年式別パーツの組み合わせ
RS125R / セッティング / メンテナンス情報
手頃な価格で購入できる中古125クラスレーサーでレースを始めよう!!
ということで中古RSを走らせる上での注意点を説明します。
中古でマシンを購入した場合、前オーナーがどのような仕様で走っていたか十分確認することが必要です。(ショップから購入/個人売買問わず)
レーシングマシンRSは毎年改良が加えられる為、外観上はほぼ同じでも年式によって細かく仕様が異なります。したがってパーツの取り付けに関しては年式確認と年式合わせが必要になり、この組み合わせを間違えると本来の性能が発揮されないばかりか、トラブルにつながる可能性があり、十分注意が必要です。
そこで今回はRS125Rの年式別パーツ組み合わせを紹介します。
RS125Rパーツ組み合わせ一覧
パーツ名 | 判断基準 | 1997年 | 1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 |
シリンダー | シリンダー刻印 | 頭番号6 | 頭番号7 | 頭番号8 | 頭番号9 | 頭番号0 |
シリンダーヘッド | プラグ座面部 | 盛り上り | 盛り上り | 盛り上り | 盛り上り | 陥没タイプ |
ECU | 型番記入 | CI662C | CI708 | CI708 | CI708 | CI708 |
キャブレター | キャブ刻印 | 09A![]() |
09A![]() |
09D![]() |
09J![]() |
各パーツ別判断基準詳細
(1) シリンダー
シリンダーの識別判断はEX側を前にした時、左側にある8桁の刻印の最初の数字で判断します。基本的には、年式に対して1を引いた数になります(一桁目)。
(2) シリンダーヘッド
写真下の白枠部に刻印があります。
下写真の左側が1997年〜2000年までのプラグ座面がやや盛り上がった物です。右側が2001年モデルでプラグ座面がやや陥没しています。
燃焼室側から見るとプラグ座面の所が逆になり、2001年モデルが飛び出した形状となります。

(3) ECU
識別方法は本体右上に白文字で書いてある型番[CI○○○]を見て判断します。
年度 | メーカー型番 | 1997年 | 1998年 |
1997年 | CI662C | 30400-NX4-771 | 無鉛 |
1998年 | CI708 | 30400-NX4-771 | 無鉛・Pwj付 |
1999年 | CI708 | 30400-NX4-771 | 無鉛・Pwj付 |
2000年 | CI708 | 30400-NX4-771 | 無鉛・Pwj付 |

識別は左写真の白枠部にある刻印となります。
年度 | 品番 | 刻印 | 仕様 |
1998年〜1999年 | 16100-NX4-781 | 09A![]() |
MJH BODYφ3.5 油面8.5mm |
1998年 | 16102-NX5-791 | 09C![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
1999年 | 16101-NX5-681 | 09E![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
2000年 | 16102-NX5-681 | 09F![]() |
MJH BODYφ3.7 油面8.0mm |
各年式別ベースセッティング
MJ | JN | クリップ | SJ | PWJ | MJH | |
1997 RS125R | 192 | 1267-N | 4段 | 48 | ||
1998 RS125R(Pwj付) | 185 | 1268-34 | 4段 | 45 | 40 | φ3.5 |
1999 RS125R(Pwj付) | 185 | 1268-34 | 4段 | 45 | 40 | φ3.5 |
2000 RS125R(Pwj付) | 180 | 1268-34 | 4段 | 45 | 45 | φ3.7 |
2001 RS125R(Pwj付) | 180 | 1268-34 | 4段 | 45 | 48 | φ3.9 |
※上記のデータはあくまでも参考値です。セッティングは気象状況により異なりますのでマシンの状態を確認しながらセッティングを行ってください。
※ライダーのスロットル操作や湿度/気圧によって変化しますので必ず濃い目のセッティングからスタートしてください。
各年式セッティング特徴
年度 | セッティングの方向性 |
1997年型 | 無鉛ガソリン初年度。 夏のカブリ、冬のデトネーション対策とし点火時期を調整し対応する。(特にデトネーションに対し点火遅角が効果的) |
1998年型〜1999年型 | Pwj付キャブ初年度。 この年登場したPwjはデトネーション発生を抑えるのに効果的に利用。 (デトネーションを抑える為のPwj) (Pwjは小さめの#40もしくは#42を使用) |
2000年型 | 250同様Pwjをキャブをセッティングの一部として使う。 大きめのPwj#48を出力ピーク後にカットし高回転の伸びきりを狙った。(セッティングの為のPwj) |
2001年型 | コーナー立ち上がり時に有効な中低速のトルクアップを重視したエンジン特性。セッティングも中速での力強さを失わないようにPwj#48/MJH#3.9と濃い目でセッティングする。 |
中古のマシンを買ったけれど、「ポテンシャルをもっと引き上げたい」と言うユーザーには新型パーツ(2001年モデルパーツ)に交換することででポテンシャルを引き上げることが可能です。
2001 RS125Rパーツ
Crankcase | Crank | Cylinder | Cylinderhed | ECU | EXChamber | Carburetor | Harness | |
1997 RS125R | ○ | ‒ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
1998 RS125R | ‒ | ‒ | ‒ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‒ |
1999 RS125R | ‒ | ‒ | ‒ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‒ |
2000 RS125R | ‒ | ‒ | ‒ | ○ | ○ | ○ | ‒ | ‒ |
○ → 関連部品をすべて交換すれば使える(○全部)
‒ → 同仕様(品番違いでも使用可)