地感をより出すためにリヤの車高は下げていく方向。 リンク特性のトラクションが上がる所を立ち上がりに活かすセッティング。 |
2002年型〜 | NXA型 フロントに積層タイプのバルブ使用リヤは初期の動きをより出した仕様 |
しっとりとしたサスペンションの動きをおさえ過ぎないようにセッティングする。 基本的には2001年型と同様の方向性。 |
2000年モデルのサスセッティング
出荷状態のスタンダードでも特に問題なく走れると思いますが、RSの旋回力をより引き出す為のセッティングです。
サーキットにおける基本サスセッティング例 (2000 RS250R)
フロント | リヤ | |||||||
突き出し | イニシャル | TEN | COMP | 車高 | イニシャル | TEN | COMP | |
出荷時 | 14mm | 18mm | 8戻し | 8戻し | 24mm | 175mm | 12戻し | 12戻し |
DRYセット | 14mm | 18mm | 7戻し | 8戻し | 27mm | 172mm | 16戻し | 12戻し |
WETセット | 14mm | 24mm | 8戻し | 11戻し | 25.5mm | 175mm | 全抜き | 全抜き |
※上記のデータはあくまでも参考値です。セッティングは気象状況により異なりますのでマシンの状態を確認しながらセッティングを行ってください。
突き出し、イニシャル、車高などの変更でフロント荷重を増やす方向。
又、リヤのTENは抜く方向で、ブレーキング、スロットルOFFで積極的に前後のピッチングを出し、フロント荷重を増やすことでコーナー初期で早めに向きを変えるセッティングです。
上記セッティングでリヤサスのストロークがシャフトの1/2から3/4程度であれば初期旋回に優れたRSの特性を引き出せるものになっているはずです。(フロントはほぼフルストローク)
後は個人個人の体重、ライディングスタイルに合わせてスプリングのレート交換やイニシャル調整をして下さい。
鈴鹿など、スロットルを開けていく高速コーナー、上りのS字などのあるところではドライセットにおいて更にフロント荷重を増やす方向でセッティングすると加速時にリヤサスペンションがストロークしフロント荷重の減少から来る旋回性の悪化を防ぐことができます。
開けながらの高速コーナーや上りながらのコーナーで旋回力を出すセッティング例
フロント | リヤ | |||||||
突き出し | イニシャル | TEN | COMP | 車高 | イニシャル | TEN | COMP | |
DRYセット | 17mm | 18mm | 7戻し | 8戻し | 28.5mm | 175mm | 16戻し | 12戻し |
2001年・2002年のサスセッティング
まったくのNEWモデルとなったRS250Rは、より高い旋回性能を発揮する様に開発されました。ディメンションの変更、エンジン搭載位置の変更などにより、旋回初期では自然と舵の入る素直なハンドリングに。クリッピングポイントから立ち上がりまでは車体全体の剛性バランスによって高い旋回能力を得ました。又、サスペンション本体においても大幅な仕様変更を行い、フロントはスライド嵌合式φ43、リヤはリンク特性を変更しφ46サスで吸収性・接地感・トラクションの向上を実現しました。実際のセッティングでは、RS125R同様前後のサスペンションを積極的に動かして行くようにします。特にリヤはリンクレシオがストローク後半で寝ている特性の為、初期がやや硬く、ストローク後半でしなやかに動く特性となっています。したがってリヤサスを半分程度しかストロークさせないセッティングでは、サスペンションの硬いところしか使えず、有効なトラクションが得られません。


上記レシオカーブだけを見ると全域で2001年の方が硬く思えるが、実際には2000 RSのバネレートは7.8kgf/mmに対し2001年のバネレートは7kgf/mmと柔らかい為、2つの線はほぼ重なります。
フロント | リヤ | |||||||
突き出し | イニシャル | TEN | COMP | 車高 | イニシャル | TEN | COMP | |
出荷時 | 14mm | 18mm | 8戻し | 8戻し | 31mm | 164.1mm | 10戻し | 8戻し |
DRYセット | 14mm | 18mm | 8戻し | 8戻し | 29.5mm | 164.1mm | 11戻し | 11戻し |
WETセット | 14mm | 20mm | 16戻し | 16戻し | 25.5mm | 164.1mm | 全抜き | 全抜き |
※上記のデータはあくまでも参考値です。セッティングは気象状況により異なりますのでマシンの状態を確認しながらセッティングを行ってください。
セッティング一覧へ戻る