9月22〜23日、ロードレース世界選手権(WGP)はツインリンクもてぎの第15戦日本GPを迎えた。初日、青山周平は8番手だったが、公式計時外ではトップタイムを記録する勢いも見せており、幸先よいスタートとなった。2日目の予選でも青山(周)は好調を維持して、日本のファンの前でうれしいポールポジションを獲得した。一方、高橋裕紀は初日にセッティングが決まらず11番手で、この出遅れが尾を引いて予選は8番手に終わった。また、青山博一(KTM)は予選で転倒した影響もあって予選6番手に止まった。
決勝日は、前日までの厳しい残暑と打って変って冷たい雨模様となった。レース中盤から次第に路面が乾く難しいコンディションの中、青山(周)はペースを上げられずに順位を落とし、9位でフィニッシュ。一方、高橋はウエット路面でペースを上げてトップ争いに加わることに成功するが、路面が乾いてきてからはリアタイヤが厳しくなり、レース終盤にコースアウトを喫して4位という惜しい結果に終わった。青山(博)も一時は2番手でトップに出る機会をうかがっていたが、残り2周で転倒し、コースに復帰するも8位という結果だった。
10月13〜14日には、オーストラリアGPが行われた。雨模様の不安定な天候の中、初日からよいフィーリングをつかみかねていた青山(周)と高橋は、予選でそれぞれ10番手、12番手。一方、青山(博)は予選までにマシンをなんとかまとめ、6番手につけた。天候が回復した決勝、青山(博)は2位争いの集団で健闘するが、毎周前半セクションで離されて順位を上げることができず、結局4位でゴールした。青山(周)はようやくマシンをよい状態に仕上げ、一時は2番手を走行していたが、コースアウトを喫して8位に終わった。一方、高橋はレース中盤からリアタイヤの感触が悪くなり、ペースを上げられずに10位でレースを終えた。
翌週の10月20〜21日にはマレーシアGPが行われた。路面改修後のセパンサーキットで、初日は路面が濡れたり乾いたりの微妙なコンディションになり、各選手グリップレベルの読みに手間取ってセットアップに苦戦を強いられる。しかし、2日目には天候が急速に回復し、午後の予選は真夏のようなコンディションに。ここでセットの方向性をうまく見つけた青山(博)がポールポジションを獲得。逆に、午後になってセットアップを見失った高橋は予選12番手、青山(周)はブレーキングに悩み予選16番手となった。
翌日の決勝、青山(博)はレース前半にタイヤと路面の相性が今ひとつでペースが伸び悩むが、後半には回復して5台による激しいトップ争いに加わった。そして、残り2周で前の2台が接触。そこに乗じてトップに立った青山(博)はそのまま劇的な勝利を収め、今季2勝目を飾った。高橋は1周目に軽く接触を起こしたことからリズムを崩し、9位に終わった。また、青山(周)はペースが上がらず、13位でこのレースを終えた。 |