開幕するとき、僕はFCJ2年目ということもあって、チャンピオンを取らなくちゃいけないと思っていました。でもそれをあまりにも意識しすぎて序盤は空回りしてしまいました。ようやく中盤になって自信を取り戻して、戦うことができるようになって、第8戦で勝てました。でも富士でいきなり調子を崩してしまって、そこから立て直すのがすごく大変で、またずっと苦労してしまいました。
SUGOでも、焦って焦って、練習中にクラッシュしてしまいました。もてぎの第2レースあたりでようやくよくなる兆しをつかんだような気がします。最終戦は練習まではよかったのですが、予選では沈んでしまって、決勝は厳しいことになってしまいました。でもあきらめずに精一杯走ろうと思って土曜日の決勝に臨んだら、ペースがよかった。日曜日も予選は12番手だったのですが、できるだけいいポジションまで上がっていこうと思っていたんです。前の中嶋選手と山本選手には絶対に勝ちたいなと思っていました。結果的に2人の前にいけたので、この結果には満足しています。
今年は、自分のモチベーションを維持するのは本当に大変なんだということを思い知りました。調子がいいときは、何も考えないでも上の方にずっといられるのに、一旦悩み始めてしまうと自分の走りを見失ってしまう。そうなると他の人のロガーデータを見て走り方を真似ようとしてしまうんですね。それで伸びるドライバーもいるのでしょうが、自分の場合は走り方がみんなと違うので、他の人の走り方を真似ようとしてもうまくはいかないんです。他人とは違うところで稼がなくてはいけない。そういうところが少し大変でしたね。
でもそういう苦労を通して成長はしたと思います。最終戦の決勝の戦い方などは自分でもうまくいったなと思います。あとは予選のまとめ方ですね。2年間FCJをやったわけですけれど、確かに多くのことを学びました。なによりも精神的に強くなったと思います。今年はレース数が(去年より)倍近くに増えましたけど、確かにためになった半面、みんないっぱい練習できるので最終的には差が縮まってしまってレースが厳しくもなりました。後半は本当に接戦で戦い方がすごく難しかった。その中で戦うことによって、まったく気が抜けなかったし、その分いろんなことを学べたと思います。今年はチャンピオンが目標だったので、自分にとってはプラスになった一年ですが、満足ができる結果だとはいえないですが。 |