GOODWOOD
< 成り立ち篇 >
 グッドウッドという名称は、1948年にこの辺り一帯の領主であったデューク・オブ・リッチモンド(第9代リッチモンド公爵)が、今のイベント会場にあった飛行場を改装し、一周3.2kmの周回コースを持つレーシング・サーキットを開設、グッドウッド・サーキットと命名したことに始まる。飛行場を改装してサーキットにしたものでは英国で最も旧いという。ちなみに、有名なブルックランズ・サーキットは、もともとモータースポーツ用サーキットだったところを飛行場に改装したものだ。 周回コースのグッドウッド・サーキットは、1966年に閉鎖され、以後メーカーや有力チームがレーシング・マシンのテストに使う程度だったが、クルマ好きで知られる現在のアール・オブ・マーチ(マーチ伯爵)が、コースの一部を使ってプライベートなクラシック・カーのイベントを開催した。1993年のことだ。参加車はモーターサイクルを含めて17台だった。このイベントを成功裏に終えたマーチ卿は、本格的なクラシック・イベントへと拡大して開催する計画を立て、世界中のメーカーやクラブ、コレクターなどへ呼びかける。この計画は大当たりで、翌年からは参加申し込みが相次ぎ、主催者は嬉しい悲鳴をあげたという。走行するマシンの多さだけではなく、クルマに関係するメーカーやショップなどの協力を取り付けたことで、イベントは次第に世界的な規模へと成長を遂げることになる。Hondaは、元社長である川本信彦が個人的にマーチ卿と親しかったこともあり、1999年以来、歴代のF1マシンやレーシング・モーターサイクルを、著名なドライバーやライダーと共に参加させている。モータースポーツの本場である英国で開催されるクラシック・イベントに、長年にわたって参加するというのは大変栄誉なことだ。
 

< BACK
GOODWOOD
Honda モータースポーツ グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード