Round12ハンガリーハンガリーGP

ハンガロリンク

第12戦 ハンガリーGP

第12戦 ハンガリーGP プレビュー

ハンガロリンクは、タイトなコーナーが多く、モナコの市街地コースと似た特性を持つサーキットです。

そのため、オーバーテイクは極めて難しく、土曜日に行われる予選の順位が重要になります。2018年は、Toro Rossoが躍動し、予選で6番手と8番手を獲得。ダブル入賞はならなかったものの、6番手スタートのピエール・ガスリーが見事なレースマネジメントでポジションを守り切り、6位入賞を果たしました。

コメント

田辺豊治 | HONDA F1テクニカルディレクター
「先週末に行われたドイツGPでは、Aston Martin Red Bull Racingとの2勝目、そしてRed Bull Toro Rosso Hondaと初の表彰台を獲得することができ、Hondaにとって特別なレースになりました。レース後のつかの間、両チームのメンバーと喜びを分かち合い、我々は慌しく今週末に迫るハンガリーへ向かい、準備に入っています。ハンガリーGPが行われるハンガロリンクは、ブタペスト郊外の丘陵地帯にあるためアップダウンのあるコースレイアウトが楽しめます。平均車速が低いことから低速コースに分類されますが、低速コーナーのみならず中高速コーナーも備えるテクニカルサーキットです。エンジンパワーのラップタイム感度は低い部類に入りますが、低速コーナーからの立ち上がりなどPUにはドライバビリティーが求められます。ハンガリーGPは、例年夏場に行われ気温も湿度も高いレースになりクーリングが課題の一つとなりますが、今年ここまで経験した高外気温度で得たデータを活かしていきたいと思います。ここは、2006年に(ジェンソン・)バトン選手とともに勝利を手にしたサーキットで、私自身にとってもいい思い出がある場所です。F1の夏休み前、最後となる一戦にダブル表彰台のいい流れを持って臨みたいと思います。今週末も応援よろしくお願いいたします」

アレクサンダー・アルボン
「ハンガロリンクはとても難しいサーキットで、本当の『ドライバーズサーキット』と言えます。クラシックなレイアウトで、フィジカルにも厳しいですし、ゆっくり息を吸うことができるストレートもありません。僕自身のここでのレースを振り返ると、ポジティブとネガティブの両面あるのですが、ハイライトは2016年のGP3のスプリントレースと、昨年のF2のスプリントレースでの勝利だったと思います。ここではオーバーテイクが難しいので、集団の中でレースを展開するのは非常にストレスがたまります。ですので、予選でいい結果を出すことを第一に考えなくてはいけません。まずは土曜にいい結果を残すことが最初の目標になります。Toro Rossoはこのサーキットを伝統的に得意としてきており、それはポジティブなことですし、今年もいい成績を残したいですね。チームとしてすばらしい結果を残したドイツGPのあと、僕自身、少しでも早くまたレースをしたい気分です。ドイツでは僕のキャリアでベストとなる6位を獲得できたことはとても嬉しかったのですが、もっと上に行くチャンスがあったはずだとも感じていました。ブダペストは本当に美しい街で、幸いにも観光に1日を費やすことができました。ファンも情熱的ですし、本当に熱い声援を送ってくれます。このレースの後、サマーブレイクになりますが、いまはそれを待ち遠しく感じています。僕にとっては初めてのF1でのシーズン前半を振り返りつつ、後半への準備を整える時間になります。ここまでは止まらない波に乗っているような感覚でシーズンを戦ってきたので、少し息をつくことができればと思っています」

ダニール・クビアト
「前回のドイツでのレースは3年ぶりに表彰台に乗ることができて、すばらしい経験になりました。レースまでは決して簡単なレースウイークではなく、予選も苦戦したことで日曜は厳しくなるだろうと思っていたので、喜びもひとしおでした。娘が生まれた週にレースでは表彰台に立つなんて、なんだか不思議な気持ちになりました。水曜日には、夏休み前最後のレースとなるハンガリーへ向かいます。ハンガロリンクは好きなコースで、バリアのないモナコと言われるように低速コーナーが多く、独特で面白いサーキットです。ただ、中高速コーナーもあり、単純な低速サーキットとも言い切れません。ここでは、2015年に僕のベストリザルトである2位フィニッシュを果たしていますが、今では遠い昔のことのように感じます。例年、ここはToro Rossoにとって相性のいいサーキットですから、いいマシンバランスを見つけて、今年もいい結果を出せればと思っています。コースはドライブしていて楽しいのですが、レースでは、遅いクルマに引っかかると、オーバーテイクが難しいサーキットだけに戦略の変更が必要になるなど厳しい状況に陥ります。ハンガリーでは、7月が最も気温が高く、コクピットの中も暑くなりますから、体力的にも厳しいのです。しかも、ストレートはほぼないので、“休憩”する時間は取れません」

ピエール・ガスリー
「ブダペストは、とても気に入っているサーキットの一つです。その理由はいろいろありますが、第一に、僕はハンガロリンクのようなタイトでコーナーの多いテクニカルなコースが好きなんです。また、昨年のToro Rossoでは、僕にとってはシーズン2番目の好結果となる6位入賞を果たしました。そのほかにも、GP2やフォーミュラ・ルノー3.5や2.0で、優勝はもちろんポールポジション獲得など多くの成績を残しています。僕はこの街に旅行で来たこともありますが、温暖な気候が好きなので、すばらしい雰囲気だと感じました。街の空気もいいですし、コースではエキサイティングなレースが待っています。ハンガロリンクは、Red Bullがいつも強さを発揮してきたサーキットですから、今年もそれが続いてくれることを願っています。ドイツではポイント獲得のチャンスがあったのに完走できずに残念な結果でしたが、集中を切らさず進みます。僕ももうすぐで結果が出せると思います」

マックス・フェルスタッペン
「ハンガロリンクは好きなコースで、今年も走れるのを楽しみにしています。かなりのテクニカルサーキットで、(コーナーの頂点である)エイペックスにきっちりとつけないとタイムが伸びません。大きなマシンで狭いコースを走るのは窮屈に思うかもしれませんが、楽しさは全く損なわれないのです。高速右コーナーのターン11は特に気に入っていて、うまく走れると本当に気持ちいいんです。最終コーナーは、その後に控えるロングストレートに向けて、スピードを保ったまま立ち上がることがとても重要です。また、ブダペストの街はとても美しく、夜に出かける場所もたくさんあります。チーム全員が、毎年このグランプリを楽しみにしていますし、最も気温が高くなるレースの一つなので、僕らには合っているはずです。ドイツでは大荒れの展開で、僕にとっては最も難しいレースの一つでしたが、勝てて最高の気分でした。全員が連携して動き、ピットクルーが作業時間の世界記録を塗り替えたのもすばらしい成果です。メカニックたちは計9回もピットストップをした中での記録なので、なおさらです。さあ、ハンガリーに向かいます。夏休み前に全力を出しきってきます!」

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