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リザルト ポイント
第13戦 ベルギーGP 第13戦 ベルギーGPview

バトン、15位完走

2008年9月7日(日)
会場:スパ・フランコルシャン・サーキット
天候:曇りのち雨
気温:16℃

第13戦ベルギーGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは15位完走。ルーベンス・バリチェロは、19周でリタイアした。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

決勝当日も、朝から厚い雲が垂れ込めている。時折り小雨もパラつき、午前中の気温は13℃。さらに正午前後には降雨もあったが、レース開始の午後2時時点では、路面は乾きつつある。気温、路面温度ともに16℃の中、レースが始まった。

ほとんどのマシンが、オプションタイヤを選択している。Hondaの2台は1コーナーの渋滞をうまく抜け、16番手スタートのバリチェロは15番手に順位を上げた。一方、17番手スタートのバトンは一時16番手に順位を上げたが、1周目を終えた時点で17番手を走行する。

11周目のルイス・ハミルトン(マクラーレン)を皮切りに、上位陣が1回目のピットインを始める。重い燃量でスタートしたHonda勢はその間に順位を上げ、15周目の時点でバリチェロ12番手、バトン14番手だ。そのバリチェロは、17周目にピットイン。しかし、その2周後に再度ピットに向かいギアボックスのトラブルで、そのままリタイアを喫した。

14番手を走っていたバトンは、レース折り返し点の22周目にピットイン。15番手でコースに復帰する。しかしプライム(ハード側)タイヤを履いた後半は、なかなかペースが伸びない。ゴール2周前、にわか雨が降り出し、首位を走っていたキミ・ライコネン(フェラーリ)がリタイアするなど、レースは混乱の展開に。バトンは緊急ピットインでレインタイヤに履き替え、チャンスをうかがったが、最後は15位完走だった。

Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン(15位)

―難しいレースで、ポジションを上げるのは難しかったのでは?
「マシンパフォーマンスは、僕らがスパで想定していたものに比べ、はるかにタフなものだった。17番手からいいスタートを切ることができず、僕が行きたい方向はすべてマシンに囲まれてしまった。そして、ルーベンスがギアボックスにトラブルを抱えたとき、その後ろに連なる隊列に僕もつかまった。最初のスティントからハンドリングがあまりよくなく、グリップがなくてバランスもとれていなかった。だから、ピットに戻ってきてプライムタイヤ(ハード側)に履き換えたとき、フロントウイングを立てた。そうするべきとは思ったのだが、昨日は2種類のタイヤを比較するチャンスがなく、残念ながらこの変更でフロントエンドに寄りすぎてしまった。それに、リアのタイヤ圧が低く、ドライブが難しい状態だった」

ルーベンス・バリチェロ(19周目リタイア)

―レースをリタイアした原因は何だったのか?
「レースは僕にとって、すごくうまく進んでいた。しかし、残念ながらトゥルーリ(トヨタ)をオーバーテイクしてからすぐに、6速を失ってしまった。走行を続けようとしたが、ギアボックスの挙動から7速に入れる前に6速に入れなければならず、エンジンにオーバーレブが発生し、重大なダメージを負う可能性があった。このエンジンは今回から使っているもので、来週モンツァでも使用するため、チームはリタイアするのが最善の策だと判断した。全体としてはすばらしい週末とはいかなかった。僕らの最大の問題は、タイヤを温めるのに苦戦したことで、これがパフォーマンスに大きく影響した」

ロス・ブロウン|Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

―今日のベルギーGPはどうだったか?
「2台ともきれいなスタートで、それぞれ順位を上げていた。我々は、ルーベンスに2ストップ作戦、ジェンソンに1ストップと、戦略を分けることにした。天候の変化や、セーフティカーの導入など、あらゆるチャンスを活用するためだった。ルーベンスは、6速ギアなしで、ほぼ10周にもわたって勇気ある走りをした。しかしながら、ギアボックスの問題が悪化しており、これ以上、走り続けるのは危険だと判断した。エンジンとトランスミッションにダメージを負う可能性があったし、このレースで使っているエンジンは新品だった。結果として、このときルーベンスの後ろで長く走っていたジェンソンは、競争相手から遠ざかってしまった。予定していた最初のピットストップまでのジェンソンのペースはよかったが、プライムタイヤに換えてからは苦戦していた」

―なぜレースの終わりに、もう一度ジェンソンのピットストップを行ったのか?
「レースの終盤、ウエットタイヤに換えようと決めた。周囲のクルマは雨に苦しんでおり、この状況にチャンスがあるだろうと判断した。ドライタイヤのままだったマシンは、ファイナルラップでかなりのタイムをロスしており、多くが順位を落としていた。不運にも、ジェンソンがポイントを取るには遅すぎた。結局、我々にとって、失うものも、得るものもない、当たり障りのない戦略になってしまった」

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決勝リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム/差
12F.マッサフェラーリ 1:22:59.394
23N.ハイドフェルドBMWザウバー+9.383
322L.ハミルトンマクラーレン+10.539
45F.アロンソルノー+14.478
515S.フェテルトロロッソ+14.576
64R.クビツァBMWザウバー+15.037
714S.ブルデートロロッソ+16.735
810M.ウェーバーレッドブル+42.776
912T.グロックトヨタ +67.045
1023H.コバライネンマクラーレンDNF
119D.クルサードレッドブル+1Lap
127N.ロズベルグウィリアムズ+1Lap
1320A.スーティルフォースインディア+1Lap
148中嶋一貴ウィリアムズ+1Lap
1516ジェンソン・バトンHonda Racing F1 Team+1Lap
1611J.トゥルーリトヨタ+1Lap
1721G.フィジケラフォースインディア+1Lap
181K.ライコネンフェラーリDNF
RT17ルーベンス・バリチェロHonda Racing F1 TeamDNF
RT6N.ピケJr.ルノーDNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー マシン ポイント
1L.ハミルトンマクラーレン76
2F.マッサフェラーリ74
3R.クビツァBMWザウバー58
4K.ライコネンフェラーリ57
5N.ハイドフェルドBMWザウバー49
6H.コバライネンマクラーレン43
7J.トゥルーリトヨタ26
8F.アロンソルノー23
9M.ウェーバーレッドブル19
10T.グロックトヨタ15
11N.ピケJr.ルノー13
12S.フェテルトロロッソ13
13ルーベンス・バリチェロHonda Racing F1 Team11
14N.ロズベルグウィリアムズ9
15中嶋一貴ウィリアムズ8
16D.クルサードレッドブル6
17S.ブルデートロロッソ4
18ジェンソン・バトンHonda Racing F1 Team3
19G.フィジケラフォースインディア0
20A.スーティルフォースインディア0
21佐藤琢磨SUPER AGURI F1 TEAM0
22アンソニー・デビッドソンSUPER AGURI F1 TEAM0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1フェラーリ131
2マクラーレン119
3BMWザウバー107
4トヨタ41
5ルノー36
6レッドブル25
7ウィリアムズ17
8トロロッソ17
9Honda Racing F1 Team14
10フォースインディア0
11SUPER AGURI F1 TEAM0