ROUND02
中国
上海インターナショナル・サーキット
2017.04.08(土)
「マシンの実力を最大限に引き出すことができた」
#ChineseGP
#McLarenLIVE
上海インターナショナル・サーキット、4月8日(土)
今日は、ほとんど走行がなかった昨日に比べると、コース上ではさまざまなアクションが繰り広げられた一日となりました。
チームはFP3でコース上での時間を最大限に活用し、本日の予選と明日の決勝に向けて、マシンのセッティングを煮詰めていきました。FP3ではフェルナンド・アロンソは17周、ストフェル・バンドーンは21周を走行。予選開始までのわずか2時間で、エンジニアがマシンへの理解を深めるためのデータを十分に収集することができました。
FP3と予選の合間にバンドーンのマシンに変更を加えたため、Q1では1回目の走行に向けて、彼をコース上に送り出すまでに少し時間を要しました。そのため、予定していた走行プログラムを多少変更する必要があり、唯一のアタックラップに臨んだバンドーンは、新品タイヤを装着するために短いピットストップを行ったあと、トラフィックに引っかかってしまいました。さらに、チェッカーフラッグが出される直前に、アントニオ・ジョヴィナッツォ(Sauber)のクラッシュが発生し、バンドーンはもう一度アタックラップに挑むチャンスを逃す結果となりました。
それとは対照的に、アロンソの予選は、比較的トラブルの少ないセッションとなりました。アロンソは、マシンの限界までプッシュし、Q1の最後のアタックラップで10番手のタイムを叩き出し、Q2に進出。Q2のセッションもスムーズに進め、明日の決勝では13番手からスタートを切ります。
FP3 | 1分35.912秒(トップとの差 +2.576秒) | 17周 | 17番手 | 予選 |
Q1 | 1分34.499秒 | (オプションタイヤ) | 10番手 |
Q2 | 1分34.372秒 | (オプションタイヤ) | 13番手 |
「今日はマシンの実力を最大限に引き出すことができたと思います。獣になった気分で、全力でプッシュしました。午前中のFP3での厳しいパフォーマンスから考えると、難しい予選になると思っていました。ただ、実際の予選ではマシンのペースが少し上がったため、Q2進出を果たして予選13番手となりました。これは、うれしいサプライズでした。
明日のレースは雨の予報ですが、私たちにとってはいい形に働くと思います。ドライコンディションでポイントを獲得するのは難しいですが、ウェットコンディションであれば、どんなことでも起こり得ます。レースでは波乱が起こってくれることを願っています。このサーキットでは以前そういった状況で戦ったこともありますし、その経験を活かして、チャンスをつかみたいです。
もし雨が降れば、ファンの皆さんにとっては楽しいレースになりますし、 チャンスをものにできれば、私たちにとっても楽しいレースになるはずです」
FP3 | 1分36.221秒(トップとの差 +2.885秒) | 21周 | 19番手 | 予選 |
Q1 | 1分35.023秒 | (オプションタイヤ) | 16番手 |
「今朝のフリー走行のあと、マシンにはいい感触を持っていました。ただ、残念ながらQ1でコースに出るまでに、思ったよりも時間がかかり、走行プログラムを急いで消化する必要がありました。Q2進出のチャンスは確実にあると思っていたので、今日の結果は少し残念です。昨日もっと多く走行できていれば、今日のセッションも違うものになっていたと思います。当然ですが、コースをよく理解できていることが、走りに優位に働きます。ただ、今朝はすぐにいいペースをつかむことができたので、明日もいい形で決勝に入れるのではないかと思っています。
今日は、フェルナンドも私もそれぞれの形でプッシュしていたので、マシンの実力を最大限に引き出すために、それぞれが違うことを試していました。理想的なセッションではなかったですが、ここで走行する1キロ、1キロが私にとっては貴重で、走行を重ねるごとに多くのことを学んでいます。昨日はウェット、今日はドライと、変化に富んだコンディションの中で走ってきましたが、全体としては、今週末は最初からかなりいい感触を得ています。
昨日は、悪天候のためにショーとしては見応えのない一日でした。明日は再び雨予報ですが、ドライとウェットが入り混じった天候の方が、今の私たちにとっては有利になると思います。どんな展開になるか、明日のレースが楽しみです。明日、本当に再度雨が降ったら波乱の展開になるでしょうし、私たちにとってはチャンスになります。そうなったときにはその機会を逃すことなく、最大限に活かしたいと考えています」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「今日、フェルナンドはQ1で見事なラップを走行し、Q2進出を果たしました。その後のQ2でも、再度いい走りをし、予選13番手を獲得しました。自分たちが当初思い描いていた目標からするとすばらしい結果とは言えませんが、ロングストレートがあるのであまりいい結果は期待できないという事前の懸念からすれば、それほど悪い結果ではありません。
対照的に、ストフェルは2週間前のメルボルンでの開幕戦と同様、再び不運に見舞われました。アントニオ・ジョヴィナッツォ(Sauber)の最終コーナーでのクラッシュの影響で、イエローフラッグが出たために、自身のミスではない部分で妥協を強いられました。Q1での走行時間が予想外に短くなり、16番手のタイムのままセッションを終えることになりました。もちろん確実なことは言えませんが、今週末の彼のペースをみる限り、走行中にトラブルに巻き込まれていなければ、Q2進出のチャンスは十分にあったのではないかと思います。
ストフェルにとっては、上海インターショナル・サーキットは初めてのサーキットで、まだ31周しか走行していません。それを考えると、予選でのパフォーマンスは本当にすばらしかったです。
明日の天気がどうなろうと、両ドライバーにとっては厳しいレースになると思いますが、2人ともいつも通り全力で臨んでくれると思います」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「厳しい予選になることは事前に予想していましたし、今日の結果はその予想通りになったと思います。上海インターショナル・サーキットはパワーユニットには厳しいサーキットですし、特に我々にとって、二本のロングストレートはレースを難しくします。
そういったタフな状況下でも、今日も二人のドライバーはすばらしい仕事をしてくれました。フェルナンドはワールドクラスなドライバーであることをまた証明してくれましたし、彼の高い能力と経験値を存分に活かし、予選ですばらしい走りをみせてくれました。
ストフェルは初めてのサーキットで、昨日もほとんど走行ができず、実質的に今日の午前のセッションが初走行のようなものという状況でしたが、その中での16番手というポジションは、彼の実力を最大限に出しきってくれた結果だと思います。
明日の決勝では、まずはいいスタートを決め、レースを走りきることが非常に重要になってくると思います。
悪天候が予想され、簡単なレースにはならないと思いますが、いい結果が得られるよう、マクラーレンと一緒に最大限の努力で取り組んでいきます」
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'33.336 |
2 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.053 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | +0.371 |
4 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +0.543 |
5 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +1.437 |
6 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +1.610 |
7 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +1.756 |
8 | 18 | ランス・ストロール | Williams | +1.846 |
9 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +1.856 |
10 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.887 |
11 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | +2.113 |
12 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | +2.185 |
13 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +2.290 |
14 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +2.344 |
15 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +2.468 |
16 | 31 | エステバン・オコン | Force India | +2.475 |
17 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +2.576 |
18 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +2.727 |
19 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | +2.885 |
20 | 36 | アントニオ・ジョビナッツィ | Sauber | +3.369 |
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'31.678 |
2 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'31.864 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 1'31.865 |
4 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'32.140 |
5 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'33.033 |
6 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'33.507 |
7 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | 1'33.580 |
8 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'33.706 |
9 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 1'33.719 |
10 | 18 | ランス・ストロール | Williams | 1'34.220 |
以下Q2にて決定 | ||||
11 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 1'34.150 |
12 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 1'34.164 |
13 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'34.372 |
14 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'35.046 |
15 | 36 | アントニオ・ジョビナッツィ | Sauber | |
以下Q1にて決定 | ||||
16 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | 1'35.023 |
17 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 1'35.223 |
18 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 1'35.279 |
19 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 1'35.433 |
20 | 31 | エステバン・オコン | Force India | 1'35.496 |