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THE BIG CHALLENGE 松下信治 GP2参戦レポート

Vol.1 開幕戦 バーレーン

デビューレースで予選2番手、レース1、レース2で入賞を果たす

Hondaは、日本人F1ドライバー輩出に向けた人材育成の取り組みとして、昨年度に続き、GP2シリーズに参戦します。今シーズンは、2014年全日本F3選手権でチャンピオンを獲得した松下信治選手が、ART Grand Prixより参戦し、シリーズ全10戦を戦います。

GP2シリーズは、4月10日バーレーンで2015年シーズンの開幕を迎えました。開幕前のテストから好調なタイムを記録していた松下選手は、予選2番手を獲得。GP2初めてのレースを、最前列からのスタートで戦いに挑みます。

4月11日に行われたレース1。スタートで大きく出遅れた松下選手は、1周目が終わった段階で15番手まで順位を下げてしまいました。その後挽回を開始しましたが、5周目に他車の多重アクシデントによりセーフティカーが導入されます。ソフトタイヤでスタートした多くのマシンが、タイヤ交換にピットインするなか、松下選手はミディアムタイヤでスタートしたためピットに戻らずステイアウト。9周目にレースが再開した時点では4番手までポジションを上げていました。20周目に松下選手はソフトタイヤに交換するためピットインします。これにより17番手まで下がりましたが、フレッシュタイヤを履いた松下選手のペースは、序盤にタイヤ交換した他のマシンより明らかにペースが速く、周回ごとにポジションを上げ、32周のチェッカーフラッグを6番手で受ける躍進を見せました。

レース後、松下選手がピットアウト直後にタイヤを温めるために行ったウィービングが危険走行と判断され、5秒加算のペナルティが科せられました。この結果、松下選手は10位となりましたが、初めてのレースで入賞しポイントを獲得しました。

4月12日に行われたレース2で、10番手からスタートした松下選手は絶好のスタートを決め、1周目には6番手に上昇します。3周目にはその時点でのファステストラップを出し5番手に、10周目には4番手、11周目に3番手にポジションを上げ、さらに上位を狙いペースを上げます。そして、14周目には2番手のマシンをパスし、トップを追う態勢となりました。しかし、レース終盤、タイヤが厳しくなったことによりペースが大きくダウン。徐々に後続にパスされ、23周のレースを6位で終えています。

シリーズ開幕戦、松下選手はレース1、レース2ともに入賞を果たしポイントを獲得しました。シリーズランキングは9位につけています。

松下信治選手のコメント
「初めてGP2のマシンに乗ったのは昨年11月アブダビでのテストでしたが、その時は初めてのピレリタイヤで、その違和感が衝撃的に大きく、うまく運転ができませんでした。事前に伊沢拓也さんから、タイヤの難しさについては聞いていたのですが、『こんなに難しいんだ』という驚きが大きかったです。

参戦が決まって、2回の合同テストに参加しました。3月のアブダビテストでは、ブレーキングに自分自身として問題があることが分かりました。ブレーキの踏力が弱く、速い人と比べると踏み始めるタイミングが早く、そこで結構タイムロスしていました。それをテストで克服し、リズムがつかめてくると、クルマの動きもトップレベルと同じようになるので、車体のバランスもそのレベルでコントロールできるようになり、タイムが出始めました。

4月のバーレーンテストでは、路面がバンピーで、段差があるようなコースなので最初は難しかったのですが、2日目にはだいぶ慣れトップタイムも出すことができました。この3日間のテストでマシンに手応えも感じ、バーレーンのコースもつかむことができたことが、開幕戦につながったと思います。

開幕戦、予選2番手というのは、あの時点での自分の実力だと思います。100%出し切ったとは言えない部分もありましたが、最初のレースですから自分としては満足のいく予選結果でした。チームメートがトップですからもっとやれるとも思いますし、チームがいいマシンを作ってくれたことにも感謝しています。

レース1のスタートは大失敗でした。GP2のクラッチはパドル式で、初めてのことなので『あまりいいスタートはできないだろうな』とは思っていました。やはりストールしかかり、それでアンチストールが作動してトルクが急にダウンして加速しなくなってしまいました。後からデータを見ると、単純にスロットルを開ける量が足りなかったという基本的なことでした。スタートさえ普通に出ていれば、表彰台を獲れたレースだったので悔しい結果だと思っています。

レース2はスプリントで、スタートはまずまず上手く決まって、いい感じでレースに入れました。すぐに6番手に上がれたので、あとは前がやり合ってタイヤ使ってくれそうだったので、それから抜こうと思っていました。それが思った通りになり、比較的楽に前をパスすることができて2番手まで上がれましたが、最後の2周くらいでタイヤがなくなり、ポジションを守ることができませんでした。これはとても勉強になりましたし、次に生かさなければいけない課題だと思っています。

開幕戦は両レースとも悔しい結果になってしまいましたが、速さという面ではしっかりアピールできたと思っています。

タイヤの違和感はだいぶ慣れてきて克服できていると思いますが、タイヤの減りが早いので、その使い方はちゃんと考えてやらないといけないと思います。レースでは攻めるばかりでなく、タイヤのマネージメンントをちゃんとしないと上位には入れないということも今回よく分かりました。

また、今後は初めてのコースが多いので、まずコースをちゃんと覚えなければいけないと思っています。GP2ではもうテストはできないので、個人的にクルマを用意して練習しに行ったり、シミュレーターが使わせてもらえればそれで準備したいと考えています。

マシンに関しては、開幕戦である程度の結果が出せましたし、もう少し詰められるイメージも持てましたから、悪くないという感触です。

今回の課題をちゃんと考え、次に生かしていかなければ意味がないと思うし、GP2が勝てるレースだという実感も手応えもつかめましたので、次のレースに向けて頑張ります」

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