10月6〜7日、仙台ハイランドにおいて、全日本F3選手権で今年2度目となる3連戦の第16戦・第17戦・第18戦が行われた。ホンダ・チーム・リアル勢は塚越広大が金曜日の公式練習で2番手に入り、土曜日の予選でも3〜5番手につけて上位をうかがうかまえとなった。伊沢拓也は金曜日から3回の予選までを7番手で揃え、ホンダ戸田レーシングの中山友貴は木曜日の合同テストから予選まで9番手と10番手となった。そして土曜日の午後に行われた第16戦決勝では、予選3番手の塚越がやや出遅れた一方、伊沢は好スタートを決めて前に出た。そして1コーナーで塚越と伊沢のポジション争いになった際、わずかに接触したことから多重クラッシュが発生し、伊沢はそこでリタイアを喫してしまう。塚越はなんとかコースに残ってレースを走り切り、6位に入賞。中山も混乱をくぐり抜けて完走し、5位に入賞した。
日曜日午前に行われた第17戦決勝では、1コーナーではみ出した上位のマシンが2コーナーで塚越の目の前に復帰し、減速した塚越はポジションを落としてしまった。伊沢と中山は逆にその混乱を避けて順位を上げ、そのままポジションを守ってそれぞれ5位と7位に入賞。8位に塚越が続いた。3連戦を締めくくる午後の第18戦決勝では、予選4番手の塚越がスタートでいったんは3番手に進出するが、惜しくも3コーナーでポジションを取り返されてしまった。その後も塚越は終始1秒以内の間隔で3番手のマシンを追ったが、順位を入れ替えるには至らずに4位入賞。伊沢は予選順位のまま7位に入賞し、中山はリタイアに終わった。
その2週後の10月20〜21日、いよいよ最終ラウンドの第19戦・第20戦がツインリンクもてぎで開催された。金曜日の練習走行では塚越6番手、伊沢8番手、中山9番手という結果だったが、第19戦予選では中山がタイムの伸び悩むホンダ・チーム・リアル勢の前に出ることに成功。しかし全般的にHonda勢のタイムは伸び悩んだまま、2回の予選を終えた。土曜日のうちに行われた第19戦決勝では、塚越が好スタートを決めて1周目に5番手まで順位を上げ、そのまま5位入賞を果たしたが、1周目に伊沢の後ろまでポジションを落とした中山は2周目の3コーナーで伊沢に追突してしまい、両者リタイアとなった。
翌日に行われた第20戦決勝は、スタートでポジションを落とした塚越が中山と伊沢を追走する形で始まった。塚越は3周目に伊沢を攻略して8番手に進出するが、続いて中山を攻め落とそうとして失敗。塚越は10番手まで下がってしまい、伊沢がその間隙を突いて7番手に進出し、中山がそれに続く。その後、前方のマシンのリタイアなどによりポジションが上がり、最終的に伊沢が6位、中山が7位、塚越が8位に入賞した。
結局、ポイントランキングでは塚越5位、伊沢6位、中山9位という結果に終わったが、シーズン開幕直前にシャシーを変更して臨んだ今季のHonda勢はさまざまな試みの中でデータを蓄積し、実り多いシーズンを終えた。 |