第7戦 近畿大会 | ![]() |
名阪スポーツランド | 2014/09/14 |
Team HRCの成田亮が、IA1ヒート1で今季9勝目をマーク
IA2では、Team HRCの富田俊樹が自身初のパーフェクトウイン
約1カ月間のサマーブレイクが終わり、年間9戦で競われる全日本モトクロス選手権はシーズン終盤に突入。第7戦近畿大会が9月14日(日)、奈良県の名阪スポーツランドで開催されました。
丘陵地に設けられたこのコースは、サンド質の路面を特徴としたハイスピードレイアウト。アップダウンもあり、多彩なコーナーを備えています。一部セクションのデザインが昨年大会から変更され、より見どころが多いコースに改められました。
今大会は天候に恵まれ、土・日ともに晴れ、ときどき曇り。強めの日差しと心地よい風が組み合わさった、絶好の観戦日和となりました。Team HRC勢は、IA1では成田亮がランキングトップで、小方誠が同2番手。IA2では、富田俊樹がトップと26ポイント差のランキング2番手と、3選手がシリーズタイトルを狙える位置で、残り3大会を迎えました。
●IA1(450/250)ヒート1
成田は好スタートを決め、スタート直後にトップを走行。しかし平田優(ヤマハ)に抜かれて、1周目を2番手でクリアしました。小方は、混戦の中で順位を上げようとして転倒し、1周目10番手からの追い上げを強いられました。2周目、トップの平田を猛追していた成田が、転倒により3番手に順位を下げました。
それでも、成田は3周目にこのレースの最速ラップタイムを叩き出し、新井宏彰(カワサキ)をパスして2番手に返り咲くと、トップの平田と約2秒の差を保って周回を重ね、パッシングのチャンスを待ちました。また、小方は5周目には6番手まで順位を上げました。
レースが中盤に入る6周目、成田は平田を抜いてトップに。その後は、激しいライディングで逃げきりを図りました。すると後半、約3秒だった成田と平田の差が徐々に拡大。最終的には成田が十分なリードを得て、19周のレースをトップでゴールしました。小方は、レース中盤に熱田孝高(スズキ)が転倒したことから、5位に入賞しました。
●IA1(450/250)ヒート2
ホールショットを奪ったのは星野優位(SEKI Racing MotoRoman&KBF-RS)。Team HRC勢はやや出遅れ、成田が6番手、小方が7番手で1周目をクリアしました。2周目になると、星野、平田、三原拓也(カワサキ)、新井、成田までの5台が、縦に長いトップグループを形成。その次の周には、ここから平田が一気に抜け出します。成田は3番手に浮上し、星野は5番手に後退しました。
序盤から逃げきりを図る平田に対し、成田は前を走る三原の攻略に手間取り、3番手をキープ。5番手を走る星野の背後には、小方が迫りました。5周目、成田は三原を抜いて2番手にポジションを上げるも、すでに平田との差は約7秒にまで拡大してしまいました。
6周目、小方が転倒を喫して13番手まで後退。レースが中盤に入ると、成田は平田の独走を許し、さらに新井や三原にも逆転されました。しかし、すぐに三原を再逆転して3番手を死守。最後は三原を突き放し、成田は3位に入賞しました。星野は、深谷広一(TEAM,MOTO,SPORTS,FUKAYA×TEAM,CRF)に次いで6位。小方は10位に終わりました。
●IA2(250/125)ヒート1
好スタートを決めたTeam HRCの富田が、1周目をトップでクリア。レース序盤から積極的に後続を引き離していきました。また、チームメートの田中雅己も好発進して、1周目を3番手でクリア。3周目に2番手へと浮上すると、その後は富田との距離をやや詰めました。しかしレース中盤、田中の背後には能塚智寛(カワサキ)と勝谷武史(カワサキ)が迫りました。
そして8周目、田中は4番手に後退。それでも田中は、あきらめずに再逆転を狙いましたが、11周目に転倒して、3番手の能塚から6秒ほど遅れてしまいました。レース後半になっても、富田は後続に対して5秒以上のリードをキープ。結局、19周のレースを他車の接近を許すことなく走破し、今季3勝目を挙げました。田中は、能塚とわずか約1.5秒差の4位でゴールしました。
●IA2(250/125)ヒート2
ヒート1に続いて富田が好スタートを決め、オープニングラップを勝谷に次ぐ2番手でクリア。さらに、田中も5番手の好位置を確保しました。2周目以降、富田は勝谷のすぐ背後につけて周回。田中は積極的に順位を上げ、3周目には2番手の富田と約7秒差の3番手にポジションを上げると、その勢いを保って、前を走る2台との距離を徐々に縮めていきました。
レースが中盤になっても、勝谷と富田は接近戦を続け、さらに田中は能塚を引き連れながら、富田の約4秒後方に迫りました。レースが間もなく終盤に入ろうかという13周目、ついに富田が勝谷を抜いてトップに浮上。すると直後にスパートをかけ、勝谷を少し引き離しました。そして富田が、自身初となる両ヒート優勝を達成。田中は、終盤に能塚の先行を許して4位でした。
リザルト
IA1(ヒート1)
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 成田亮 | Honda | 19 | 32'30.913 |
2 | 3 | 平田優 | ヤマハ | 19 | +00'08.919 |
3 | 331 | 新井宏彰 | カワサキ | 19 | +00'18.146 |
4 | 822 | 三原拓也 | カワサキ | 19 | +00'34.867 |
5 | 2 | 小方誠 | Honda | 19 | +00'48.006 |
6 | 12 | 北居良樹 | KTM | 19 | +01'05.448 |
IA1(ヒート2)
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 平田優 | ヤマハ | 19 | 33'27.252 |
2 | 331 | 新井宏彰 | カワサキ | 19 | +00'07.288 |
3 | 1 | 成田亮 | Honda | 19 | +00'18.489 |
4 | 822 | 三原拓也 | カワサキ | 19 | +00'26.508 |
5 | 10 | 深谷広一 | Honda | 19 | +01'02.314 |
6 | 777 | 星野優位 | Honda | 19 | +01'06.490 |
10 | 2 | 小方誠 | Honda | 19 | +01'15.525 |
IA2(ヒート1)
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 富田俊樹 | Honda | 19 | 32'29.457 |
2 | 888 | 勝谷武史 | カワサキ | 19 | +00'09.509 |
3 | 43 | 能塚智寛 | カワサキ | 19 | +00'13.595 |
4 | 113 | 田中雅己 | Honda | 19 | +00'15.089 |
5 | 34 | 安原志 | ヤマハ | 19 | +00'45.596 |
6 | 010 | サンタナ・ルカス・ケンジ | Honda | 19 | +00'54.895 |
IA2(ヒート2)
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 富田俊樹 | Honda | 19 | 33'10.942 |
2 | 888 | 勝谷武史 | カワサキ | 19 | +00'01.947 |
3 | 43 | 能塚智寛 | カワサキ | 19 | +00'17.526 |
4 | 113 | 田中雅己 | Honda | 19 | +00'25.264 |
5 | 32 | 竹中純矢 | スズキ | 19 | +00'44.478 |
6 | 34 | 安原志 | ヤマハ | 19 | +00'57.853 |
総合順位
IA1
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | 成田亮 | Honda | 325 |
2 | 小方誠 | Honda | 265 |
3 | 熱田孝高 | スズキ | 234 |
4 | 新井宏彰 | カワサキ | 233 |
5 | 平田優 | ヤマハ | 187 |
6 | 深谷広一 | Honda | 180 |
7 | 星野優位 | Honda | 177 |
8 | 三原拓也 | カワサキ | 174 |
9 | 伊藤正憲 | ヤマハ | 134 |
10 | 鈴木正明 | スズキ | 123 |
IA2
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | 勝谷武史 | カワサキ | 308 |
2 | 富田俊樹 | Honda | 288 |
3 | 竹中純矢 | スズキ | 231 |
4 | 能塚智寛 | カワサキ | 210 |
5 | 安原志 | ヤマハ | 198 |
6 | 岡野聖 | スズキ | 183 |
7 | 井上眞一 | カワサキ | 168 |
8 | 大塚豪太 | Honda | 164 |
9 | 田中雅己 | Honda | 159 |
10 | サンタナ・ルカス・ケンジ | Honda | 102 |
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