年式別パーツの組み合わせ
RS250R / セッティング / メンテナンス情報
レーシングマシンRSは毎年改良が加えられ、各年度によって微妙に仕様が違う為、基本的に年式に合わせたパーツを組み込まないとセッティング不良などで本来の性能が発揮されないばかりかトラブルに繋がる可能性もあります。
RS250Rパーツ組み合わせ一覧
パーツ名 | 判断基準 | 1997年 | 1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 |
シリンダー | シリンダー刻印 | 頭番号6 | 頭番号7 | 頭番号8 | 頭番号9 | 頭番号0 |
シリンダーヘッド | ヘッド刻印 | G | G | J | J | J |
ECU | 型番記入 | CI550B | CI550B | CI550C | CI550C | CI550E |
キャブレター | キャブ刻印 |
09B![]() 09C ![]() |
09E![]() 09F ![]() |
09G![]() 09H ![]() |
各パーツ別判断基準詳細
(1) シリンダー
シリンダーの識別判断はEX側を前にした時、左側にある8桁の刻印の最初の数字で判断します。基本的には、年式の1桁目に対して1を足した数になります。
例)刻印が8GY1D075であれば最初の数字8に対して1を足し9。したがって1999年度のものと判断できる。
(2) シリンダーヘッド
写真下の白枠部に刻印があります。
G刻印がパワージェットキャブの付いていない1997年・1998年モデル用。
J 刻印がパワージェットキャブ付きの1999年以降モデル用となります。
G刻印ヘッドの単体容積が約11.3cc、対してJ刻印のヘッド単体容積が約12ccとなり、年式・マシン仕様に合わせたヘッドを組まないとデトネーション多発などトラブルに繋がる可能性があり、特に注意が必要です。座面がやや陥没しています。
燃焼室側から見るとプラグ座面の所が逆になり、2001年モデルが飛び出した形状となります。

(3) ECU
識別方法は本体右下に白文字で書いてある型番[CI○○○]を見て判断します。
年度 | メーカー型番 | 1997年 | 1998年 |
1997年 | CI550B | 30400-NX5-771 | 無鉛 |
1998年 | CI550B | 30400-NX5-771 | 無鉛 |
1999年 | CI550C | 30400-NX5-791 | 無鉛・Pwj付 |
2000年 | CI550C | 30400-NX5-791 | 無鉛・Pwj付 |

(4) キャブレター
年式 | Cly | 品番 | 刻印 | 仕様 |
1999年 | #1 | 16101-NX5-791 |
09B![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
#2 | 16102-NX5-791 |
09C![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm | |
2000年 | #1 | 16101-NX5-681 |
09E![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
#2 | 16102-NX5-681 |
09F![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm | |
2001年 | #1 | 16101-NXA-003 |
09G![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
#2 | 16102-NXA-003 |
09H![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
- 上記表のMJH BODYとはMJHが取り付けられているキャブ本体側のことです。(穴3.7mm)
識別は左写真の白枠部にある刻印となります。
各年式セッティング特徴
年度 | 特徴 | セッティングの方向性 |
1997年型〜1998年型 | 無鉛ガソリン/PJキャブ | ピークパワー重視のセッティングとなリます。(MAX回転13000rpm前後)冬場デトネーションが多発する場合は点火時期を遅角する方向で セッティングを進めます。 |
1999年型〜2000年型 | Pwjキャブレター装着 | Pwjが切れてからのエンジンのレブ特性を生かしたセッティングとなります。 MAX使用回転は13750rpm前後。中速域はスロットルONでハンチングが出るレベルまで濃い方向に持って行くと力強い特性となる。 |
2001年型〜 | フルモデルチェンジ(NXA) | ピークパワー重視。(MAX13300rpm前後)2000年モデルまでの様にPwjが切れてからのレブ特性はないものの、早めのシフトUPを心がけ、力感のあるピーク回転付近を積極的に使う。 |