F3 2018 | HFDP 総集編

3人のHFDPドライバーたちが見せた成長の証と
優勝争いに加われなかった厳しい現実

2018年全日本F3選手権シリーズは全8大会、19戦の日程を終えた。このシリーズにHFDP(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)からは#2 阪口晴南(TODA RACING)、#93 大湯都史樹(TODA RACING)、#12 笹原右京(ThreeBond Racing)の3名が参戦。この3名は、SRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール)の卒業生で、#2 阪口は16年のFIA-F4選手権でシリーズランキング2位となると昨年はHFDP RACINGから全日本F3選手権に参戦し、シリーズランキング6位。今年は2年目のシーズンを迎えた。一方、#93 大湯は昨年のFIA-F4選手権でランキング4位、#12 笹原は同シリーズのランキング2位の成績を残して、今年それぞれ全日本F3選手権にステップアップしたルーキーだ。

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岡山国際サーキットで開催された第1大会第1戦・第2戦では、強力なライバルであり常勝軍団であるTOM'S勢の2台に続き、2戦連続で#2 阪口が予選3番手につけ、全日本F3選手権シリーズ2年目の貫禄を見せつけた。#2 阪口は決勝レースでも2戦連続3位入賞で表彰台に上がり、幸先のよい開幕戦に見えた。しかし、名門TOM'Sのマシンとは差があったことも事実で、HFDPの3人は厳しい挑戦のシーズンとなることを覚悟した開幕戦でもあった。

スポーツランドSUGOの第2大会以降もTOM'Sの2台を追いかけるかたちで、HFDPの3人は3番手の座を激しく争う展開が続くことになった。#93 大湯、2 阪口、#12 笹原はかわるがわる3位表彰台に立ったが、雨になった第3大会第5戦では#2 阪口が2位入賞、#12 笹原がレース中ファステストラップを記録しての3位など、意地を見せた。

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シーズンが進むにつれ、デビューシーズンを戦っていた#93 大湯、#12 笹原ともにF3に慣れて安定した速さを見せるようになる。しかし、ルーキー勢にとって2位入賞の壁は高く、第6大会岡山の第14戦でようやく#12 笹原が2位入賞を果たした。

シリーズタイトル争いは最終大会を待たずに訪れ、第7大会でTOM'Sの#36 坪井翔がシリーズチャンピオンを決めた。TOM'S勢の2台に続くシリーズランキング3位の座を巡る戦いは最終ラウンドまでもつれた。第7大会では#12 笹原が2回目の2位入賞でシリーズポイントを伸ばし、大会終了時点で#2 阪口を逆転してポイントランキング3位に進出した。残るは富士スピードウェイで開催される最終大会のみ。4位の#2 阪口、5位の#1 金丸悠を挟んで6位の#93 大湯までがランキング3位獲得の可能性を抱えて、世界耐久選手権と併催の富士大会に臨んだ。

逆転を目指す#2 阪口は第18戦で2位に入賞し、ランキング2位の#12 笹原から7ポイント差まで迫った。しかし、シリーズ最終レースとなる第19戦では#12 笹原が逆襲すると、自身3回目の2位入賞を果たして#2 阪口を突き放し、18年シーズンをランキング3位で終えた。#2 阪口は4位、#93 大湯は5位とはわずか1ポイント差の6位だった。またチームランキングではTOM'Sに続きTODA RACINGが2位、ThreeBond Racingが3位となった。

若手の登竜門カテゴリーのF3において、HFDPの3人は残念ながら優勝争いに加わることはできなかったものの、それぞれ一年を通じて成長を見せていた。

- POINTS -

順位 ドライバー チーム 総合
1坪井翔カローラ中京 Kuo TOM'S F317214
2宮田莉朋カローラ中京 Kuo TOM'S F317117
3笹原右京THREEBOND65
4阪口晴南TODA FIGHTEX52
5金丸悠B-MAX RACING F340
6大湯都史樹TODA FIGHTEX39
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