2006年シーズンも、残すところアウェーの3戦のみとなった。そこで有終の美を飾るべく、Hondaは中国GPまでの2週間、スペイン・ヘレスで集中的なテストを行っている。
先週のヘレスは、中国GPに向けてのタイヤ選びや、空力テストなどでした。エンジンは、1基はモンツァに入れようとして壊れたのと同じ仕様。もう1基は、さらにそれに改良を加えたものです。こちらがスズカに投入される予定ですが、今週はまだ1基しか間に合いませんでした。だいたい予測した通りの結果が出ましたね。モンツァで判明した原因も、その部分に手を打って、実地走行で確認してまったく問題なかったですね。
−今回は2レース分の距離は走ったんですか。
いや、まだ1000km程度ですが、トラブルフリーでした。来週のヘレスで違うエンジンを使って、距離稼ぎをやってみようと思っています。
−中国に向けてのタイヤ選択は、いかがでしたか。
むずかしいですね。中国用でヘレスを走ると、グレーニング(ささくれ摩耗)が出てしまいます。上海サーキットは、けっこうソフトタイヤが使えるコースですから。
−今回は連日トップタイムでした。これはマシンの性能向上を、忠実に反映したものと見ていい?
私としては、いい感じだったと思います。特に空タンクでタイムを出そうとしたわけではありませんから。マシンの改良が、うまくいっているからだと思いたいです。空力だけではなく、いろんなところに手を加えています。
−ではレースが楽しみですね。
なんとか今シーズン中に、もう1勝したいと思っています。今回ルノーとは、ロングランのペースもかなり接近したものでしたし。
−ということは、ルノーには追いつけたという印象ですか?
それはどうでしょう。もちろん、彼らを打ち負かしたいですよ。けれども、向こうには何といってもアロンソがいますからね。一方のフェラーリ+ブリヂストン連合は、タイヤが違うので実態はよくわかりません。でも同じミシュラン勢の中では、ぜひトップランナーでシーズンを終わりたいです。ですから、もう一歩、もうひと踏ん張り、もうちょっとがんばろう、ってやっているわけです。
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