モータースポーツ > Hondaの人材育成 > マンスリーレポート 第6回 4輪

Hondaの人材育成

マンスリーレポート 第6回
Indy Proシリーズ 全日本F3選手権 フォーミュラチャレンジ・ジャパン
INDY PRO SERIES IndyProシリーズ
REPORT
Hondaの人材育成
- 武藤英紀 -
 

スーパーアグリ・パンサーレーシングからIndyProシリーズ(IPS)に参戦する武藤英紀は、インディカー・シリーズ(IRL)の第17戦シカゴランドにスポット参戦することが決まった。そのため、武藤にとっては8月25〜26日に行われたインフィニオンラウンドがIPS最後のレースになった。

高低差のあるテクニカルなロードコース、インフィニオンでは、武藤は最初のフリー走行で5位につけたものの、予選ではチームのミスもあって10番手に低迷。しかし、問題を解決してセットアップを見直した結果、第14戦決勝当日のフリー走行ではトップタイムを記録した。その勢いのまま決勝レースに臨んだ武藤は、序盤のうちに7番手に進出するが、6位争いのバトルのさなかに接触。エンジンをストップさせ、最後尾近くまでポジションを落としてしまう。しかし、武藤は闘志を失わずに追い上げを再開し、順位こそ19位に終わったが、ファステストラップを記録して次戦に期待をつなげた。

翌日の第14戦、武藤は19番グリッドからオープニングラップで15番手まで進出すると、その後も着実に前のマシンを捕らえ、上位の脱落もあって序盤のうちに11番手まで順位を上げた。レース中盤は晴れて路面温度が急上昇し、急激なコンディションの変化でペースの上がりにくい状況に陥るが、武藤は果敢に10番手のマシンを攻めた。そしてついに、残り3周の最終ターンでこれを捕らえ、武藤は10位でフィニッシュした。この結果武藤はシリーズランキング2位を確定した。IPS初挑戦で獲得した大戦果である。

そして9月8〜9日、武藤はいよいよIRL最終戦へのスポット参戦の日を迎えた。強烈なドラフティングを生みやすい1.5マイルオーバルでのレースに備え、武藤はフリー走行から積極的にランキング上位ドライバーたちの後ろに着いて走行。圧倒的なパワーとスピードにひるむことなく、総合9位と堂々たる出足だ。予選でも13番手とまずまずの位置につけ、セットアップも決勝に向けて万全に整えた。

初めてのIRL決勝レース、武藤はスタートでこそ順位を落としたものの、その後はピット作業もほぼ順調にこなし、着実に追い上げていった。フルコースコーションのタイミングで周回遅れにはなったが、果敢に攻め続けた武藤は最終的にトップ10に食い込み、デビュー戦としては完璧といえる8位でゴールした。さらにファステストラップまで獲得し、ルーキーとして十分に輝きをアピールすることに成功。武藤は一躍、来シーズンに向けての注目株になった。

Hideki Muto 武藤英紀
 
Rd.14 予選:10番手 決勝:19位
Rd.15 グリッド:19番手 決勝:10位
IRL Rd.17 予選:13番手 決勝:8位
ページトップへ
JAPAN FORMULA 3 全日本F3選手権
REPORT
Hondaの人材育成
- 塚越広大 -
 

8月25〜26日、全日本F3選手権の第14戦・第15戦が富士スピードウェイで行われた。ホンダ・チーム・リアル勢は、金曜日の公式練習で塚越広大が総合3番手につけ、まずまずの発進。翌日の2回の予選でも、塚越がそれぞれ3番手、2番手という好位置を確保した。スタートに定評のある伊沢拓也は、両レースとも6番手から上位をうかがうことになり、中山友貴は10番手と11番手からのスタートである。

その日の午後に行われた第14戦決勝レースでは、2番グリッドのマシンがエンジンストールを起こし、塚越は2番手に進出。トップには次第に離されたものの、終盤に差を詰めてきた3番手のマシンをしっかりしのぎ切り、2位でゴールして4戦ぶりに表彰台に立った。伊沢は5番手を走行しながら激しい4位争いを演じていたが、後ろのマシンにも迫られて3台がもつれ合う中、最終ラップの1コーナーで前に出ることに成功し、4位でチェッカーを受けた。

翌日は第15戦が行われ、塚越は予選2番手からうまくスタートを決めて先頭に立った。しかし、ポールポジションだったマシンのスピードには勝てず、わずか1周でその位置を明け渡すことになった。その後は前日同様、徐々にトップに引き離されるが、自身も後ろを突き放して2位に入賞。2日連続で表彰台に立った。伊沢もスタートで順位を上げて4番手を走行していたが、後ろの2台が次第に迫り、3台による4位争いの先頭で後ろから激しく攻め立てられた。そしてレース中盤、伊沢はポジションを守り切れずに2台に抜かれ、6位でレースを終えた。前日に11位で完走した中山は、上位2台の脱落と、接触をかいくぐってさらにひとつポジションを上げたことにより9位で完走。貴重なポイントを獲得した。

次回は1ヶ月以上開け、今季初開催の仙台ハイランドサーキットで、今季2回目となる3連戦のラウンドを迎える。

Koudai Tsukagoshi 塚越広大
 
Rd.14 予選:3番手 決勝:2位
Rd.15 予選:2番手 決勝:2位
Takuya Izawa 伊沢拓也
 
Rd.14 予選:6番手 決勝:4位
Rd.15 予選:6番手 決勝:6位
Yuki Nakayama 中山友貴
 
Rd.14 予選:10番手 決勝:11位
Rd.15 予選:11番手 決勝:9位
ページトップへ
FORMULA CHALLENGE JAPAN フォーミュラチャレンジ・ジャパン
REPORT
Hondaの人材育成
- 中嶋大祐 -
 

前回から2ヶ月近いインターバルを置いて、8月25〜26日、富士スピードウェイでフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)第11戦・第12戦が行われた。金曜日の練習走行で、まず山本尚貴が総合トップと幸先のよいスタートを切る。この日4番手だった中嶋大祐も、翌日の予選までに走りをまとめ、第11戦予選ではポールポジションを獲得。しかし続く第12戦予選、中嶋はわずか0.3秒差で8番手に沈む。FCJは非常に僅差の中で戦われているため、小林崇志も8番手、21番手という一見安定しない順位になった。そんな厳しい状況の中、山本は両予選で4番手、6番手とよい位置につけた。

第11戦決勝では、中嶋が安定した走りで今季4回目のポール・トゥ・ウィンを決めた。翌日の第12戦、中嶋はスタートで6番手まで進出し、さらに1台抜いた後、抜きつ抜かれつのすばらしいバトルを演じた末に4番手に上がり、見せ場を作った。しかし、レース終盤にペースが落ち、今度は逆に激しいバトルの末に抜かれてしまい、結局5位でチェッカーを受けた。山本も両レースを通じて上位で接近戦を演じ、レースを盛り上げつつ、それぞれ予選どおりの順位でゴールした。また、田中誠也は土曜日の予選後にマシンにトラブルを生じていたことがわかり、修理はしたもののよい流れを取り戻すことができず、終始すべてがかみ合わずにこの週末をノーポイントで終えた。

2週を置いた9月15〜16日、FCJでは初開催となるスポーツランドSUGO(菅生)で第13戦・第14戦が行われた。田中、小林、中嶋らが慣れないコースで苦戦する中、山本は練習走行の中で着実に走り方を身につけ、土曜日の両予選では3番手につけた。しかし第13戦決勝では、山本はスタートで出遅れていったん6番手に下がり、さらにセーフティーカーからのリスタート直後、3コーナーでコースアウトを喫してしまった。翌日の第14戦ではそれを挽回するかのように、山本は2周目1コーナーで豪快に前のマシンをアウトから抜いて2番手に上がると、その後は先頭を脅かし続けて見応えのあるトップ争いを演じ、優勝はかなわなかったものの2位を獲得した。

未経験のサーキットでHondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト勢の3人は苦戦したが、他のランキング上位陣も思うようにポイントを重ねることができなかった。その中で、ひとりポイントを伸ばした山本はランキング3位に浮上した。次戦は第3ラウンドと同じツインリンクもてぎ(もてぎ)で行われるが、もてぎは好調の波に乗る山本の地元である。ランキング2位には田中、5位に中嶋がおり、彼らの巻き返しも期待される。

Seiya Tanaka 田中誠也
 
Rd.11 予選:11番手 決勝:18位
Rd.12 予選:18番手 決勝:11位
Rd.13 予選:5番手 決勝:12位
Rd.14 予選:13番手 決勝:9位
Takashi Kobayashi 小林崇志
 
Rd.11 予選:8番手 決勝:9位
Rd.12 予選:21番手 決勝:14位
Rd.13 予選:18番手 決勝:16位
Rd.14 予選:12番手 決勝:20位
Daisuke Nakajima 中嶋大祐
 
Rd.11 予選:1番手 決勝:優勝
Rd.12 予選:8番手 決勝:5位
Rd.13 予選:15番手 決勝:15位
Rd.14 予選:20番手 決勝:19位
Naoki Yamamoto 山本尚貴
 
Rd.11 予選:4番手 決勝:4位
Rd.12 予選:6番手 決勝:6位
Rd.13 予選:3番手 決勝:リタイア
Rd.14 予選:3番手 決勝:2位
Page top
※このサイトをご覧になるには最新の Flash Player が必要です。