今大会は4月16日(土)にミズーリ州セントルイスのエドワード・ジョーンズ・ドームで開催されました。Team Honda HRCのトレイ・カナードは、1回目のタイムアタック予選で、全体の2番手タイムとなる53秒868をマークしました。
予選ヒートレースの1組目に出走したカナード。オープニングラップ6番手から、2周目で4番手に順位を上げると、4周目には2番手に浮上します。カナードは後半、このポジションをキープして2番手でチェッカーを受け、ファイナルへの進出を果たしました。
同組で出走したGEICO Hondaのジャスティン・ボーグルは、外側からのスタートで10番よりも後方からの追い上げとなり、セミファイナル1組目を経由してファイナルに進出しています。
ファイナル決勝レース、カナードはスタートで出遅れほぼ最後尾からの追い上げとなりました。しかしカナードは、先頭を行くライダーに引けをとらないタイムを重ねながら、一瞬たりとも追撃の手を緩めることなく攻め続け、4周目には12番手までポジションをばん回。最後まで見事な追い上げをみせたカナードは、最終的に5位入賞のチェッカーフラッグを受けました。
Honda勢ではボーグルが、自身のキャリアベストとなる4位でフィニッシュ。Smartop MotoConcepts Racingのマイク・アレッシは、10位入賞を果たしました。
土曜日のレースイベントに先立ち、Team Honda HRCのカナードは、ボーグル、RJ・ハンプシャー、マルコム・スチュワートとともに、毎年恒例になっているビッグセントチャールズ・モータースポーツで行われた販売店主催のスーパークロス・パーティに参加。サイン会を行うなどファンとの交流を図りました。
今回のセントルイス大会は、フォックス・ネットワークによるライブ放送の関係で、特別に通常とは異なる日中のスケジュールで進行しました。全体のプログラムは通常よりも5時間前倒しとなり、夕方5時にはレースが終了しました。
カナードは「朝早く起きた以外はそれほど違和感がありませんでした。早く始まって早く終わる。ちょうどアウトドアのモトクロスと同じ感覚です。これはいいと思います。仕事を終えてシャワーを浴び、夕食のあとは日曜日のフライトまでゆっくりと寝ることができます。フォックスの放送で多くの人に見てもらえるし、これからのこのスポーツのあり方としてもすばらしいことだと思います」とコメントしました。
セントルイスのトラックには、メインイベントに向けて特別にディープサンドのセクションが設けられました。
「サンドセクションは周回ごとに荒れ方か変わるから、ある意味トリッキーです。その変化にどう合わせるかがとても重要で、今夜みたいなサンドセクションでは、アグレッシブになり過ぎても、ミスの原因になるから難しいのです」とカナードは振り返りました。
Team Honda HRCは、ライド・フォー・キッズを通じて今大会にもあるご家族を招待しました。この試みは今年6度目となります。この家族のご子息ジョシュ君は脳腫瘍と闘いながら、何度かセントルイス地区で行われるライド・フォー・キッズのイベントにも参加してくれています。招待券を受け取ったご家族は、チームの夕食会の前にパドック見学ツアーに参加し、カナードと面会もしました。
ホンダレッドのライダーたちは、4月23日(土)にマサチューセッツ州で行われるフォックスボロラウンドに向けて準備を進めます。
トレイ・カナード(5位)
「今日は一日楽しく走ることができました。調子はよかったですし、マシンにもいい調整を加えてすべてが順調でした。行けるという自信もあったのですが、またしてもスタートに失敗。それで多くの代償を払う結果になりました。間違いなく表彰台に立つことができたはずだし、上位のライダーともバトルができていました。普通は最後尾からそこまで追い付けるわけがありません。スタートは決まったのに、前のライダーが転倒して避けなければならなかったのです。もちろん好きでそんなスタートをしたわけではありません。でも、その後の追い上げには満足しています。残りは3戦。いい終わり方ができるように期待しています」
ダン・ベトリー | Team Honda HRC監督
「今日は予選からラップタイムもよくて、自分たちの持てる実力を発揮できていたと思います。ヒートレースのトレイ(カナード)は本当によく乗れていました。あと数周あったら勝っていたと思います。ファイナルに向けていい流れができていました。ところがメインではスタートで引っかかってしまいました。でもカナードの走りは文句のつけようがないほどでした。最後尾から5位まで上がったのですから見事でした。ジャスティン(ボーグル)の4位入賞もすばらしかったです。彼は大きな山を超えた感じがします。元々実力のあるライダーなので、彼にふさわしい成績で私も満足しています」
ブレント・プレスネル | トレイ・カナード担当メカニック
「正直、トイレ(カナード)は今年最高の走りをみせてくれたと思います。実際速いライダーを何人も仕留めましたからね。本当に納得しています。彼の走りを一日見ていて、今日こそが結果を出すときだと確信していたので、その点ではもちろん残念です。最高のスタートとは言えないですが、だれかが転倒して、そのライダーのマシンにつっかかってしまいました。結果、最後尾から3番目でした。そこから5位までばん回したのですからすごいと思います。今日のカナードには勝てる速さがあったと思っています」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | R.ダンジー | KTM | 18'14.137 |
2 | 94 | K.ロクスン | スズキ | +02.024 |
3 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +04.310 |
4 | 19 | ジャスティン・ボーグル | ![]() | +24.615 |
5 | 41 | トレイ・カナード | ![]() | +28.524 |
6 | 22 | C.リード | ヤマハ | +39.886 |
7 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +42.352 |
8 | 33 | J.グラント | カワサキ | +42.468 |
9 | 10 | J.ブレイトン | KTM | +45.391 |
10 | 800 | マイク・アレッシ | ![]() | +47.301 |
17 | 55 | ビンス・フリージー | ![]() | +1Lap |
21 | 314 | アレックス・レイ | ![]() | +3Laps |
22 | 801 | ジェフ・アレッシ | ![]() | +4Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
- | 1 | 1 | R.ダンジー | KTM | 328 |
- | 2 | 94 | K.ロクスン | スズキ | 280 |
- | 3 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 260 |
- | 4 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 226 |
- | 5 | 22 | C.リード | ヤマハ | 208 |
- | 6 | 25 | M.ムスキャン | KTM | 188 |
- | 7 | 14 | コール・シーリー | ![]() | 173 |
- | 8 | 10 | J.ブレイトン | KTM | 161 |
- | 9 | 41 | トレイ・カナード | ![]() | 154 |
- | 10 | 12 | J.ワイマー | スズキ | 114 |
▲ | 12 | 800 | マイク・アレッシ | ![]() | 105 |
▲ | 14 | 19 | ジャスティン・ボーグル | ![]() | 94 |
- | 16 | 55 | ビンス・フリージー | ![]() | 76 |
- | 30 | 761 | ケイド・クレイソン | ![]() | 11 |
▲ | 34 | 801 | ジェフ・アレッシ | ![]() | 5 |
- | 37 | 314 | アレックス・レイ | ![]() | 4 |
- | 39 | 11 | カイル・チゾム | ![]() | 2 |
- | 40 | 291 | カイル・ホワイト | ![]() | 1 |
- | 42 | 722 | アダム・エンティクナップ | ![]() | 1 |