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HondaモータースポーツF1 〉 日本GP記者会見レポート
B・A・R Honda 日本GP直前記者会見

  F1世界選手権第18戦日本グランプリを週末に控えた10月4日、B・A・R Hondaは都内のホテルで記者会見を行い、ドライバーとチームの主要スタッフが出席した。B・A・R Hondaにとっては、年間19戦の中でも“特別な1戦”である鈴鹿、日本GPへの抱負を語った。


苦難のシリーズ前半戦から
尻上がりの後半戦へ


この日の会見に出席したのはドライバーのジェンソン・バトン、佐藤琢磨両選手に加え、B・A・R Hondaチーム代表のニック・フライ、HRD(ホンダ・レーシング・ディベロップメント)の和田康裕社長、Honda F1プロジェクトリーダーの木内健雄、テクニカル・ディレクターのジェフ・ウィリス、スポーティング・ディレクターのジル・ド・フェラン、そしてHondaの大島裕志広報・モータースポーツ担当執行役員の計8名。

冒頭、あいさつに立ったニック・フライは、ここまでのシーズンを振り返り「前半戦はマシンのパフォーマンス不足に加えFIAとの問題もあり、大変厳しい戦いを強いられることになったが、そうした状況の中でもチームがバラバラになることなく、むしろ結束を強固にできたことは大きな収穫だったと思う。結果的にはそれがインディアナポリス以降、シーズン後半戦へと繋がり、シャシー、エンジンの両面で大幅な進歩を実現。いくつかの表彰台という結果にも繋がった。残念ながらまだいくつかのライバルと対等に闘えるレベルには至っていないが、今後も最終戦まで開発の手を緩めることなく全力を注ぎ続けることで残り2戦、そして来季へと繋げたい」と総括。

和田HRD社長も「今年はパフォーマンスだけでなくF1を取り巻く環境という意味でも、いろいろなことがあったシーズンでしたが、シーズン後半に向けて開発が進み、尻上がりの状態で終盤に望めるというのはいい事だと思います」とチーム全体が後半戦に入ってから上昇基調にあることの意味を強調。昨年同様、最終戦までマシンの開発を続けていくことをアピールした。

実際、ブラジルGP後、スペインのヘレスで行われた2日間のテストでもアンソニー・デビッドソンとジェイムズ・ロシターのテストドライバー二人が日本GPに向けた最新の空力パッケージやブレーキシステムなどをチェックしており、「鈴鹿では新しい空力パーツの他、Hondaとの共同開発の成果であるサスペンションの改良なども加えたマシンを投入する予定だ」とジェフ・ウィリスは説明した。

もちろん、このマシンに搭載されるHonda V10は通称「鈴鹿スペシャル」と呼ばれる栃木研究所の自信作で、木内プロジェクトリーダーも「レギュレーションの変更で来季からはエンジンがV8になるため、今年が心ならずもV10最後のシーズンとなりましたが、これが最後の大幅なバージョンアップですし、これまで取り組んできたV10の集大成と言えるものをお見せしたい」とHondaにとってのホームGPである鈴鹿への意気込みを見せており、最新のアップデートが行われたシャシーと“V10の集大成”というべきHondaエンジンのコンビネーションに期待が膨らむ。

もちろん、この1戦に賭ける特別な思いは二人のドライバーも同様だ。特に佐藤琢磨にとっては、開幕からずっと楽しみにしていた地元、日本でのレース。今年も鈴鹿サーキットには琢磨の勇姿を見ようと、多くのファンが詰め掛けるはずだ。

「鈴鹿はF1だけでなく、97年にSRS-F(鈴鹿レーシングスクール・フォーミュラ)で初めてレーシングカーをドライブした思い出の場所で、その前には自転車でレースしたこともあります。ともかく、いろいろな速度域のコーナーが組み合わさっていて、世界を転戦していてもこれほどチャレンジングなコースはないですし、無条件に大好きなサーキット。今年は新しい空力パッケージの投入も予定されていて、ここ数戦でマシンは大きく進歩しているので、特に第1セクターでの走りに注目してほしいですね」と鈴鹿への想いを語る琢磨。「今回は10番目の予選スタートとなりますが、決勝にむけてひとつでも順位を上げていきたい」という。

一方、バトンも「鈴鹿は偉大なドライバーズサーキットで、肉体的にも精神的にもタフなコース。何よりも正確なドライビングが必要で、ほんの小さなミスが大きなタイムロスへと繋がるんだ。だからこそうまくドライブできたときの喜びも大きいし、そんな鈴鹿で表彰台に上がるということはすべてのドライバーにとって特別な意味があると思う」とコメント。ちなみにバトンが薦める鈴鹿サーキットの見所は、超高速の130Rとオーバーテイクの要所であるシケイン。「時速300km近いスピードで進入するコーナーはエキサイティングだし、シケインでは追い抜きシーンが期待できると思う」と語っていた。


目標は2台揃っての表彰台

さて、それでは今年の鈴鹿に賭けるB・A・R Hondaのターゲットは? 木内プロジェクトリーダーは具体的な目標として「2台揃っての表彰台」を挙げた。「昨年は上り調子の後半戦の中、日本GPで3位、4位という成績を残すことができました。今年はいろいろな難しい条件がある中で、なんとかそれ以上の成績を残したい、2台揃ってのポディウムを狙いたいですね」とコメント。ニック・フライも「我々は常に表彰台に上がるだけの力があると思っている。それはこの鈴鹿も同様だ」と語り、表彰台フィニッシュへの自信を見せた。また、ドライバー出身のジル・ド・フェランは「どんなレースでも優勝を狙って、その可能性を信じて闘うことが絶対に必要だ。今週末は天候の変化が結果に影響を与える可能性も高いし、何が起こるか分からないのがレースだから……」と、より高い目標を目指して闘うことの大切さをアピールしていた。
 
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