Hondaはモータースポーツ界で活躍する若手ドライバーの発掘・ステップアップを目的に、Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)を展開しています。2019年に鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)の4輪部門において佐藤琢磨氏がPrincipalに、中野信治氏がVice Principalに就任する体制変更を行い、フランス・モータースポーツ連盟FFSAと提携し、SRSと人材育成プログラム・FFSAアカデミーとの相互交流が始まります。SRSやHFDPからは、世界や国内のレースを戦うドライバーを輩出してきました。19年のHFDPの取り組みの一環として、海外レースでは、松下信治選手がFIA-F2選手権へ参戦し、角田裕毅選手と名取鉄平選手はFIA-F3選手権に参戦します。このほか、日本国内では全日本F3選手権および、ジュニア・フォーミュラレースであるFIA-F4選手権に参戦するドライバーのサポートも行います。
フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)への登竜門として2005年に始まったGP2シリーズが、17年シーズンに「FIA-F2選手権」へ改名されました。このシリーズは、これまでのGP2シリーズと同様に、F1へのステップアップを目指す若手ドライバーが、F1に参戦するチームの前でその才能を発揮する機会を提供するプログラムです。F1の歴代チャンピオンの多くが前身のGP2シリーズ出身で、16年の世界チャンピオンであるニコ・ロズベルグ、18年に5度目の世界チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンも元GP2王者です。19年は全12大会24レースが開催され、多くのドライバーがF1という夢を目指し挑戦します。
FIA-F2選手権の直下に位置し、若手ドライバーのためのカテゴリーとして2010年にスタートしたGP3シリーズは、19年シーズンに「FIA-F3選手権」へ改名されました。シャシー、エンジンはワンメイクとなり、走りのスピードやタイヤのマネジメントを含めたドライビングスキルで競われます。F2と同様に、F1のサポートレースとして併催され、注目されたドライバーはF1への昇格を果たしてきました。GP3初代チャンピオンはエステバン・グティエレス、2代目王者はバルテッリ・ボッタス、13年の王者はダニール・クビアトでした。19年は全8大会16レースが予定され、ランキング上位の選手は、マカオで行われるF3世界一決定戦「マカオGP」の参戦権を得ることができます。
トップカテゴリーへのステップアップを目的とする若手ドライバーが中心のフォーミュラレースです。国際自動車連盟(FIA)の定めるF3規格に適合したマシンで争われ、全日本選手権のシャシーはダラーラ製で統一。エンジンは複数のマニュファクチャラーが供給しています。19年は全8大会20レースが予定され、6大会は全日本スーパーフォーミュラ選手権のサポートレースとして併催されます。
日本だけではなく、欧州各国でもF3シリーズが開催されており、これらの国内シリーズでランキング上位の選手は、マカオで行われるF3世界一決定戦「マカオGP」の参戦権を得ることができます。
国際自動車連盟(FIA)が、レーシングカートからF3へのステップアップを目指す若手ドライバーの育成を主な目的として提唱し、2015年に開始したカテゴリーです。使用マシンはFIAが定める車両規則に従って制作され、全選手が同一仕様をドライブするワンメイク。日本では、SUPER GTシリーズのサポートレースとして開催され、将来のトップドライバーを目指す若手選手が激しいバトルを展開しています。19年は全7大会14レースが予定されています。