国内外のトップレベルのレースで表彰台を競えるドライバーの育成を目的とした「Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」が今年も始動した。
Hondaは2月19日、「2009年Honda四輪モータースポーツ活動の概要」を発表し、今シーズンも「鈴鹿サーキットレーシングスクールカート(SRS-K)」「鈴鹿サーキットレーシングスクールフォーミュラ(SRS-F)」のレーシングスクールや、「フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)」「全日本F3選手権」「全日本選手権フォーミュラ・ニッポン」などを通して、長期的な視野を持ち活動を継続することを明らかにした。これに伴い、プロジェクトはシーズン開幕へ向けての準備が本格化した。
参加選手:塚越広大
今シーズンから、フォーミュラ・ニッポンにデビューする塚越は、2月17日から19日、富士スピードウェイで今季使用するニューマシン、FN09/Hondaのシェイクダウンテストを行った。塚越はすでに昨年、FN09のテスト車両で同形式車のドライビングを経験している。富士では降雪のためセッションがキャンセルされたこともあり、ツインリンクもてぎで3月13日から14日にかけて行われた合同テストでは走行時間を予定より延長して走り込みが行われた。
塚越:昨年GP2のテストもしているので、フォーミュラ・ニッポンのマシンに戸惑いはありません。路面がドライなら、いける自信がつきました。ただまだ自分の中に迷いも残っているので、できるだけ早く自分としての方向性を見つけ出さないといけないと思っています。開幕戦ではポールポジションを狙っていきます。レースはやってみないとわかりませんが、やるからにはトップが目標です。
参加選手:山本尚貴、小林崇志
全日本F3選手権Nクラスに参戦する山本と小林は、2月6日〜7日、富士スピードウェイで今季使用するマシンのシェイクダウンテストを行ったのち、1カ月後の3月5日、F3協会の合同テストに参加し最終的な調整を行った。
山本:今シーズンは、海外でレースをする道もあったのですが、自分にはまだ学ばなければならないことがたくさんあるので、最も成長できる環境を考えて国内F3を選択しました。ただ単にレースをするだけではなく、その先に通用する実力をつけることが今の自分には必要だと思ったからです。それだけ昨シーズンは、チームに多くのことを学ばせてもらいました。今年も多くのことを学ぶつもりですが、シリーズチャンピオンにならなければ先はないのだと自分を追い込んで、納得のいくシーズンを送りたいと思っています。
小林:今年はF3デビューのチャンスをいただけたので、よりレースに集中して臨むつもりでいます。今は、初めてのF3というクルマに慣れること、左足ブレーキに慣れること、これまでとは違ったタイヤに慣れることがテーマです。シフトダウンとブレーキのタイミングをうまく合わせるのが難しいですが、イメージはつかめました。せっかくのチャンスを生かすために、できるだけ早い時期に学ぶことを学び取って、上位争いに加わりたいと思っています。
参加選手:中嶋大祐
昨年、全日本F3選手権を戦った中嶋は今季、イギリスF3選手権に参戦する。すでにライコネン・ロバートソン・レーシングと合流、テスト走行を開始した。
中嶋:ロンドンの南西、バークシャーにあるブラックネルという町に住むことになりました。チームのワークショップまではクルマで30分ほどの距離です。特別な用事がないときは、チームのそばにあるトレーニングジムに通ってトレーニングをしています。レースに100%集中できる環境です。2月末に今年最初のテストをスネッタートンサーキットで行いました。開幕が楽しみです。
参加選手:三浦和樹、野尻智紀、元嶋亮二
フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)では、昨年初参戦しシリーズランキング10位となった三浦が2年目のシーズンを迎えるのに加え、昨年度SRS-Fで優秀な成績を修めスカラシップを獲得した野尻と元嶋が参戦する。