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 アメリカ自動車レースの聖地インディアナポリスで開催された、シーズン前半戦を締めくくる第9戦アメリカGP。予選3番手スタートの佐藤琢磨は、一時10位まで順位を下げたが、持ち前の攻めの走りで猛烈に追い上げ、73周を走り切り3位入賞!自己初、そして日本人ドライバーとしては14年ぶりとなる3位表彰台を獲得した。バトンはギアボックストラブルで27周目にリタイアを喫した。
 
 琢磨くんは、レースに集中して、本当にいい仕事をしてくれました。すごくうれしいですね。私としても、肩の荷が下りたっていう気がすごくします。今まで完走させてあげられなかったために、取れたはずのポイントも落としたし、表彰台にも上がれなかった。それが今回は、最後までエンジンがちゃんと動いてくれて、よかったなあって。
 
 ニュルブルクリンクでバリチェロに接触したりして、賛否両論ありましたよね。でも、二人でいる時に「あれがなくなったらお前じゃない。小さくまとまってほしくない」と言ったりして、レース当日も「いつも通りやってこい」って送り出しました。琢磨はそれに応えて、無心に自分のレースをやったんじゃないかな。特に無理したわけでもないし。
 
 前半の3、4レースは、まだ、なんて言うか、馴染んでいない感じがありましたよね。それがバルセロナ(Rd.5スペインGP)のあとあたりからいい感じになってきた。ニュルは結果が出なかったけれど、もうあの頃から、いつ表彰台に上がってもおかしくなかった。
 
 琢磨くんのクルマはまったく問題なく、最後まで行けました。ただ、ずっと追いかけていたし、何度もバトルしたしで、エンジンは酷使しました。だから、またブローするんじゃないかという心配は、気持ちの上ではありましたね。でも技術的にやれることはすべてやって来たんだからと、それを信じて使い切りました。
 
― かなり燃料を積んでも、予選であのタイム。決勝レースも、かなりのハイペースでした。
 
 そうですね。その意味ではけっこういいレースができたんじゃないですかね。クルマは悪くなかったと思います。路面温度が50℃を超えなければあのペースは維持できると、レース前から確信していました。レース後半は路面温度どころじゃなくなって、データとにらめっこ状態でしたからねえ。けっこう疲れました。もちろん、気持ちいい疲労感ですけどね。
 
 われわれの力は出し切れました。それでも勝てなかったのは、フェラーリのレース運営のうまさと、序盤でセーフティカーが出てしまった不運です。あれでわれわれの2回ストップ作戦のアドバンテージがなくなってしまいましたから。レース中のペースはフェラーリ2台より速かったので、セーフティカーが出ない展開だったら、違った結果が出せたかもしれません。
 
 フェラーリは、セーフティカーの際にバリチェロに思い切りペースを落とさせて、ミハエル(・シューマッハ)との差を広げた。で、ミハエルが給油が終わった頃に、ちょうどバリチェロがピットインできるくらいのタイミングにした。あれはフェラーリの作戦の素晴らしさですね。その辺を、瞬時に状況判断して、パパっとやり切ってしまうところが凄い。とはいえ、セーフティカーは安全確保のためにコース上に出るものですからね。それを戦略に使ってしまうのは、どうかという思いもありますが。
 
― 純粋なパフォーマンスで言えば、フェラーリをしのいだレースだった?
 
 レース距離全体で考えたら、勝てたと思います。
 
― 1回目のピットインで順位を落としたあとでも、表彰台は視野に入っていましたか?
 
 あそこでは琢磨くんに頑張ってもらうしかないと思いました。ピット戦略だけではポジションの回復は難しい。その意味でも、今日の表彰台は彼が実力でもぎ取ったものですよ。押さえて行けって言ったって、自分の走りをするに決まっている。それなら思いっきりやった方が気持ちいいじゃないですか。琢磨が自力ではい上がって、掴み取った表彰台でしたね。バトンのリタイアは残念でした。次は、2台表彰台を目指します。

※F1世界選手権、次戦はRd.10・フランスGP、7月4日(日)決勝です。皆様のご声援をよろしくお願いいたします。
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