エンジン&フレーム組立のコツ
RS125R / RS250R / メンテナンス情報
エンジン組立(マニュアル記載の詳細 ※回転部分は軽く回る!)
クランクシャフト
25/250共センターから対角に締めていく(オイルシール無し/125のみ)
(1) 全部のボルトをTレンチで軽くまわし、止まるところでトルクを掛けずに全部のボルトを締める。
(2) 全体に軽くトルクを掛け(規定トルク以内)締める。
※ 1本づつ締め、クランクシャフトを手で軽く回転させて確認する。
(3) 規定トルクで締め付ける(絶対に規定トルク以上は締めないこと。)
(4) オイルシール(125のみ)をクラッチアウタースラストワッシャーを用いR/L共圧入する。
※ 必ずクランクシャフトに対して直角に均一に入れる。
(オイルシールの摺動面をきれいにし、柔らかめのグリスにミッションオイルを1滴たらしてから作業開始)
ピストン
(1) ピストンピンにエンジンオイルをつけピストンにセットしスムーズに抜き差しできることを確認する。
(2) ピンクリップをR側(進行方向に対し)にセットする、ピストンリングの刻印を確認し組付ける。
(3) 小端ニードルベアリングにエンジンオイルを多めにつける。
(4) ピストンをコンロッドにセットしクリップをいれて固定する。
(ピンクリップは合口を溝の反対側から先に入れ浮いているところを押してあげれば入る。)
シリンダー
(1) 内壁に傷、メッキはがれ等ないか確認しポートの廻りに#600〜#800の耐水ペーパーをかける(10〜15回こする。)
(2) 内壁にエンジンオイルを少量たらし指でスカート全周につける。
(3) シリンダースカートの長いところにリングの合口を合わせピストンを挿入する、リングが見えなくなったところでシリンダーをスタッドボルトに合うように回転させながらいれていく。
※シリンダーを回転させるのはリングがポートの位置に来る前に終わらせておくこと。
(4) セットが終わったところでシリンダーを上から押さえクランクを回転させ(2〜3回)ピストンを上死点の位置にしてピストンについているエンジンオイルを拭き取る。
シリンダーヘッド
(1) 燃焼室は耐水ペーパーを使用しない、カーボン除去はガソリンで拭き取りコンパウンドで仕上る。
(2) オーリングにグリスをつけシリンダーにセット。ノックピンに同じくオイルをつけシリンダーにセットする。
※ノックピンにオイルをつけておくと次回のメンテナンス時簡単に外せる。
(3) 銅ワッシャー(250はプレーンワッシャー)の向き(上下)に注意し、同じ向きですべてセットする。
※締め付けトルクを同じにする為統一する。
リードバブル
リードバルブが汚れている場合、割れの原因になり、メンテナンス時は必ず洗浄する。
※洗浄はビスを外し家庭用洗剤(食器洗い用)を用い水洗いする。
フレーム関係(マニュアル記載以外、走行前の簡単な整備)
タイヤ / ホイール(フロント)
ジャッキアップ状態で引っかかりなく軽く回転する。
※フロントホイールはキャリパーが外してある状態と大差なく回転する。
※アクスルシャフトはスムーズに抜き差しできる。
※ブレーキパットを交換して重い場合はキャリパーの洗浄を行ないピストンがスムーズに動くようになって から再度確認する。
タイヤ / ホイール(リヤ)
(1) ジャッキアップ状態で引っかかりなく軽く回転する。
※ドライブチェーンを外した状態と大差なく回転する。
(2) アクスルナットを規定トルクで締めつけた状態、上記と差なく回転する事。
※重くなった場合、125ではシム調整、250はベアリングの動きを確認する。