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2戦の出場停止を経て、復帰第1戦となったヨーロッパGP。出走順のハンディキャップもあって、決勝レースはバトン13番手、琢磨16番手からのスタート。ともに完走は果たしたものの、レース中のペースが上がらなかったこともあって、10位と12位に終わった。
走り始めてまもなく、ひどいオーバーステアが出てしまいました。リヤタイヤの劣化が予想以上に早かった。1回目のピットインの際に、フロントウイングのフラップ調整や、タイヤの空気圧調整をしたんですが、それだけではとても追いつけないほどでした。それで勝負がついたという感じですね。
2つめの問題としては、1回目のジェンソンのピットインで、予定していた量のガソリンしか入れなかったこ とです。46周までの燃料を積みましたが、本当はもっと伸ばさないといけませんでした。渋滞にはまるのがわかっていたわけですから、臨機応変に対応すべきでした。すぐ後ろを走っていたジャン・カルロ・フィジケラが、50周目まで引っ張って、6位入賞を果たしたのと対照的です。これは反省材料ですね。レース戦略上の失敗です。
―フィジケラとの結果の差は、そこですか?
マシンの仕上がりも、ルノーの方がよかったと思います。それでもう勝負がついちゃったんで、給油後はペースも落として、安全走行に徹しました。
一方の琢磨くんもオーバーステアに悩まされましたが、同じように調整して、ジェンソンよりいいタイムで走れました。一時は1分34秒台まで落ちたのが、ドライビングを変えて1分32秒台を何とか維持していました。今日の状況の中では、最後までよく走りましたね。
―燃料を比較的たくさん積んだことと、オーバーステアの関係は?
それはないですね。予選・レース用タイヤを決める際に、長い距離のテストができませんでした。あそこまでひどい症状が出るとは、予測できなかったということです。
フリー走行の時に、一番長く走って17周ぐらいです。それも一度に走ったのではなくて、つなぎながらの走行でした。そうすると、タイヤの変化の仕方は変わってきます。1コーナーはひどかったみたいですね。ハンドルも切れなければ、スロットルも踏めない。というわけで、非常にガッカリしています。バトンは6位ぐらい、琢磨も、ノーズを交換していても、10位以内には入れると思っていたんですが。
―今回は空力性能云々というより、タイヤ選択に問題があったということですか?
ソフトコンパウンドを選んだこと自体が、間違っていた可能性はあります。しかしそれ以上に、このタイヤ特性に合わせたクルマ作りが、十分にできませんでした。長い距離を1セットのタイヤで走るわけですから、最初はアンダー傾向で、それがニュートラルになって、最後はオーバーステアになるというのは、普通のことなんです。でもそれが、最初からオーバーというのでは、話になりません。現場の敗北という感じです。
技術的には、5週間封印されていたエンジンは、まったく問題ありませんでした。次のカナダは、また新しいスペックを投入します。車体も大きく変わる予定です。北米2戦はダウンフォースが低めのサーキットなので、ドラッグを減らす方向の空力パッケージです。予選出走順も中番手ですしね。次から出直しです。
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