08.10.22 vol.188 Chinese GP
マシンの実力が、ほぼそのまま出たレースでした。
予選、レースともに、なすすべもなかった日本GP。その翌週に行われた中国GPでは、ルーベンス・バリチェロが13番手、ジェンソン・バトンが18番グリッドからレースに臨んだ。バリチェロは一時8番手まで順位を上げたものの、最終的には11位。バトンは16位完走だった。
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―今回のレースは、バリチェロが安定したペースでしたね。
そうですね。周回ごとにタイムを縮めていくことができて、ポイントを取ることはできませんでしたが、実力通りの走りができたという印象です。現時点の我々のライバルといえばウィリアムズとレッドブルといったところなのですが、ウィリアムズの2台には勝てました。一方で1回ストップ作戦のデビッド・クルサード(レッドブル)には、先行されました。そのあたりからも、まあ実力通りかなと。
―この週末は初日からレースまで、終始バリチェロの方がバトンをしのいでいました。
ええ。バトンは最後まで、最適なマシンセットアップが見つけられませんでした。
―これまではセッティングもお互い似ていて、データを共有し合ってクルマを仕上げて行くという形だったと思うのですが。
ええ。ただ今回のジェンソンは、柔らかい方のミディアムタイヤを使いこなせないことに最後まで苦しみましたね。ルーベンスもその点は、決して完ぺきではなかった。とはいえ富士スピードウェイの時のように、どうしようもないということはなかったですね。路面温度が高かったことと、よりダウンフォースを付けるコース特性だったことが、我々のクルマに合っていたといえるでしょう。
レースでのペースは悪くなかっただけに、もし予選順位がもうちょっと上だったら、ポイントは取れていたでしょうね。ただクルサードやティモ・グロック(トヨタ)に、引っかかったりしていましたので、実際にはどうだったか。
―そのグロックは1回ストップ作戦で、12番グリッドから7位入賞を果たしています。
ルーベンスはその1つ下のグリッドだったのですが、昨日までのミディアムタイヤでのペースを見ると、1回ストップ作戦はちょっと考えづらかったですね。もしグロックと同じだけの重い燃料を積んだ場合、はたして同等のペースで走れていたかどうか。ただ、たとえば前回の富士は、ギャンブルをしないとどうしようもないような、マシンの仕上がりでした。それがうまくいけば上に行けるけれども、ダメなら最下位近くまで落ちてしまう。そして結果は、後者でした。でも今回は、真っ当な作戦で戦って、まあ真っ当な結果に落ち着いたということです。
―いよいよ今年も、あと1戦になりました。
コース特性的には富士のように、低速と高速区間がはっきり分かれてます。あとは、南半球の11月ですからね。路面温度は、はるかに高いでしょう。その辺がRA108と、どうマッチングしていくか。来年につながるような、レースをしたいですね。
