アブダビ・デザート・チャレンジ2015 第5ステージ

2015/4/2

Liaison：137.49kmSpecial stage：233.77km

アブダビ最終日は砂嵐でキャンセル。ブラベック選手がジュニアカテゴリーを制覇

4月2日(木)、アブダビ・デザート・チャレンジ2015の会場で大型の砂嵐が発生し、安全面の基準を満たせないとの判断から、大会5日目は中止になりました。これによって、4日目までの成績が最終リザルトとなり、総合5位のリッキー・ブラベック選手(Team HRC)のジュニアカテゴリーでの優勝が決定しました。

アブダビ・デザート・チャレンジの運営部は、ラリーエリアで視界100メートル以下となる大型の砂嵐が発生したことから、安全面を考慮して、最終日となる第5ステージの中止を決定しました。通常、安全対策のために上空を飛行させるヘリコプターを配置できず、レースの開催は不可能と判断されました。

4日目までに2つのレースを制したTeam HRCは、ライダーとマシンの両方で高いパフォーマンスをみせ、FIMクロスカントリーラリー世界選手権において、改めてその実力を証明しました。

2日目を制したホアン・バレダ選手(Team HRC)と、3日目の勝者であるパウロ・ゴンサルヴェス選手(Team HRC)は、レースを制する力を証明。マシンのトラブルによって後退する不運にあった両選手ですが、トップ選手たちにとっての脅威であることを知らしめました。

Team HRCは、23歳のアメリカ人ルーキー、ブラベック選手の活躍を称賛しています。ブラベック選手は、初体験となるナビゲーションをうまく操って、砂丘で奮闘すると、最終的に総合5位の好成績を残しました。さらに、ジュニアカテゴリーでのタイトルにも輝きました。

Team HRCが挑む次の舞台は、2週間後にカタールで開催されるシーラインクロスカントリーラリー。この大会には、ゴンサルヴェス選手とバレダ選手が参戦します。また、ダカールラリー2016に向けて、Team HRCとの契約を更新したばかりのジェレミアス・イスラエル選手の参戦も決定しています。

コメント

リッキー・ブラベック選手(総合5位)
「残念ながら砂嵐がひどく、最終日がキャンセルになってしまいました。全体的に見ればとてもすばらしいもので、たくさんのことが学べました。さらに成長して戻ってきたいです。Team HRCのスタッフには心から感謝しています。次のレースでのホアン(バレダ)とパウロ(ゴンサルヴェス)の幸運を祈っています」

ホアン・バレダ選手(総合15位)
「最終的には決して満足とは言えない結果に終わってしまいましたが、マシントラブルという試練を通して、得るものがあったと思っています。よくやったと思いますし、連日トップ選手たちとしのぎを削るのはとても楽しかったです。2週間後には、ナビゲーションしやすく砂丘エリアが少ないレースが待っています。私たちはその大会で、今回の結果を上回れるでしょう」

パウロ・ゴンサルヴェス選手(総合36位)
「アブダビ・デザート・チャレンジ2015での私たちの戦略はとてもうまくいったと思います。連日、トップ戦線でいいレースを展開できました。惜しまれるのは、マシンに電気系のトラブルがあり、戦線離脱してしまったことです。それでもトップ選手としての地力は証明できました。電気系のトラブル以外では、マシンのパフォーマンスは完ぺきで、よく走ってくれました。2週間後には世界選手権の第2ラウンドがありますので、そこに照準を合わせて、しっかりと準備したいです」

マルティーノ・ビアンキ | Team HRC ゼネラルマネージャー
「アブダビでのレースは簡単なものではありませんでしたが、選手たちにとっていい試練になったと思います。マシンのパフォーマンスはよく、ホアンとパウロの実力も証明できました。高温への対処を含めて、もう一度マシンの調整に取り組みます。リッキー・ブラベックの活躍は私たちにとって、とてもいいニュースです。彼は有望な選手であることを証明したと思います。今年の後半に、再度彼にチャンスを与え、どれだけやれるか見てみたいです。総括としては、今大会でのパフォーマンスは上出来でした。このあとに控えるカタールでの大会を楽しみにしています。この大会にはホアンとパウロに加えてジェレミアス・イスラエルも出場します。このレースは我々のメインターゲットであるダカールに向けた、大事なテストの場になります」

※レポート、コメントは暫定結果に基づくものです。