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FORMULA 3 EURO SERIES | F3ユーロシリーズ | |||||||||||||
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REPORT | ||||||||||||||
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6月27日〜29日、ドイツのノリスリンク特設コースでF3ユーロシリーズ第4戦が開催され、マノー・モータースポーツ所属の塚越広大が出場した。舞台となるノリスリンクは、公道を利用した特設コースで、1周は2.3kmと短く、単純なレイアウトのコースである。ここではブレーキングが大きな勝負どころとなる。 |
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![]() - ノリスリンクを走る塚越 - |
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金曜日の公式練習で、塚越はこのコースを初めて走ったにもかかわらず5番手のタイムを記録、続いて行われた公式予選では最後のタイムアタックで、スローダウンした他車に引っかかったため狙っていたポールポジション獲得は逃したが、それまでのタイムで予選3番手を獲得した。 土曜日のレース1は曇り空の下で行われた。塚越はスタートをうまくこなしたが、第1コーナーイン側の、路面が汚れた部分に踏み入れてしまいブレーキがロックしたため、アウトから抜かれて順位を落としてしまった。しかしその直後2番手と3番手のクルマが接触したスキに塚越は2番手へ抜け出した。これらの混乱は特設コースならではのものだ。 2番手に上がった塚越は先頭を走るニコ・ヒュルケンベルク(ART Grand Prix)を追走するが、中盤以降周回遅れの車両が出てきて追い上げのペースがなかなか上げられない。終盤近くになってペースアップした塚越は、ヒュルケンベルクとの間隔を縮め始めたが追い詰めるには至らず、今季2度目の2位でレース1を終えた。 日曜日は晴天となった。レース1で2位となった塚越はリバースグリッドにより7番手からのスタート。最大のライバルであるヒュルケンベルクは8番手からのスタートとなる。ところがヒュルケンベルクはフォーメーションラップでエンジンをストールさせてレースから脱落、塚越にチャンスが巡ってきた。 スタートダッシュを決めた塚越は第1コーナーまでに1台を抜き、さらに第1コーナーアウト側から一気に順位を上げにかかった。ところがコーナリングの混乱の中で接触が起き、アウトへ飛び出してきた車両に進路をふさがれてしまい、減速した際、背後の車両に追突されてしまった。 この結果、塚越はリアウイングからエンジンカウルにかけて損傷を受け、その場でレース2をあきらめることになった。 |
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![]() - 今季2度目の表彰台に上がった塚越 - |
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7月11日〜13日、F3ユーロシリーズのシーズン折り返しとなる第5戦がオランダのザンドボールド・サーキットで開催された。コース幅も狭く、アップダウンもある過酷なサーキットであるザンドボールドも塚越にとっては初めてのコースだが、公式予選までに許される練習走行は金曜日の午前中に設けられた1時間のセッションのみ。塚越はこのセッションで10番手のタイムを記録して公式予選に臨んだ。 午後、行われた公式予選では1セット目のタイヤを使ったタイムアタックで、練習走行のタイムを1秒近く縮め、その時点での首位に立った。勢いに乗って塚越はポールポジションを獲得するべくセッティングを変更して2セット目のタイムアタックにかかった。 しかし、そのセッティングが裏目に出て、1セット目のタイムを更新することができず、逆にライバルたちがタイムを縮めてしまったため、結果的に予選を6番手で終えることとなった。未経験のサーキットでのセッティングが大きな課題となる予選であった。 レース1が行われる土曜日は雨が降ったり止んだりしていたが、レーススタートまでに路面は乾き、前日同様ドライコンディションとなった。 |
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![]() - ザンドボールドでのスタート - |
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スタートで塚越はうまく加速し、1コーナーで5番手に上がり、さらに順位を上げようとチームメートであるサム・バードを追い上げる。だがバードのミスの影響と受けて失速した塚越は逆に順位を1つ下げて5番手へ。さらに14周目、コックピット内の消火器が誤作動して塚越の視界を奪うというトラブルが発生、塚越はピットへ無事戻ることはできたが、レース続行は不可能だった。 レース2が行われる日曜日は晴れ渡った。前日のレースでリタイアした塚越のスターティンググリッドは25番手となる。 スタートで首位争いの集団にアクシデントが発生、大混乱に陥った。塚越はうまくその混乱そのものは避けたが、前を走るマシンを追い抜こうとしたところで突然進路をふさがれて接触、フロントホイールとサスペンションにダメージを負って走行不能に陥ってしまった。 |
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Koudai Tsukagoshi | 塚越広大 | |||||||||||||
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COMMENT | 「ノリスリンクに行く前、イギリスのペンブリーでテストをしてきました。ポーで問題だったブレーキをいろいろと試し、その結果、クルマはかなり進歩したと思います。土曜日のレースではその結果を見せることができましたが、日曜日はせっかくのチャンスだったのに悔しい結果となってしまいました。でもノリスリンクで再び表彰台に上がれたことをうれしく思います。残りは優勝だけです。この好調さをキープし、自分の課題やマシンについて研究してザンドボールドでのレースに臨んだのですが、ここでは散々な結果に終わりました。2日間のレースで15周しかできませんでした。クルマの調子はよかっただけに残念です。予選で調子がよかったにもかかわらずポールポジションを取れなかったことや、レース中にチャンスを生かせなかったことなど課題が浮き彫りになりました。次戦まで時間はありませんが課題を克服し、結果を出したいと思います。次回のニュルブルクリンクも初めてのサーキットですが、木曜日に練習走行もあるので、コースについては心配していません」(塚越) |
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SUPER GT | SUPER GT | |||||||
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REPORT | ||||||||
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7月26日〜27日、宮城県のスポーツランドSUGOでシリーズ第5戦が行われた。土曜日、11時20分から始まった公式予選1回目はウエットコンディション。まずラルフ・ファーマンがステアリングを握りタイムアタックを行い、#1 ARTA NSXは1分17秒257の5番手でGT500占有時間帯を終えた。 |
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![]() - 伊沢が操るNSX - |
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このあと、GT300との混走時間帯に伊沢拓也が走行して予選通過基準タイムをクリア。#1 ARTA NSXのタイムを上回るマシンも現れず、5番手でスーパーラップ進出を決めた。そのスーパーラップはドライコンディションで行われ、ファーマンが操る#1 ARTA NSXは、3番グリッドを獲得した。 |
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![]() - 伊沢拓也 - |
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決勝レースは完全ドライコンディションでスタートした。3番グリッドからスタートしたファーマンは8周目に2番手へ進出、首位を走る#18 TAKATA 童夢NSXとの間隔を縮めてテールトゥノーズの状態へ持ち込んだ。 そこでピットイン、ドライバーは伊沢へ。伊沢もペースがよく、首位を守る#18 TAKATA 童夢NSXを追い詰めていく。62周目、最終コーナーで周回遅れのマシンに走行ラインをふさがれて失速した#18 TAKATA 童夢NSXを見た伊沢は、アウトから勝負をかけた。 |
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![]() - 首位を追い詰めた伊沢 - |
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ところがコースのアウト側はタイヤかすで荒れており、伊沢は足をすくわれる形になってアウト側へコースアウト、タイヤバリアに突っ込んでしまった。伊沢はなんとかコースに復帰、ピットへ戻るがフロント部の損傷はその場で修復することはできず、そのままリタイアに終った。 |
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Takuya Izawa | 伊沢拓也/R・ファーマン | |||||||
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COMMENT | 「首位を走っていたNSXはウエイトを積んでいるので、こちらが有利だと思い、最初の何周かは様子を見ていました。オーバーテイクを試みたときは、相手が明らかにスピードダウンしたので、直後につけていた僕も思わず外側にクルマを振ったんです。すると、アウト側に入ってすぐに両輪ともタイヤかすに乗ってしまい、コントロールできなくなってしまいました。アウトからいくラインは避けろとはチームからも言われていました。いま思えばアウトからいくべきではなかったと反省しています。クルマは速いのに結果を出せていないので、次の鈴鹿こそいい結果を出したいと思います」(伊沢) |
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JAPAN FORMULA 3 | 全日本F3選手権 | ||||||||||
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REPORT | |||||||||||
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7月12日、気温35℃、路面温度52℃という厳しいコンディションの中、鈴鹿サーキットでシリーズ第11戦及び第12戦の公式予選が行われた。公式予選セッションの結果、第11戦のスターティンググリッドはホンダ・チーム・リアルの山本尚貴が4番手、中山友貴が5番手、ホンダ戸田レーシングの中嶋大祐が9番手、第12戦のスターティンググリッドは山本が3番手、中山が5番手、中嶋が9番手と決まった。 |
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![]() - 山本尚貴 - |
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第11戦決勝は、12日の午後4時にスタートした。4番手からスタートした山本は、加速に失敗した井口卓人(TDP TOM'S F308)をかわして3番手で第1コーナーへ飛び込む。中山も山本に続いて井口をかわそうとするが、わずかに接触、中山はコースアウトしてレースを終えた。 首位はポールポジションからスタートしたカルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TOM'S F308)、2番手に国本京祐(TDP TOM'S F308)。山本はこの2車を追うが山本の背後からは井口が追い上げてくる。レース中盤、山本は国本に引き離され井口と激しい3番手争いに入った。しかし山本は巧妙に相手を押さえ込み、3位でレースを終えた。中嶋は7位でチェッカーフラッグを受けた。 |
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![]() - 表彰台に上がった山本 - |
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日曜日も前日に引き続き鈴鹿サーキットは好天にめぐまれた。午前10時30分、第12戦の決勝レースがスタートした。 予選3番手につけていた山本は前日に引き続き好スタート、国本をかわして2番手へ順位を上げ第1コーナーへ向かった。中山は自分のポジションを守ってレースを始めたが、ヘアピンで背後から追い抜きをかけてきたケイ・コッツォリーノ(広島トヨタ・ダラーラ F308)と接触、中山はスピンして最後尾まで順位を落としてしまった。 |
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![]() - 中山友貴 - |
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レース前半、コース前半のセクター1〜2では首位のヴァン・ダムが速く、コース後半のセクター3〜4は山本が速いというこう着状態が続いたが、徐々に山本は遅れ、後方から迫る国本の追い上げを意識せざるをえない状況となった。 6周目、シケインへの進入で山本のインに国本が攻め込み、アウト側にいた山本と接触、山本ははじき飛ばされる形となって順位を大きく落としてしまった。またこの直後のシケインで、今度は中嶋が嵯峨宏紀(DENSO・ルボーセF308)と接触、両者とも走行不能に陥ってレースから脱落した。 |
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![]() - 中嶋大祐 - |
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後れを取った山本は、レースをあきらめずにバランスの崩れたマシンで力走、順位を4位まで回復してフィニッシュを迎えた。中山は追い上げ途中、デグナーカーブでコースアウトしてリタイアした。 |
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Naoki Yamamoto | 山本尚貴 | ||||||||||
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Yuki Nakayama | 中山友貴 | ||||||||||
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Daisuke Nakajima | 中嶋大祐 | ||||||||||
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COMMENT |
「スタートはフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)時代から苦労していて、監督のアドバイスもあって岡山でやり方を変えました。監督が『スタートは集中していけ、1台は絶対に抜けるから』と僕に自信をつけてくれたんです。そうしたらスタート加速がうまく決まって結果が出ました。でもまぐれなのかなと思っていたのですが、今回第11戦のスタートでもやはりうまくいって、12戦ではもっと加速がよかった。うまくいけばトップまでいけるところでした。そういう意味で自信がすごくついてきました。テストの段階でセクター3〜4が速く、1〜2で後れをとる傾向があるのはわかっていました。第1、第2コーナーはよいですが、S字に入ってから問題が出る。そこを直そうと努力しました。クルマのせいばかりではなくて、タイヤが減ってきたときのタイヤの使い方がうまくいかないんです。そのせいで、序盤はついていけるのですが、中盤以降ライバルは逆にペースが上がるのに対して、僕はペースが落ちる。これは僕自身の問題です。第12戦で接触したときは、後ろから近づいてきたのはわかっていたんです。それでインを閉めたつもりだったのですが中途半端だった。あれは僕のミスでした。それで向こうが突っ込んできて当たってしまった。それからはクルマのバランスが狂ってしまって、苦しかったのですが、あまり順位を下げるわけにはいかないと思って気持ちを切り替えました。安田さん(ThreeBond)が来たのはわかっていて、1回は抜かれましたが、こちらはエンジンも回っていたので抜き返せました。ペースは落ちたけれど、そのあと何とか我慢してゴールできました。ライバルとの差は明らかに縮まったと思います。クルマもよくなったし、僕自身も自信を持ってスタートできるようになった。これだけいい環境でやらせてもらって、監督が要求しているレベルにはまだまったく到達していませんが、シーズン序盤のように何をしていいかわからないでいる状態に比べると、自分がやるべきことが見えてきた。そういう意味では成長したと思います」(山本) 「監督が考えてくれたクルマのセットがよくて、本当に調子がよかったんです。第12戦では、リアが流れて悪い角度で縁石に乗ってしまった。コントロールしようとしたのですが、うまくいきませんでした。1周目、結構接戦で、前からブレーキングしていくとき前が詰まってしまったような状況になって、インの閉め方も足りなくて、ケイ(コッツォリーノ)に入られてしまったんです。それで当たってトーが狂ったのか、オーバーステアが強くなってしまった。狂ってしまってからも、悪いながらいい感じで走れていたので、コースアウトしてしまったのは、少し冷静さが足りなかったなと反省しています。前が見えてきたので気持が焦ってしまったのかもしれません。レースが終わってから、監督には『ペースはよかった』と教えてもらったので、もったいなかったなと後悔しています。監督にはいろいろなことを教えてもらって、言われていることが理解できるようになってきて、やっと形になり始めたかなと思う。それだけに残念な週末でした。結果を残さなければいけないレースだったのに。でもとにかく残りのレースで結果を出すようにがんばります」(中山) 「正直なところ、困っている、という状態です。ホンダ・チーム・リアルの2台が速くなっているのに対して、僕の方がまだ全然及ばない。チームと一緒に、本当にいろいろなことを試してはいるんです。走るたびに何かしら挑戦をしているのですが、それがなかなかタイムにつながらない。クルマの面だけではなくて乗り方にもまだ問題がありますね。今まではクルマが不安定な挙動を示していたので臆病になってしまって、今はクルマがかなりよくなっているのに自分がそれについていけていないという面があるような気がします。毎回、新しいことは試しているけれど自分の中で基準を見失ってしまって、何がよくて何が悪いのかわからないという状態にはまりこんでいます。速いクルマのデータを見たりすれば、きっかけがつかめるかもしれないけれど、うちは1台だけのチームなので、なかなか基準をつかむのが難しいんです。でも一年このままで終わるわけにはいかないので、シーズンが終わるまでに何かいいところを見せなくてはいけないと自分に言い聞かせています」(中嶋) |
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