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HondaモータースポーツF1中本修平レポート
VOL.46
 佐藤琢磨が突然の発熱で2日目から欠場し、リザーブドライバーのアンソニー・デビッドソンに後を託すことになった。チームは、ノーポイントに終わった開幕戦の雪辱を期す。しかしレース序盤にオイル漏れが発生し、2台が相次いでリタイヤを喫してしまった。

 リタイヤの原因は、土曜日にバトンのクルマに起きたオイル漏れと、たぶん同じでしょう。その後どう対応しようかと、研究所と相談しながらやったんですが、結果的にリタイヤさせてしまいました。現場でやりくりできる限りの、考え得るベストは尽くしたんですけれどね。現場責任者としての、私の判断が間違っていたということです。
 
―2台とも、トラブルの原因は同じですか?
 
 たぶんそうです。
 
―ほとんど同時に起きてますが、何か理由はあるんでしょうか。
 
 今の時点では、ちょっと分からないですね。
 
―オイル漏れが起きると、エンジンはどんなふうに壊れていくんですか。水のようなものが噴き出したように見えたんですが。
 
 いや、水が出るわけじゃなくて、かなりの勢いでオイルが出るんですね。1分間に10リットル以上の勢いで。そうするとあっという間にエンジン内のオイルがなくなって、瞬時に焼き付いてしまいます。
 
 バトンのリタイヤ直前の映像が、後ろのドライバーのカメラで映ってましたよね。ほとんど透明の液体に見えましたけど、あれがオイルなんです。100度ぐらいのオイルは、水みたいなものですから。そうやって漏れたオイルがエキパイにかかって、火が出るんですね。
 
―戦略は、オーソドックスなものだったんですか?
 
 そうですね。最初のピットインまでを、比較的長く走って。2台のうちでは、アンソニーの方がずっと長かったですね。後ろからスタートする場合は、燃料を積むしかありませんから。おおざっぱに言うと、アンソニーがシューマッハと同じくらいの周回数で、ジェンソンがライコネンくらい。25周と22周というところですね。まあ展開次第で遅いクルマに引っかかったりしたら、ミクスチャーを薄くしたりするから、そうしたらもう1周ぐらいは十分延ばせる。
 
―少なくともジェンソンは、入賞できていた?
 
 スタートでレッドブルの2台をかわして、2周目の1コーナーでライコネンの前に出た。そこまでのペースもよかったですし、いいところに行っていたでしょうね。クルマが抜群にいいと、エンジンが足引っ張っちゃう。最悪ですね。
 
―タイヤ選択は?
 
 よかったと思いますよ。ミシュラン勢は、今日は全車同じスペックを選んだと思うんですね。その中でもうちのマシンは、摩耗の程度とか、かなりよかったんじゃないですかね。
 
―バーレーンに向けては、やはり空力ですか。
 
 そうですね。もうちょっと、何とかしていかないと。今日の予選でも、切り返しのコーナーとか、メカニカルグリップの重要なところでは、すごくクルマもいいし、安定しています。けれどもタイムがぱっとしなかったのは、やっぱりダウンフォースが足りてないんでしょうね。
 
―今回、車体側に関して言えば、現時点で持てるパッケージの、最大限の性能を引き出せた?
 
 そうですね。バトンが土曜日後半のフリー走行を走れていたら、あんな予選ポジションになっていなかっただろうし。2回目予選についても、ガソリン搭載量を考えれば、悪くないタイムだったと思います。燃料搭載量から考えて、自分たちのタイムと他チームが出したタイムを比較すると、遜色はないです。それだけになおさら、このトラブルは痛恨でした。
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