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VOL6

小林、SUPER GTでポールポジション奪取
全日本F3Nクラスでもランキング首位を守る

フォーミュラ・ニッポン

今回は該当レースはありません。

特別レポート: SUPER GTシリーズ第6戦
第39回 インターナショナル ポッカ GT サマースペシャル

8月21日から22日、鈴鹿サーキットで開催されたSUPER GTシリーズ第6戦「第39回 インターナショナル ポッカ GT サマースペシャル」は真夏の炎天下、700kmを走破する国内随一の耐久レースである。通常SUPER GTでは1台のマシンを2人の選手が走らせるが、長距離となりピットイン回数も多いこのレースでは、3人目の選手をリザーブドライバーとして登録するチームが多い。HSV-010でGT500クラスを戦うAUTOBACS RACING TEAM AGURIは今年、リザーブドライバーとしてHFDPで全日本F3選手権を戦い、現在シリーズポイントランキングで首位に立っている小林崇志を起用した。

「GT500に起用されるのは嬉しかったけど、もし起用されるなら(KEIHIN HSV-010の)17号車だと思っていたので、(ARTA HSV-010の)8号車だと聞いて不安でした。まったく知らないチームでしたから。でもこれは大きなチャンスだと思うと嬉しくもあって、感謝する気持ちに変わっていきました」と小林は言う。全日本F3選手権で小林のマシンを走らせているリアル・レーシングは、GT500でKEIHIN HSV-010を走らせている。もしGT500で起用されるならば、KEIHIN HSV-010のリザーブドライバーとしてだろうと小林は考えていたのだ。だが、どのチームであれ小林に取って大きなチャンスであることに違いはない。小林は本番前、富士スピードウェイで1回だけHSV-010 GTのテスト走行を行った。

  • 走行を終えた小林走行を終えた小林

「当初(GT500)はパワーもあるし車重もあるからまったく違う乗り物なのかなと思っていたんですが、走り始めたら意外とF3と比べて違和感はありませんでした。GTカーなのに、フォーミュラカーみたいな動きをするなあと思いました。違うなと思ったのは、鈴鹿のヘアピンを立ち上がるとき(パワーで)テールスライドしたことくらいかな」。小林は、初めて走る鈴鹿にもかかわらず、関係者を驚かせる好タイムを記録した。だが、小林自身はそのタイムに満足はしていなかった。「初めて乗ってタイムはそこそこ出ましたが、アンダーを出しながら走っていたし、こういう走り方でいいのかなあ、タイヤのグリップを使いすぎているんじゃないのかな、とむしろ不安でした。ただタイム自体は悪くなかったので自信にはなりました」

予選を迎えた小林に思いがけない事件が起きた。今回、最終的にスターティンググリッド上位を決める2回目の予選はノックアウト方式、つまりS1、S2、S3と3回のセッションを行い、それぞれの下位をふるい落としていく方式で行われる。当然ながらS3はアタッカーがタイムアタックを担当するのが通常の作戦だ。しかしチームは最後のS3に小林を起用した。実は、申請時にチームが誤記してしまったのだ。新人選手のS3のタイムアタックは重荷だ。チームは慌てて、出走選手を変更しようとしたが一旦受理された登録は覆せなかった。

  • クルーと小林クルーと小林

「場内放送でS3は僕が担当する、と言っているのを聞いて『そんなバカな』と思っていました。でもセッション直前になってチームから『変更はできないからこのまま乗れ』と言われて『これは覚悟するしかないな』と思いました。正直なところ自信はありませんでした。でもあまりにも急に言われたので緊張したり不安になったりしている暇もなかったんです。それよりも、これはおもしろいことになったな、と感じました。だって、普通では絶対にありえないことですから。これはせっかくだから、結果はともかく楽しもう、と思いました。もちろん、タイムが出せなかったらどうしよう、と一瞬は思いましたが、そのときはそのときで考えればいいやと開き直っちゃいました」

周囲の不安と戸惑いをよそに、小林はS3に出走した。そしてなんと、並み居るベテラン勢を上回るベストタイムをたたき出し、チームにポールポジションをプレゼントすることになったのである。

「乗る直前に、(本来のアタッカーである)ラルフが『1ラップ目からプッシュしろ』とアドバイスしてくれたんです。それで、できるだけタイヤを暖めようと意識して走りました。ニュータイヤを履いて走るのは初めてだったので、どれくらいグリップするのかもわかりませんでした。走って見たらまったくの別次元のグリップでした。そんな状態で手探りのアタックをしてみたら1分55秒8が出たんです。あれ?意外と行けるなと思いました。それで、これはもっといけるぞと見通しがついて、2ラップ目はむしろ落ち着いてコーナーのアベレージスピードを上げるように意識して走ったら、55秒2まで上げられたんです」

  • ポールポジション記者会見での小林ポールポジション記者会見での小林

決勝ではレギュラーの2人が700kmを走りきり優勝を飾った。小林の出番はないままに終わったが、小林の獲得したポールポジションが、少なからず貢献したことは間違いない。初めてのマシン、初めての大役をこなしてポールポジションを獲得した小林の活躍は大きな話題となった。しかし小林自身は冷静だ。「決勝は出番がなくて走れなかったけれど、今まではお手伝いとしてGTを見ていただけだったのに、今回はドライバーとしてフリー走行から予選まで乗せてもらって、非常に良い経験になりました。この経験をF3にも活かそうと思っているところです。ポールポジションをとったことについて騒がれるのには戸惑いがありますね。ぼくはGTだからと乗り方を変えたわけでも特別に頑張ったわけでもなくて、ふだんF3レースを通して田中弘監督や(金石)勝智さんに教えられたとおり、今まで学んだ自分の走りをしただけですから」小林の目下の目標は、あくまでも全日本F3選手権Nクラスでシリーズチャンピオンになることなのである。

全日本F3選手権Nクラス(第5大会 岡山国際サーキット)

9月4日(土)-5日(日)、岡山国際サーキットで2010全日本F3選手権シリーズの第6大会(第11戦/第12戦)が開催された。HFDP RACINGからNクラスに参戦する小林崇志は、第11戦/第12戦ともに2位を獲得。同じくNクラスに参戦する三浦和樹は、第11戦/第12戦でそれぞれ3位と4位を獲得した。

  • 小林崇志と三浦和樹小林崇志と三浦和樹

大会前日の3日(金)にはF3の占有走行が行われた。ここで小林はクラストップのタイムを記録。同地で開催された昨年の第3戦/第4戦では2位と4位に留まっており、今年はぜひ優勝したいところ。岡山国際をフォーミュラカーで初めて走る三浦はクラス3番手のタイムを記録、上々の滑り出しを見せた。

4日(土)の午前10時05分から始まった予選、小林は第11戦でクラストップ(今季6回目)、第12戦でクラス2番手に就けた。三浦は第11戦でクラス3番手、第12戦でクラス4番手に就けた。

  • 金石オーナーの指示を受ける三浦金石オーナーの指示を受ける三浦

同4日(土)の午後3時28分に始まった第11戦の決勝(18周)、小林はスタートを決め切れず、2番手の選手と競り合いながらの1周目となった。サーキットで最も奥にあるアトウッドカーブでは、上位Cクラス6番手の選手とNクラス2番手の選手に挟まれてしまい、バックストレートに向けての加速が鈍ったため、続くダブルヘアピン手前で2番手へ順位を落とした。小林は約1秒差でトップの選手に食らいつくものの、抜く機会は最後まで訪れず優勝は果たせなかった。一方、三浦は3番手から無難なスタートを見せて、順位を維持したまま周回を重ねた。レース中盤までは後続の選手に攻められながらも徐々に引き離し、第2大会の第3戦以来となる今季3回目の3位表彰台獲得となった。

  • 安定した速さを見せる小林安定した速さを見せる小林

翌5日(日)午前10時42分過ぎから始まった第12戦の決勝(25周)、2番グリッドの小林は順位を維持したまま、一方の三浦は4番グリッドから鋭い出足で3番手へ浮上して第1コーナーを駆け抜けた。2戦連続でふたりのドライバーが表彰台に立つ可能性が芽生えてきた。しかし、アトウッドカーブの進入で4番手の選手が外側から三浦に襲いかかり、続くバックストレートでは並走の末に追い越していった。ふたりとも前を行く選手に約1秒差で食いついていたが、いずれも最後まで追い越しの機会には恵まれず、小林は2位、三浦は4位でレースを終えた。

本大会を終了し、小林はシリーズランキング1位、三浦は同6位に就けている。今季も残すところ2大会4戦となった。

リザルト

小林崇志

 予選決勝
Rd.111番手(Nクラス)2位(Nクラス)
Rd.122番手(Nクラス)2位(Nクラス)
 ポイントランキング1位(Nクラス)

三浦和樹

 予選決勝
Rd.113番手(Nクラス)3位(Nクラス)
Rd.124番手(Nクラス)4位(Nクラス)
 ポイントランキング6位(Nクラス)
コメント

小林崇志 「第11戦はスタートがあまりうまくいきませんでしたが、第2コーナーで抜き返すことができました。しかし、Cクラスの選手との絡みもあって順位を落としました。その後は、トップの選手に近づくとクルマのダウンフォースが抜けてしまい、約1秒差を維持するので精一杯で、それ以上に詰め寄れませんでした。とはいえ、もし1周目で首位を維持していたとしても、彼の速いペースには対抗できなかったと思います。第12戦はスタートで首位に立てなかったことがすべてです。その後のレース展開は、第11戦とまったく同じでした。そのためトップの選手との間隔を空けて、ファステストラップの1点を狙おうかとも考えましたが、やはり最後まで優勝を狙う走りを選びました。いずれのレースも、フラストレーションの溜まる悔しいレースでした。しかし、第12戦は落ち着いて走れましたし、決して悪いレースではなかったと思います」

  • 2戦連続2位の小林2戦連続2位の小林

三浦和樹 「前大会の第10戦では予選でいい位置を得ながらもスタートミスでレースを台無しにしてしまったので、それを繰り返さないよう心がけて第11戦には臨みました。大きなミスはしませんでしたが、いつもよりもホイールスピンが多くなり、順位を上げられませんでした。1周目は4番手の選手に並ばれる場面もありましたが、3番手の位置は守りました。しかし、中盤から終盤には前を走る2台に離される悔しい展開になりました。とはいえ久しぶりの3位表彰台ですし、シーズン終盤をよい流れで迎えるきっかけにしたいと思います。第12戦はいいスタートが切れて3番手へ上がれましたが、アトウッドカーブで4番手の選手が外側に並んできて、加速のよさを生かされて前へ出られてしまいました。その後は、前の選手に近づいてもダウンフォースを失うので、抜けそうな距離までは行けませんでした。でも、もう少し自分がうまくコントロールしていればチャンスがあったかもしれません」

  • 三浦、久しぶりの表彰台三浦、久しぶりの表彰台

英国F3(第7ラウンド スラクストン/第8ラウンド シルバーストン/第9ラウンドスネッタートン)

  • シーズン終盤を迎えた中嶋大祐シーズン終盤を迎えた中嶋大祐

イギリスF3選手権第7大会は8月7日から8日、イギリス屈指の超高速サーキットとして有名なスラクストン・サーキットで開催された。公式予選を前にした金曜日にフリー走行が行われたが、Raikkonen Robertson Racingから出走する中嶋大祐は、降雨のためドライ路面のセッティングができないまま、公式予選を迎えることになった。セッティングの遅れによるスピード不足は補えず、ベストタイム16番手、セカンドベストタイム16番手で公式予選を終えた。

決勝第1レースを16番手グリッドからスタートすることになった中嶋は、このレースに向けて、 これまで一度も使用した事のない空力のセットアップに挑戦した。しかしセッティングは裏目に出て中嶋にとっては不安定な挙動と格闘を強いられる難しいレースとなった。 オープニングラップをスタート順位と同じ16位で終えた中嶋は、3周目にひとつポジションを上げるが、コースの大半を占める高速コーナーで強いオーバーステアに苦しみ、ペースを上げられない。中嶋はマシンをコントロールしながら追い上げをはかるが、11 周目、6速全開で曲がるグッドウッドコーナーでリアのグリップを失いスピン。マシンへのダメージはなかったが、再スタートできず、ここで第1 レースを終えた。

第1レースでリタイアに終わった中嶋は、第2レースを19番手グリッドからスタートすることとなった。第1レースの結果を受け、チームは空力のセットアップを元の状態に戻し、中嶋を送り出した。これにより第1 レースと比較してバランスは改善されたものの、最後方からのスタートとあって、前を走る車につかえ、追い上げは容易ではない。中嶋は、ようやく11 周目、前を走るハイウェル・ロイド(C F Racing with Manor Motorsport)がチャーチコーナーでミスを犯したスキに横へ並んで追い抜きにかかった。ところが幅寄せを受けた中嶋はそのまま進路を失ってコースオフ、なんとかコースへと復帰したがコース外でマシン下部の空力パーツにダメージを受けており、13周目にピットイン。第1レースに続き、このレースもリタイアとなった。

  • チームと悩む中嶋チームと悩む中嶋

日曜日の午後に行なわれた第3レースのスターティンググリッドは16番手。中嶋はスタート加速に成功し、オープニングラップが終わった段階で10位までポジションを上げた。さらに3周目には、9位を走っていたロイドに対してキャンベルコーナーでインサイドから追い抜きを仕掛けた。しかし、 ここではロイドも引かず両者は接触。 中嶋はサスペンションにダメージを負いながらもレースを続行、12周目には 8位を走行していた ヘゼマン・ジャファー(Carlin )のコースアウトに乗じて9位へ浮上した。

接触によって負ったサスペンションのダメージの影響でラップタイムは思うように伸びなかったが、 それでも前を走るグループを追走、さらなる上位進出を狙っていた。しかし14周目、 中嶋に対して突然ドライブスルーペナルティの指示が出される。これは、オフィシャル側の誤審であったが、一旦下された判定は覆らず、 中嶋はペナルティを履行、順位を最後尾へと落とし、14位でレースを終えた。

  • シルバーストンを走る中嶋シルバーストンを走る中嶋

翌週、8月14日から15日、イギリスF3選手権は舞台をシルバーストン・サーキットに移し、第8大会を開催した。シルバーストンでのレースは、5月の初旬に行なわれた第2大会来、約3ヵ月ぶりだが、今回は昨年までFlイギリスグランプリで使用されていたレイアウトでレースが行われた。

30分間の公式予選セッションの前半は完全なウェット路面、後半はスリックタイヤを使用したハーフウェットという難しいコンディションの中、中嶋はタイムアタックに臨んだ。ウェットタイヤで走行していたセッション前半上位につけていたが、スリックタイヤに交換した後半はタイムが伸びず、中嶋のタイムはベストラップが10位、セカンドベストラップが9位にとどまった。

決勝第1レースは、ハーフウェットの予選の後に行なわれた。レースの直前にも軽い降雨はあったものの僅かな時間で止んだためグリッド上の全ドライバーがドライタイヤを装着しレースをスタートした。予選中のセカンドベストラップタイムに基づき9番手グリッドからスタートした中嶋は、1コーナーでオリ・ウェッブ(Fortec Motorsport)をアウトから追い抜き8番手に浮上。さらにチームメイトであるカルロス・ウェルタス(Raikkonen Robertson Racing)の真横に並ぶと、ストウコーナーへの進入でまたしてもアウトから追い抜きを試みる。 しかしここで少し汚れたラインを取らざるを得なかった中嶋はバランスを崩しランオフエリアヘはみ出した。なんとか体勢を立て直しコースへと復帰するが、ポジションをひとつ落とし9番手となった。

ここから3周目までは8番手走るウェッブの背後に付け、追い抜きの機会を窺うという展開となった。 しかし、4周目に入った頃に突如としてコース上に大粒の雨が降り出した。ここでチームは賭けに出て中嶋をピットへ呼び、ウェットタイヤに交換する作戦に出た。4周目の終わりにピットインをした中嶋は、タイヤ交換でのタイムロスもあり一時は19番手までポジションを落としてしまうが、ここからウェットタイヤのメリットを活かして猛アタックを開始する。

中嶋は次々順位を上げていった。しかし、ドライタイヤを装着したままペースを落としながら走行を続行していた上位陣に追いつき追い越すには周回数が足りず、最終ラップに入った時点では、 ドライタイヤのまま走行を続けていた10番手のウイリアム・フラー(Hitech Racing)までは約30秒という大きなギャップが残されていた。しかしフラーは最終ラップのストウコーナーでマシントラブルによってリタイア。中嶋は最後の最後でポイント圏内の10位に浮上し、第1レースを終えた。

日曜日は降雨のない1 日となった。第1 レースの結果により、中嶋はこのレースを10番手グリッドからスタートしたが、クラッチトラブルに見舞われて加速が出来ず、コース途中でようやくペースを取り戻すが、オープニングラップを終えた時点で19番手まで順位を落としてしまった。このレースではピットストップが義務付けられていた(ロッキンガムで行なわれた第5大会、第2レース以来の規則)ので、オープニングラップで大きく順位を落とした中嶋はコース上でのトラフィックを回避するため2周目を終えたところでピットへ向かった。

中嶋はピットを離れる際にもストールを喫し、タイムをロスしてレースに復帰した。ピットストップを終えた直後、単独で走行を始めた中嶋は上位陣と遜色ないペースで追い上げにかかった。しかし6周目に前を走るグループに追いついてからは自分のペースで走行できなくなり、もどかしいレース展開となった。結局、全ての車両がピットストップ義務を終えた段階で、中嶋の順位はオープニングラップ終了直後と同じ19 番手で、そのまま11周のスプリントレースを終えざるをえなかった。

  • 流れに乗れない中嶋流れに乗れない中嶋

第3レースは日曜午後に行なわれた。チームは、第2レースのスタートで起きたクラッチトラブルに対策を施して中嶋をレースに送り出したが、問題は解消していなかった。スタートで加速できなかった中嶋は10 番手グリッドから14番手まで順位を落としオープニングラップを終える。だが4周目、前方を走る選手がスピン、その間隙を突いて中嶋は11番手へと進出した。しかしその後中嶋のペースは思うように上がらず、ポイント圏外の11位のまま40分間の長いレースを終えた。このレースではジャン・エリック・ヴァ一ユ(Carlin)が優勝し、 フランス人初となるイギリスF3選手権の年間チャンピオンを獲得した。

  • スネッタートンで勢いを取り戻した中嶋スネッタートンで勢いを取り戻した中嶋

イギリスF3選手権も残り2大会、第9大会はスネッタートン・サーキットで8月29日から30日に開催された。29日は晴れ時々雨、30日は雨のち晴れという不安定な天候に見舞われた。シーズン後半、流れに乗れず苦しい戦いを続けていた中嶋ではあるが、この週末はフリー走行の段階からセッティングに手応えを感じ、落ち着いて公式予選に臨んだ。その結果、ベストラップ5番手、セカンドベストラップ4位という結果を得た。

午後、サーキットを突然の大雨が襲った。 この影響でサポートレースが赤旗で一時中断され、それに従い決勝第1レースは予定よりも30分程遅れてスタートが切られることになった。4番手グリッドからスタートした中嶋は滑りやすいコンディションの中良いスタートを決め、まずは動き出しで3番手グリッドの ジェームズ・カラード(Carlin)を追い抜いた。さらに、そこからの加速で2番手グリッドのヴァーニュをも下し、1コーナーまでに2番手に浮上した。しかし、 ヴァーニュをパスした際にイン側へ追いやられた中嶋は、1 コーナーへのアプローチで大きく減速せざるを得ず、アウト側から良いラインを取ったチームメイトのフェリペ・ナスル(Raikkonen Robertson Racing)に2番手のポジションを奪われた。

オープニングラップを3番手で終えた中嶋は、2周目バックストレートエンドでのブレーキングでフロントタイヤをロックさせオーバーラン、シケインをカットする形でコースオフした。その結果、中嶋は6番手まで順位を落とした。その後前走車を追走した中嶋は、12周目にブレーキングでカラードを追い抜き、5番手へ上がった。

  • 中嶋の力走中嶋の力走

レースのスタート前には完全なウェットコンディションであった路面は、スタート後から急速に乾き始め、 レース中盤に差し掛かった頃にはスリックタイヤへの交換を行なうドライバーも現れる一方、中嶋を含めた上位陣はウェットタイヤのまま走行を続けたため、レース終盤にはタイヤにブリスターを抱え、厳しい走りを強いられることになった。中嶋はスリックタイヤへの交換を行ない1周あたり3〜4秒速いドライバーの追い上げを受けたが、なんとか5位のポジションを守り切ってチェツカーフラッグを受けた。

月曜日の午前に決勝第2レースが行われた。第1レースの結果を受けて、中嶋のスターティンググリッドは2 番手。レース直前まで降り続いていた雨によって路面は完全なウェットだったが、スタート時点ではすでに太陽が路面を照らすという微妙なコンディションとなり、各車の戦略は分かれた。グリッド上トップ8台の内、ポールポジションのガブリエル・ディアス(Hitech Racing)、2番手の中嶋、4番手のナスル、5番手のアドリアーノ・ブザイド(Carlin)がウェットタイヤを選択し、3番手、6番手、7番手、8番手のウェッブ、 ヴァーニュ、 フラー、カラードがスリックタイヤを選択し、スタートが切られたのだ。

中嶋は、2番手のポジションを守ったまま7周目を終えた辺りから徐々に3番手を走るブザイドに背後を脅かされるようになる。そして9周目の2コーナー、僅かに空いた中嶋のインサイドをブザイドが突き、ポジションが入れ替わった。中嶋は、ブザイドに引き離されながらも3番手を守り、久々の表彰台を目指し走り続けた。ところがスリックタイヤでスタートしたドライバーのうちフラーが、レース終盤になってウェットタイヤを使う上位勢よりも1周当たり2秒近く速いラップタイムで猛然と追い上げを始め、チェッカーまで残り2ラップとなった17周目、4番手を走っていたナスルを難なく追い抜くと、3番手の中嶋に迫った。そして最終ラップである18周目のホームストレートでは中嶋の背後につけると、1コーナーの立ち上がりで中嶋を下し、中嶋は4番手へ後退してフィニッシュ、惜しくも表彰台を逃した。

決勝第3 レースが行なわれた月曜午後は完全なドライコンディションとなった。 このレースは全38周というF3のレースとしては非常に多い周回数で行なわれたが、 安定したコンディションだったという事もあり、 全体的に動きの少ない単調なレースとなった。5番手グリッドからスタートした中嶋は、良い加速を見せるとチームメイトのナスルを1コーナーまでに追い抜き、4番手へ浮上した。この後、中嶋は3番手を走るカラードを追いかけるが徐々に間隔が開き、レース中盤から終盤にかけては完全に単独での走行となり、そのままの状態でフィニッシュを迎えた。

  • 上位で戦う中嶋上位で戦う中嶋
リザルト

中嶋大祐

 予選決勝
Rd.1916番手リタイア
Rd.2019番手リタイア
Rd.2116番手14位
Rd.229番手10位
Rd.2310番手19位
Rd.2410番手11位
Rd.254番手5位
Rd.262番手4位
Rd.275番手4位
 ポイントランキング8位
  • 中嶋大祐中嶋大祐
コメント

中嶋大祐 「シリーズ終盤、本当に流れの悪いレースが続いてしまいました。今シーズンも残り少なくなり、納得のいく結果は残せていません。でもスネッタートンでは残念ながら表彰台には届かなかったものの、アクシデントに巻き込まれる事もなく多くのポイントを獲得する事が出来ました。早いもので次戦はもう最終戦となります。 自分たちの想像よりもはるかに苦労してしまった今シーズンでしたが、 最終戦ではこれまで経験してきた事の集大成となるような結果を出す事が出来るように一所懸命頑張ります」

フォーミュラチャレンジ・ジャパン

今回は該当レースはありません。