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リザルト ポイント
第14戦 イタリアGP 第14戦 イタリアGPview

バトン15位、バリチェロ17位完走

2008年9月14日(日)
決勝
会場:モンツァ・サーキット
天候:雨のち曇り
気温:14〜15℃

第14戦イタリアGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは15位、ルーベンス・バリチェロは17位完走だった。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

決勝当日のモンツァも、朝から小雨の降る天候となり、完全なウエット路面でのレーススタートとなった。バトンは、予選後にマシンのセットアップを変更したため、ピットからのスタートとなった。

レースはセーフティカー先導でのスタートとなり、全車に深溝のウエットタイヤ着用が義務づけられた。2周を終えて、セーフティカーがピットに向かう。セバスチャン・ブルデー(トロロッソ)のトラブルで、2人は順位を上げて、バリチェロは15番手、バトンは18番手を走行。15周目には、14番手と17番手。このころには雨もほぼ止み、路面は乾いていく。次周には、バリチェロがピットインして浅溝のウエットタイヤに切り替え、18番手に後退する。続いてバトンも、22周目にピットへ向かい、チームメートと同様に、浅溝のウエットタイヤに切り替える。折り返し点を過ぎた27周目、バリチェロ16番手、バトン17番手だ。

終盤37周目には、バリチェロは9番手、バトンは11番手まで順位を上げた。早めに浅溝タイヤに換えたことが、功を奏した形だ。そして43周目に、バリチェロが2度目のピットインに向かい、ここでドライタイヤを選択。しかし、路面が十分に乾いておらず、タイムが伸びない。バトンはその2周後の45周目にピットに向かい、タイヤ交換を行わず、浅溝のウエットタイヤを継続。その後、バトン16番手、バリチェロ17番手を走行する。バトンは、上位陣を上回るペースでタイムを更新しながら、快調なペースで走行する。最終的にはバトン15位、バリチェロは17位でチェッカーを受けた。

Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン(15位)

―戦略面でおもしろいレースだったが、もっといいポジションでゴールすることは難しかったのか?
「タイヤ選択のアドバンテージを見込んで、僕らはピットレーンからスタートすることにしたが、セーフティカースタートになったため、ブレーキとタイヤの温度が非常に下がってしまった。最初の数周は水煙がひどくてとてもドライブするのが難しく、ポジションを落としてしまったことが残念だ。その後、レース中盤のラップタイムがいいときにクルサード(レッドブル)の後ろにひっかかったことが、僕のレースに大きく影響した。最後のスティントは楽しかった。擦り減ったウエットタイヤを継続して使い、第2セクターで2回ほどファステストラップを記録した。しかし、最終的には15位となり、いい週末をここで過ごすことができなかったのは残念だ」

ルーベンス・バリチェロ(17位)

―今日のレースでは3種類のタイヤを履いたが、コンディションはどうだったか?
「路面が乾き始めたと感じ、チャンスになると考えて、16周目にウエットタイヤに変えようと決めた。そのあとからタイムが上がって、前との差を縮められたのはよかった。しかし、このことが1ストップ作戦に影響した。第2スティントでのウエットタイヤの働きはよかったが、残り10周で2回目のピットストップを行ったとき、クルーが路面の乾き具合はスリック(ドライタイヤ)に換えても大丈夫なくらいか尋ねてきた。十分に乾いているわけではなかったが、何も失うものはないから、やってみることにした。僕はベストを尽くしたが、路面はまだウエット過ぎた。ウエットタイヤを履いたままなら、もっといい順位に入れたはずだが、何かを試してみることに価値があった。しかし、難しい週末だった」

ロス・ブロウン|Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

―トリッキーなレースとなった今日は、どのように取り組んだのか?
「我々のスタート位置、そしてリタイアはほとんどないだろうと想定されたことから、何らかのチャンスをつかむことが必要だった。ほかのチームよりも早いタイミングでエクストリームウエットタイヤから通常のウエットに換え、この変更は妥当なものだと自信があった。

終盤、ルーベンスの2回目のピットストップの際、ドライタイヤに換えるのにベストタイミングでないとはわかっていたが、チャンスを生み出すかもしれないと考えた。ジェンソンはいいレース展開で、我々は正しいタイミングに正しいタイヤ選択ができた。終盤のジェンソンは非常に速かったが、スタート位置からすればポイントに届かないことは、仕方がないことだ。前向きな材料としては、マシンはこの週末、これまでの日程と比較して、レースでいいパフォーマンスを見せていた。

最後に、初優勝を獲得したトロロッソに『おめでとう』と言いたい。トロロッソにはたくさんの友人がいる。彼らは今週末、すばらしい仕事を成し遂げた」

―遠征となるラスト数戦に向け、どのような準備を進めるのか?
「マシンへの技術面の変更はほとんどないが、ダウンフォースレベルが非常に異なっている。シンガポールは高いダウンフォースで、その後のレースもそれぞれダウンフォースレベルが違う。来週ヘレスで4日間テストを行うが、2009年のマシン、特にKERSシステムを中心に据えた作業を行う予定だ」

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決勝リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム/差
115S.フェテルトロロッソ1:26:47.494
223H.コバライネンマクラーレン+12.512
34R.クビツァBMWザウバー+20.471
45F.アロンソルノー+23.903
53N.ハイドフェルドBMWザウバー+27.748
62F.マッサフェラーリ+28.816
722L.ハミルトンマクラーレン+29.912
810M.ウェーバーレッドブル+32.048
91K.ライコネンフェラーリ+39.468
106N.ピケJr.ルノー+54.445
1112T.グロックトヨタ+58.888
128中嶋一貴ウィリアムズ+62.015
1311J.トゥルーリトヨタ+65.954
147N.ロズベルグウィリアムズ+68.635
1516ジェンソン・バトンHonda Racing F1 Team+73.370
169D.クルサードレッドブル+1Lap
1717ルーベンス・バリチェロHonda Racing F1 Team+1Lap
1814S.ブルデートロロッソ+1Lap
1920A.スーティルフォースインディア+2Laps
RT21G.フィジケラフォースインディアDNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー マシン ポイント
1L.ハミルトンマクラーレン 78
2F.マッサフェラーリ 77
3R.クビツァBMWザウバー 64
4K.ライコネンフェラーリ 57
5N.ハイドフェルドBMWザウバー 53
6H.コバライネンマクラーレン 51
7F.アロンソルノー 28
8J.トゥルーリトヨタ 26
9S.フェテルトロロッソ 23
10M.ウェーバーレッドブル 20
11T.グロックトヨタ 15
12N.ピケJr.ルノー 13
13ルーベンス・バリチェロHonda Racing F1 Team 11
14N.ロズベルグウィリアムズ 9
15中嶋一貴ウィリアムズ 8
16D.クルサードレッドブル 6
17S.ブルデートロロッソ 4
18ジェンソン・バトンHonda Racing F1 Team 3
19G.フィジケラフォースインディア 0
20A.スーティルフォースインディア 0
21佐藤琢磨SUPER AGURI F1 TEAM 0
22アンソニー・デビッドソンSUPER AGURI F1 TEAM 0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1フェラーリ134
2マクラーレン129
3BMWザウバー117
4トヨタ41
5ルノー41
6トロロッソ27
7レッドブル 26
8ウィリアムズ17
9Honda Racing F1 Team14
10フォースインディア0
11SUPER AGURI F1 TEAM0