2010 MFJ国内競技規則変更点<GP-MONO技術仕様>
2010年のMFJ国内競技規則のロードレースレギュレーション改訂に伴い、変更箇所をご案内をいたします。下記をお読みください。
尚、規則詳細については「2010 MFJ国内競技規則」をお読みください。
<付則10>
GP-MONO技術仕様
1 序論
1-2
全ての車両は、全ての要素においてGP-MONO技術仕様に適合していなければならない。また、エンジンは許可されていないものについては一切改造、変更は許可されない。
用語の定義:
改造=オリジナルパーツ(車両公認時に装着されたもの)に対し切削、追加、研磨を行う行為
変更=オリジナルパーツ(車両公認時に装着されたもの)を、他のパーツに置き換える行為
材質=「鉄、アルミニウム、マグネシウム、カーボンなど」の分類を指し、製造方法まで規制するものではない。
素材=材質と製造方法を含む。
材質については、必要に応じて製造方法も併記して規制の運用を行う。
2 エンジン
2-7-5-12
キャブレター
2-7-5-13
スロットルボディー (インジェクター、レギュレーター、フュエルポンプ)
2-7-6
部品買取価格
部品買取価格は、指定エンジンを含め、下記の当該エンジンメーカーのモトクロッサーの部品買取価格とする。
部品項目 | H-CRF250R | |
ECU | 36,000 | (FI) |
16,800 | (キャブ) |
2-7-10
転倒時に地面と接触する恐れのあるフェアリングに覆われていないオイルを保持する全てのエンジンケースは、2次カバーを取り付けなければならない。材質は樹脂製とする。
この全ての2次カバーは、厚さ2mm以上とし、強固な接着剤またはボルトにて適切かつ確実に固定されていなければならない。
また、2次カバーの接着性向上のための、必要最低限のエンジンカバーの塗装の剥離は認められる。但し、フェアリングの延長による接触部がカバーされる場合は2次カバーの取り付けはなくても認められる。
3 キャブレター
3-1
キャブレターは、ベースエンジンに装備されたキャブレターのみ使用することができる。
ベースエンジンのキャブレターサイズは、以下のとおりとする。
キャブレターの口径サイズは、最新型のモトクロッサーサイズに合わせる。
CRF250R(CRF250X)(09年モデルまで) | 40mm |
4 フュエルインジェクションシステム
4-1-1
ベースエンジンがフューエルインジェクションの場合はベースエンジンに装着されたスロットルボディー、インジェクター、レギュレーター、フューエルポンプのみ使用することができる。
5-2 リヤスプロケットガード
5-2-2
リアスプロケットガードは、スプロケットとドライブチェーンの噛合部をカバーすることとし、その材質は、アルミニウム、頑強なプラスチックまたは樹脂とする。取り付け方式は、スイングアームにボルト・オンまたは溶接し、安易に脱落したりしないよう確実に固定しなければならない。
5-2-4
スイングアームの補強とリヤ・スプロケットガードを兼ねることは認められる。
5-3 エキゾーストパイプ及びサイレンサー
5-3-5
エキゾーストパイプの後端は、リヤタイヤの位置にかかわらず、リアタイヤ後端の垂直線より後ろにあってはならない。
5-5 コントロールレバー
5-5-1
すべてのハンドルバー、レバー(クラッチ、ブレーキなど)は、原則として先端がボール状(このボールの直径は最低19mmとする)となっていなくてはならない。
このボールの上下の面は平らでもよいが、どのような場合においても先端は丸められなくてはならない。(平らな部分の厚みは最低14mmとする)。この先端部分はレバーと完全に一体となっていなくてはならない。
5-5-4
シフトレバー
シフトのための点火カットおよび点火時期の変更は認められない。
5-6 スロットルグリップ
スロットルグリップは、手で握っていない時、自動的に閉じるものでなくてはならない。
5-8 フットレスト
5-8-1
フットレストの先端は、中空でない一体構造の最低半径8mmの球状でなければならない。
5-8-3
折りたたみ式でないフットレストの先端には、アルミニウム、プラスチック、テフロンあるいはそれと同等の材質でできた先端(プラグ)が固定されなくてはならない(最低半径8mm以上)。
5-9 ブレーキ
5-9-4
ブレーキパッドの脱落防止のため、βピン付きのパッドピンを使っている場合は、βピンにワイヤーロックをしなければならない。
5-9-5
ブレーキキャリパー脱落防止のためのワイヤーロックを目的としてキャリパーボルトへの穴あけが認められる。
5-10 ボディーワーク(フェアリング、ウインドスクリーン、フェンダー)
5-10-3
フェアリングの前端はフロントタイヤの前端から垂直に引かれた線より前に出てはならない。シートカウルの後端はリアタイヤの位置にかかわらず、リヤタイヤの後端から垂直に引かれた線より後ろに出てはならない。この測定はサスペンションが伸びた状態(空車1G)で測定される。(172項図2参照)
5-10-4
横から見た場合、下記が見えなければならない。
5-10-5
モーターサイクルのいかなる部分も、リヤタイヤの位置にかかわらず、リヤタイヤの後端から垂直に引かれた線より後方に突出してはならない。
5-10-9-1
空車1G状態のモーターサイクルは、タイヤ以外が路面に接地しない状態で、垂直線から50°以上の角度で傾斜が可能でなくてはならない。
5-13 ナンバープレート
5-13-1
モーターサイクルのフロントとシートカウルの両サイドにゼッケンナンバーが装着され、観客とオフィシャルが明白に認識できるようにしなければならない。さらに、モーターサイクルのいかなる部分によっても、またはライダーが自分のシートに座った時に身体によっても隠れてはいけない。
5-13-4
すべてのナンバープレートの数字の周囲には最低25mmの余白が残され、ここにはいかなる広告も表示されてはならない。
5-14 オイルクーラー
5-14-1
オイルクーラーを追加することができる。
5-14-2
オイルクーラーを取り付けるためにオイルポンプからラインを外部へ取り出す改造(エンジンカバー等)は認められる。
5-14-3
オイルクーラーは、リヤフェンダーに取り付けることはできない。
5-14-4
フレッシュエア導入口位置は、オイルクーラーを装着した場合であってもラジエターまでとする。
5-17 音量規制
5-17-4
ギヤはニュートラルとしてエンジンを回転させ、所定の回転数域に達するまでエンジンの回転を増していかなくてはならない。測定は所定の回転数に達した時に行うものとする。
5-17-5
回転数は、エンジンのストロークに相応するピストンの平均速度に基づく次の式にて求められる。
5-17-7
音量規制値
ピストンスピード4ストローク11m/secで測って105dB/Aまでとする。
レース終了後は3dB/Aの許容誤差が認められる。音量測定は、下記固定回転数を使用することもできる。
5-17-8
音量測定は、下記固定回転数方式が適用される。
エンジン型式および排気量ごとに、エンジンストロークはほぼ同等と見なされるので、測定は下記固定回転数にて実施する。
1気筒 | |
---|---|
GP-MONO | 6,000rpm |
5-17-9
サイレンサーが1本を超えるエンジンの音量計測は、各エキゾーストパイプの先端で測定される。
5-17-14
メーターの読み方は常に小数点以下を切り捨てとする。(105.9dB/A=105dB/A)
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