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ジェンソン・バトンのF1ダイアリー
 10月7日、チーム設立以来の中心ドライバーであったジャック・ビルヌーブが、今シーズン限りでチームを去ることが発表された。チーム代表のデビッド・リチャーズは、ジャックの後を受け継ぐジェンソンへの期待を次のように説明している。
「ジェンソンはステップアップし、チーム全体をリードする役割を担うこととなる。そのために、物ごとに対してもっと総合的に取り組んでもらうことが必要だ。チームの一翼を担うだけの存在ではない、チームメイトの足跡を追うだけで済む立場ではないということだ」
今やジェンソンはB・A・R Hondaのリーダーであり、周囲は彼を見てチームの仕事の出来や雰囲気を判断するようになるだろう。

 日本に着いたジェンソンは、栃木にあるHondaの研究所を訪問した。
「驚いたよ!研究所には何千人もの人たちがいて、生まれてこれまでで最も長い廊下を歩いて・・・。そしてそれぞれの仕事を見せてもらったんだ。みんな熱烈な拍手とフラッグを振って迎えてくれて、すごいうれしかったよ。どれだけの人とその力、そして技術がHondaのパワーの源泉になっているかが分かった気がした」
ジェンソンはそう語った。

 10月9日(木)。朝、鈴鹿サーキットに向かう途中のジェンソンに、彼の重責に拍車をかけるようなニュースが飛び込んできた。ジャックが鈴鹿のレース出場を見送ったというのだ。ジャックの代わりにレースに出場するよう指名されたのは、チームの第3ドライバーの佐藤琢磨。来シーズンのジェンソンのチームメイトでもある。

 琢磨が鈴鹿で走ることは、ジェンソンにかかるプレッシャーを大きくした。琢磨にとってレースは1年ぶりとなるが、昨年、ここ鈴鹿ですばらしい走りをみせ5位入賞を果たしている。B・A・R Hondaのチームで過ごした期間はジェンソンとほとんど変わらないし、今年1年間テストの経験を積んだことでマシンも熟知している。実際直前まで、イタリアのムジェロ・サーキットでこの日本GPのためのパーツやタイヤテストを行っていた。さらに琢磨は今や日本の期待の星。地元の熱いファンで埋め尽くされた母国サーキットで彼自身、F1ドライバーとしての真価を発揮しようと燃えている。
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