ROUND19
ブラジル
オートドロモ・ホセ・カルロス・パーチェ
2017.11.12(日)
「冷静かつハードな走り」
#BrazilGP
アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ、11月12日(日)
本日行われたブラジルGPにおいて、フェルナンド・アロンソはレースの序盤からチェッカーまでフェリペ・マッサ選手(Williams)を猛追し、見事に8位入賞を果たしました。
6番手からスタートしたアロンソは、6周目でマッサ選手にオーバーテイクされました。その後、アロンソはマッサ選手に猛攻を仕掛け、チェッカーフラッグを受けるまでにポジションを明け渡した相手は、ルイス・ハミルトン選手(Mercedes)とダニエル・リカルド選手(Red Bull)だけでした。
29周目に唯一のピットストップを行ったあと、アロンソは前方のマッサ選手との2.8秒差を詰めるために、猛スピードで追い上げを開始。残り42周にわたって常にプッシュし、チェッカーフラッグを受けるまでに、その差を0.4秒に縮めました。最終的にマッサ選手をオーバーテイクすることはできなかったものの、非常に見応えのある走りを見せしました。
一方、ストフェル・バンドーンのレースは2コーナーで終了しました。ケビン・マグヌッセン選手(Haas)に接触されたことで、フロント左側のトラックロッドとフロントウイングを破損し、その直後にリタイアせざるを得なくなりました。
スタート | 6番手 |
レース結果 | 8位 |
ファステストラップ | 1分13.451秒 57周目(10番手) |
ピットストップ | 1回:28周目(ピットストップ時間 2.560秒) [オプション→プライム] |
「全体的に、ブラジルGPはいいレースでした。6番手からスタートし、1コーナーで5番手に浮上したあと、最終的にポイント圏内で完走しました。我々にとっては、ベストな週末の一つです。
マシンはレースを通してすばらしいパフォーマンスを発揮したものの、結局、オーバーテイクはできませんでした。ストレートでのスピードが不足していました。コーナーの出口で2回ほど、前方のマッサ選手の背後に迫り、“今が追い抜くチャンスだ”と思ったのですが、DRS(ドラッグリダクションシステム)を使っていても、引き離されてしまいました。
マッサ選手はとても安定した走りをし、ミスをしませんでした。また、彼にとってはブラジルで迎える最後のF1レースの最終ラップだったので、どれぐらいハードなディフェンスをしてくるのか分かりませんでした。いずれにしても、マッサ選手をオーバーテイクするチャンスはありませんでした。それに、後方のセルジオ・ペレス選手(Force India)からポジションを守らなければならなかったので、チェッカーフラッグを見た瞬間、ホッとしました」
スタート | 12番手 |
レース結果 | DNF(※フロントサスペンションが破損したためリタイア) |
ファステストラップ | - |
ピットストップ | - |
「今日の結果は、自分が思い描いていたようなレースでは決してありません。実際、スタートはとてもよく、その後、エステバン・オコン選手(Force India)とロマン・グロージャン選手(Haas)といいバトルを展開し、その2人を追い抜くところでした。その際には、みんなが一カ所に集まっていたので、アクシデントを起こしかねない状況でした。
その後、2コーナーでマグヌッセン選手とリカルド選手に挟まれるかたちになり、行き場を失いました。残念なレースの結末でした。私からすると、アクシデントを避けるための行き場はどこにもありませんでした。
今日はポイント獲得のチャンスを失ったと思っています。金曜日のレースペースは本当に期待できる内容でしたし、今日は路面温度が非常に高く、力強いスタートを切っていたので、入賞の可能性は十分にあったと思います。それだけに残念です」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「今日のフェルナンドのパフォーマンスを見て、彼が今もどれだけ負けん気の強いドライバーなのかを改めて思い知らされました。戦略担当者から“マッサ選手にアタックを仕掛けていい”と言われた途端、アロンソは常に攻め続け、まるで予選のように各ラップを走行し、ラップごとに差を詰めていきました。
我々のマシンには限界があるので、オーバーテイクは難しかったかもしれませんが、それで彼がひるむことはありませんでした。あと数周残っていれば、アロンソはオーバーテイクを成功させていたと思います。冷静かつハードな走りでしたし、観る者を楽しませるパフォーマンスでした。そして、本人はコクピット内で思う存分に楽しんでいたことでしょう。フェルナンドは、よくやったと思います。
一方、ストフェルは非常に不運でした。すばらしいスタートを切り、ポジションを上げていたにもかかわらず、その後、2コーナーの出口でマグヌッセン選手に横から接触されました。無意味な衝突でしたし、ストフェルは完全に被害者でした。それでも、アクシデントに巻き込まれるまでは堅実な週末を楽しんでいましたし、2週間後にアブダビで開催される今季最終戦では、また力強い走りをみせてくれるでしょう」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「今日はフェルナンドが実力の拮抗するライバルとすばらしいバトルを繰り広げ、メキシコに続いてポイントを獲得してくれました。
6番グリッドからスタートしたフェルナンドは高い気温の中でもうまくタイヤをマネジメントし、いいペースで走行を続け、8位という結果を獲得しました。
終始ペースはよかっただけに、前を走るマッサ選手を最後までオーバーテイクできなかったことは残念したが、背後に迫ったペレス選手からポジションを守った走りはすばらしかったです。
ストフェルについてはスタート直後の混乱に巻き込まれてしまい、早々にリタイアをせざるを得なかったことは非常に残念に思います。
全体としてはグランプリを通して、パッケージとしての速さを見せられていた週末でした。
ブラジルGPを終え、いよいよ今シーズンも残すところあと1戦になりました。次戦は今の我々の力を最大限に出しきり、いいかたちでMcLaren-Hondaとしての最終戦を飾れればと思っています」
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 71 | 1:31'26.262 |
2 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 71 | +2.762 |
3 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 71 | +4.600 |
4 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 71 | +5.468 |
5 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 71 | +32.940 |
6 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 71 | +48.691 |
7 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 71 | +68.882 |
8 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 71 | +69.363 |
9 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 71 | +69.500 |
10 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | 70 | +1Lap |
11 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | 70 | +1Lap |
12 | 10 | ピエール・ガスリー | Toro Rosso | 70 | +1Lap |
13 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 70 | +1Lap |
14 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | 70 | +1Lap |
15 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 69 | +2Laps |
16 | 18 | ランス・ストロール | Williams | 69 | +2Laps |
NC | 28 | ブレンドン・ハートレイ | Toro Rosso | 40 | DNF |
NC | 31 | エステバン・オコン | Force India | 0 | DNF |
NC | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | 0 | DNF |
NC | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 0 | DNF |