HondaモータースポーツF1 〉RA106
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約5.2秒でNSXは時速100kmに、Honda F1は時速200kmに達する。

Honda F1マシン[RA106]の加速性能はどれくらいだろうか。クルマの加速性能を示す数値として0-100km/h加速というのがあり、しばしば自動車雑誌などに登場する。静止時から100km/hまで加速するのに何秒かかるかという数値だ。それを調べてみると、Honda F1マシンは約3.7秒であるのに対し、Honda車のなかで最も加速性能に優れた NSXは約5.2秒。その差は約1.5秒と、それほど差は大きくないのだ。

しかし、100km/hからが違う。Honda F1マシンは、約3.7秒で100km/hに到達したあと、NSXが100km/hに達する約5.2秒までに、何と約200km/hに到達する。つまりHonda F1マシンは、100km/hからわずか1.5秒で200km/hまで加速するのだ。スピードを上げてからの加速力に、NSXと大きな違いがある
その鍵を握るのは、空気の力で車体を路面に押し付けるダウンフォース。F1のマシンは非常に軽量なため、静止していてダウンフォースが働かない時点では、タイヤを路面に押さえ付ける力が少なく、強大なエンジンパワーを活かしきることができない。だからいたずらにアクセルを踏み込んでもタイヤが空転してクルマは前進しない。しかし、速度が上がってダウンフォースが加わると、タイヤは路面に強く押し付けられ、空転せずにしっかりと路面に密着し、強大な加速力を生む

ちなみに、300km/hで走っているとき車体にかかるダウンフォースは約2000kg。車体が600kgなので、300km/hで走れば、逆さにして 天井を走ることも理論的には可能なのだ。Hondaは、F1マシンの空力性能を研ぎ澄ますために、徹底した風洞実験とシミュレーションを繰り返し行っている。
エンジン重量1kg当りの馬力で比べるとHonda F1はS2000の6倍以上。
Honda F1エンジンは排気量2.4リッターなのに3.2リッター吸気する。
約5.2秒でNSXは時速100kmに、Honda F1は時速200kmに達する。
Honda F1のアクセルオフは、NSXのフルブレーキに匹敵。
F1のパワステは、ステアリングを“軽く”するためのものではない。
フォーミュラワン[BAR Honda 007]は、Hondaの最高峰の技術が注ぎ込まれた一台のクルマです。 そのクルマとはどのような性能を持っているのかトピックスを交え、わかりやすくご紹介いたします。

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