VOL7

台風の接近によりレースはキャンセル
野尻、王座を目指し最終イベントへ

全日本F3選手権Nクラス(第6大会 鈴鹿サーキット)

9月3日〜4日、三重県・鈴鹿サーキットで、2011年度全日本F3選手権シリーズの第6イベント(第12戦及び第13戦)が開催されました。HFDP(Honda Formula Dream Project)からは、F3参加2シーズン目となる三浦和樹、F3初年度の野尻智紀の計2名が参加しました。

しかし接近する台風12号の影響で、占有走行が始まった金曜日の段階で鈴鹿サーキットには雨が降り始め、ウエットコンディションになりました。1回目のセッションでは、野尻がベストタイム争いを展開、それを三浦が僅差で追いかけるという展開となりましたが、雨が激しくなり赤旗中断を挟んで終盤は走行不可能な状況となりました。結局三浦がNクラスの2番手、野尻が4番手という結果で1回目のセッションは終了しました。

  • 予選、決勝とも走れず予選、決勝とも走れず

2回目のセッションは、コースコンディションは若干回復しましたが相変わらずのウエットコンディションの中、三浦と野尻はNクラスのベストタイムを争い始めました。しかしセッション開始後天候が急変してその影響でタイムは伸びなくなり、最終的にはコースコンディション悪化を理由に赤旗でセッションは打ち切られました。総合結果は、三浦がNクラス2番手、野尻4番手でした。

この時点で、週末はさらに天候が悪化することが予想されたため、予定されていた第12戦の決勝レースを含め土曜日のスケジュールはすべてキャンセルとなり、日曜日に第13戦の予選と決勝レースを行うことが決まりました。しかし日曜日はより天候が悪化、まず第13戦の予選をキャンセルとし、決勝レースグリッドは現時点でのポイントランキング順に決定して決勝レースを行うことと決まりましたが、天候回復は見込めず、最終的には第13戦決勝レースも中止となりました。

現時点で第6イベント(第12戦及び第13戦)の代替開催の予定はなく、スポーツランドSUGOで9月24日〜25日に開催される次回第7イベント(第14戦、第15戦及び第16戦)が最終イベントとなります。現在2番手の選手に5ポイントの差をつけてポイントランキングでトップにいる野尻は、このイベントにシリーズチャンピオンの座をかけて臨むことになります。

リザルト

三浦和樹

 予選決勝
Rd.12中止中止
Rd.13中止中止
 ポイントランキング6位(Nクラス シリーズ第13戦終了時点)

野尻智紀

 予選決勝
Rd.12中止中止
Rd.13中止中止
 ポイントランキング1位(Nクラス シリーズ第13戦終了時点)
コメント

三浦和樹 「金曜はドライでも雨でも調子がよくてトップと僅差の2番手のタイムが出せました。自分でも流れをつかめていたと思います。前回行われた岡山の第11戦決勝レースでファステストラップを取って、いいイメージを維持して走れていたのだと思います。いい流れだったので、レースがキャンセルになったのは残念です。正直なところ、レースがしたかったです」

  • 三浦 和樹三浦 和樹

野尻智紀 「金曜は濡れた路面でも調子がよかったので、レースをやればいい結果が出せたと思います。前回から、クルマの状態が非常によくて、その調子のよさは鈴鹿でも変わっていませんでした。このコンディションで走れば、それはそれでいい経験になったと思うので、複雑な気分です。天気が相手では仕方がありませんね」

  • 野尻 智紀野尻 智紀

フォーミュラチャレンジ・ジャパン(第4大会 鈴鹿サーキット)

9月3日〜4日、三重県・鈴鹿サーキットで、2011年度フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)の第4イベント(第8戦及び第9戦)が開催されました。イベントを前に、8月30日(火)から第3回合同テストが行われました。多様な操縦性を経験するため、今回からリアウイングの角度を寝かせてダウンフォースを減らすセッティングへの切り替えが行われました。まずは元嶋佑弥がベストタイムを記録、2番手に清原章太、3番手に平峰一貴、6番手に山田真之亮がつけて1日目の走行は終了しました。

水曜日は曇りで時折り雨が落ちるコンディションとなりましたが、路面はドライコンディションを保ちました。この日は、10月にF1日本グランプリのサポートイベントとして開催される第5イベントを想定し、西コースのピットを用いてピットイン、ピットアウト、スタートの練習が行われました。2日間行われた合同テストで記録されたタイムの総合順位は、平峰が3番手、4番手山田、6番手清原、7番手元嶋となりました。

  • FCJアドバイザー井出有治と平峰一貴FCJアドバイザー井出有治と平峰一貴

台風12号の接近により金曜の鈴鹿は悪天候に見舞われました。天候の悪化にともなって、いったん寝かせていたリアウイングを立ててダウンフォースを増やすなどのセッティング変更が行われましたが、フリー走行では元嶋が2回目のセッションでクラッシュするなど、混乱が発生しました。赤旗中断をはさみ3回のセッションが行われましたが、結果は清原が3番手、平峰4番手、山田5番手、元嶋19番手となりました。

より天候悪化が見込まれたので、金曜日の段階でそれ以降のスケジュールは土曜日も含めてキャンセルとなりました。この結果、FCJ第8戦は予選、決勝とも中止、FCJ第9戦の予選と決勝は日曜日に開催されることになりました。しかし日曜日はさらに天候が悪化、まずは予選が中止となり、前回行われた第7戦(富士)の決勝中ベストラップ順にスターティンググリッドを決めて決勝レースが行われることとなりました。しかし天候は回復せず、結局第9戦決勝レースもキャンセルが決まりました。代替レース開催については検討中ですが、現時点では次回第5イベント(第10戦及び第11戦)は、10月8日〜9日、鈴鹿サーキットで開催されるF1日本グランプリのサポートイベントとして開催される予定です。

なお、FCJでは車両割り当ての入れ替え(シャッフル)が行われ、くじ引きの結果、4名ともこれまでと異なる車体に乗り換えることが決まりました。

リザルト

平峰一貴

 予選決勝
Rd.8中止中止
Rd.9中止中止
 ポイントランキング2位(シリーズ第9戦終了時点)

元嶋佑弥

 予選決勝
Rd.8中止中止
Rd.9中止中止
 ポイントランキング4位(シリーズ第9戦終了時点)

清原章太

 予選決勝
Rd.8中止中止
Rd.9中止中止
 ポイントランキング9位(シリーズ第9戦終了時点)

山田真之亮

 予選決勝
Rd.8中止中止
Rd.9中止中止
 ポイントランキング 無得点につき順位なし(シリーズ第9戦終了時点)
コメント

平峰一貴 「正直なところこれまで乗っていた車輌では苦しいこともありましたが、そのせいにするのは好きではありません。ただ、自分のドライビングがおかしくなってしまわないよう気はつかいました。できることはすべてできたと思うし、いろいろいい経験もできました。そういう意味では、今回のキャンセルは自分にとってはラッキーな面もありますが、でも雨は大好きなのでやりたい気持ちもありました。次回から車輌を乗り換えるので、その癖を早くつかんで乗りこなすことが課題です。(F1サポートイベントという)大舞台は意識しています。インターバルに自分を追い込んでしっかり準備するつもりです」

  • 平峰 一貴平峰 一貴

元嶋佑弥 「今回は合同テストからトラブルが多く、自分のミスでクラッシュもしてしまい、自分の精神面の強さが試されるレースウイークになるぞと覚悟していました。でもテストは上り調子ではあったので、半面楽しみでもありました。だからレースがすべてキャンセルになったのは残念です。鈴鹿には特別な思いがあるので、今回はいつにもまして念入りに準備をして全セッションでトップを取るつもりでいました。それが空振りに終わってしまったので、次回は速さを認めてもらえる走りをします。次回も鈴鹿ですから、思いを込めて走ります」

  • 元嶋 佑弥元嶋 佑弥

清原章太 「合同テストは感触がよく、ウエットでもドライでもいい感じで走れていました。いままではセクターごとにバラつきがあって1周をまとめられなかったのですが、乗り方を意識して走ったらまとまるようになりました。レースがキャンセルになったことは残念です。でも第9戦が予定通り開催されていたら、最後尾スタートでしたから、苦しいことになるところでした。次回は大舞台ですが、やることは変わりません。いいところを見せたいとは思いますが、いつも通りの気持ちでレースをします。(シャッフルで)マシンもガレージも変わるので異なる環境になります。でも以前、経験のあるガレージなので心配はしていません。天気がいいといいですね」

  • 清原 章太清原 章太

山田真之亮 「合同テストではいいタイムが出ていました。水曜にはセッションでトップタイムも記録できました。いい感じだったのでレースがキャンセルになったのは残念です。あまり考え込まず、自分の走りに徹しようと割りきったらタイムがよくなりました。次回はクルマが変わるので、もう一度走り方を見直す必要があるかもしれません。でも今回いい調子だったので、このイメージを維持していきたいと思います。F1のサポートイベントとして走るのはとても楽しみです」

  • 山田 真之亮山田 真之亮