ROUND03
バーレーン
バーレーン・インターナショナル・サーキット
2017.04.16(日)
「努力を続け、状況の打開を図ります」
#BahrainGP
バーレーン・インターナショナル・サーキット、4月16日(日)
本日行われたバーレーンGP決勝で、ストフェル・バンドーンのマシンがグリッドに向かう途中に水圧の問題を検知。開始からフラストレーションのたまるかたちとなりました。その問題をスタート前に解決できず、チームは同マシンをグリッドからガレージに戻すことを決断。バンドーンはレースをスタートすることができませんでした。
一方、フェルナンド・アロンソは好スタートを切り、スタート時のポジションを維持。セーフティカーが導入されたタイミングをうまく利用して、13周目でピットストップを実施しました。徐々にポジションを上げたアロンソは、19周目までには11番手に浮上。周りにいた他チームのマシンとエキサイティングなバトルを繰り広げ、レースの残り3分の1は12番手を走行していました。ただ残り2周の時点で、アロンソからマシンに違和感を感じたという無線が入り、今週末は信頼性の問題が頻発していたことから、大事を取ってマシンをリタイアさせることをチームとして選択しました。この問題については、現在、調査中です。
スタート | 15番手 |
レース結果 | DNF(※54周目に原因不明の問題が発生し、リタイア) |
ファステストラップ | 1分35.595秒 47周目(トップとの差 +2.797秒、14番手) |
ピットストップ | 2回:13周目(ピットストップ時間 2.87秒)および36周目(ピットストップ時間 3.12秒)[オプション→プライム→オプション] |
「フラストレーションのたまるレースでした。今日のストレートでのパワーとパフォーマンスが驚くほど不足していました。ストレートの最初の部分でミラーを見たときには、ほかのマシンが300m~400m後方にいたので、そのマシンのことは忘れて、ステアリングで設定を変えたりと自分のドライブに専念していました。ところが、ストレートの最後でブレーキを踏むころには、さっき後方にいたマシンがすぐ横にいる状況でした。入賞圏内に近い順位で走行していたものの、満足いくものではありません。前戦のオーストラリアや中国で見せたスピードが今日はなく、最終的にはマシンに異常を感じたので、マシンをリタイアさせることにしました。
今日の結果は、とても残念です。スタート時点ではやる気に満ちていて、ほかのマシンとのバトルに挑みましたが、ストレートでのスピードがあまりにも違い過ぎて、自分のポジションを守ることも難しい状態でした。どのドライバーともフェアなレースをしましたが、バトルを楽しむことはできませんでした。
今週末も、チームの全員が日夜を問わずハードワークを重ねています。また、週末を通してたび重なる不運に見舞われ、今日はレースに出場することすらできなかったストフェルに対しては、気の毒に思っています。
それでも、我々は努力を続け、状況の打開を図ります」
スタート | 17番手 |
レース結果 | DNS(※水圧の不具合により欠場) |
ファステストラップ | ― |
ピットストップ | ― |
「今日、レースをスタートすることすらできなかったのは、非常に残念です。グリッドに向かう途中で、水圧の異常を検知しました。ここバーレーンの地まで来たのに、レースに出場できないのは、当然のことながら残念な結果です。
シーズン開幕当初から、難しい状況になることは予想していました。ただ、私はチームと非常にいい関係にありますし、いずれは一連の問題にうまく対処できると思っています。また、すべてが一つにちゃんとまとまれば、自分はいい仕事ができるという自信もあります。今、私たちは難しいときを過ごしており、それは楽しいものではありません。ただ、それが現状であり、今日の結果はそれを示すかたちとなりました。
さまざまな準備をし、多くの努力を重ねた上でレースに臨むので、当然フラストレーションはたまります。私たちドライバーはレースに備えて数々のトレーニングをして身体を鍛え、サーキットに向かいますが、肝心のレースをスタートすることすらできないのは残念です。今回は、金曜日のFP1とFP2で2つの不具合があり、今日のレースでも問題が発生したので、私にとっては非常に難しい週末でした。当然のことながら、とても残念に思っています。それでも私は、今後も全力でチームと懸命に仕事をするつもりですし、いずれは状況を改善できると確信しています。いつ改善できるのかを具体的に説明することはできませんが、必ず改善できると思っています。今回はほとんど走行できなかったので、もちろん理想的な状況ではないですし、少しでも早くプロジェクトを前に進める必要があります。次の数戦のうちに、いい方向に改善できることを願っています」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「言葉にするのは難しい一日です。フェルナンドは完走できず、ストフェルはレースをスタートすることすらできませんでした。McLaren-Hondaにとっては残念な一日でしたし、そうではなかったと見栄を張る意味はありません。
難しいかたちでスタートしたストフェルの週末は、今日の決勝でさらに状況が悪化してしまいました。金曜日にMGU-Hに問題が発生していましたが、今日のパレードのラップの際にも、パワーユニットに水圧の問題が発生しました。その不具合のために、スタートを断念するしか選択肢がありませんでした。週末を台無しにする原因となった一連の問題にフラストレーションを抱え、精神的にも難しい状況だったと思います。そんな中でもストフェルは、ガレージでエンジニアに混ざってアドバイスをし、チームに貢献していました。
一方、フェルナンドはいつも通り果敢にレースに挑み、ストレートでのスピード不足があるにもかかわらず、55周目でマシンに異常を感じるまでは懸命の走りをしていました。今週末はすでにさまざまな問題が発生していたため、マシンをリタイアさせることを選択しました。その問題については、現在分析中です。
バーレーンGPの主催者の皆さんの前で、期待外れのパフォーマンスを見せる結果になったことを残念に思います。ただ、今回の母国グランプリもいいかたちで運営され、エキサイティングなレースになりました。バーレーン・インターナショナル・サーキットでのグランプリの開催は13回に上りますが、その間にF1関係者のお気に入りのサーキットの一つとなりました」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「今日も非常に残念な一日となってしまいました。
スタート直前にストフェルのPUで水圧の異常を感知し、急きょ今日のレースに出走しないことを決めました。金曜に起こった問題と同じではないかと推測していますが、詳細については現在分析中です。
このような難しいスタートとなった中でも、フェルナンドが、レースにおいていくつかのオーバーテイクを含めたすばらしいパフォーマンスを見せてくれたことは、苦しい状況の中でも前向きな要素の一つだったと思います。ただ、レースの最終盤に、彼がマシンの異常を感知し、リタイアしなければいけなかったことは残念に思っています。
今週の火曜と水曜に、我々はここバーレーンで、インシーズンテストを行います。いくつかの新しいパーツをテストしようと考えており、信頼性の向上がテストの目的の一つになります。もちろん、パフォーマンスについても改善を図りたいと考えています。このテストの中で、いくつか前進を見せられたらと思っています」
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 57 | 1:33'53.374 |
2 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 57 | +6.660 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 57 | +20.397 |
4 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 57 | +22.475 |
5 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 57 | +39.346 |
6 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 57 | +54.326 |
7 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 57 | +62.606 |
8 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 57 | +74.865 |
9 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | 57 | +80.188 |
10 | 31 | エステバン・オコン | Force India | 57 | +95.711 |
11 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | 56 | +1Lap |
12 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 56 | +1Lap |
13 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 56 | +1Lap |
14 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 54 | DNF |
NC | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 50 | DNF |
NC | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 12 | DNF |
NC | 18 | ランス・ストロール | Williams | 12 | DNF |
NC | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 11 | DNF |
NC | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 8 | DNF |
NC | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | 0 | DNS |