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最終戦ブラジルGPの前週に行われたヘレステストが、2004年シーズンの最後のものだった。テストチームはわずかな休息の後、来シーズンに向けてのウィンターテストを来月下旬から開始する。 ―テストでのメニューは、とにかく膨大ですね。2〜3日間なりのテストでは、とてもやり切れないのでは? 2台で3日間のテストでは、普通に行けば90%ぐらいは消化できますが、それでもちょっと漏れる部分が出てきますね。今はそれぐらい多くのメニューをこなしているということです。クルマが壊れたりコースアウトしてしまったりすると、消化率が50%なんてこともあります。予定通り100%こなせるなんてことは、まずありません。8〜9割消化できれば大成功と言っていいでしょう。天候の影響もありますしね。 ―そうするとレースの週末に、クルマの性能が上がるなんてことは? ありえないです。クルマの持っている基本的なポテンシャルを引き上げるのは、テストしかないんです。そしてレースでは、そのポテンシャルを100%引き出す努力をするだけなんです。 ポテンシャルが高ければ高いほど、たとえレースで70%しか引き出せなくても、そこそこの結果が出せるわけです。それが、ポテンシャル自体が70点しかなかったら、いくら100%引き出しても、知れてますよね。 ―たとえば鈴鹿では、レースまでまったくドライ路面で走れなかった。そういう状況では、テストで培った各マシンの持っているポテンシャルの高さが、そのまま成績に出ると考えていいですか? そうですね。それと、事前にどれだけシミュレーションして、実際のマシンに織り込めたかが、差となって出てくると思います。 ―そうすると、事前に1周もしないでいきなり予選で走らせたら、一番速いのはやはりフェラーリなんでしょうか? 間違いないですね。それはポテンシャルのベースが高いから。それと、たくさんの過去のデータを持っています。それを基にして、クルマを作って持って来ることができますから。フェラーリはいつも、初日から速いでしょう。そこから2日間の引き上げは、われわれ2位以下のチームに比べれば、それほど多くはない。でも基準となるレベルがはじめから高いから、最初から最後まで差を付けられているわけです。 シーズン中盤以降、われわれのマシンの信頼性も上がり、テストチームの頑張りで、100%やり切れるようになりました。最終戦も、そんな展開になることを大いに期待しているんですけどね。(終わり) ※今週末10月24日(日)は、第18戦ブラジルGP、今シーズン最終戦です。B・A・R Hondaへ皆様の大きなご声援をよろしくお願いいたします。 |
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