テクニカル・チャレンジ
スパは長年にわたってレイアウトが大きく変わっていないため、各チームは十分なデータを持っている。しかし、だからといって、コース攻略がたやすいわけではない。
スパの一周には、あらゆる種類のコーナーが配置されている。さらに長い直線もあり、空力的に最適なセットアップを探すのは非常に難しい。通常は、ターン5から14までの曲がりくねった第2区間で速いマシンが、アドバンテージを得ることが多い。そのセットアップをもとに、直線の多い第1、第3区間に合わせ込んでいけるからである。逆に、もし第2区間でバランスが悪い場合、さらにウイングを重くするしかない。すると第1、第3区間でタイムが出せないという悪循環に陥ってしまう。
ブリヂストンはここにハードと、ミディアムの2種類のスペックを持ち込む。このコースではどのチームも、グレーニング(ささくれ磨耗)の心配をする必要はないだろう。高速コーナーが連続するレイアウトのため、ブレーキングにおいて最も易しいコースの1つとなるはずだ。
スパといえばオー・ルージュがあまりにも有名だが、2006年のV8・2.4リッターエンジンの導入以来、このコーナーは7速全開で容易に駆け抜けられるようになった。とはいえ、この急坂ではステアリングを切りすぎて、スピードを殺さないよう注意する必要がある。さもないとレ・コンブに向けての長い直線で、大きなタイムロスを喫してしまうからだ。
エンジン全開率:68%
ブレーキ:低
ダウンフォースレベル:中、5/10
タイヤ:ミディアム/ハード
タイヤの使い方:ミディアム
平均速度:230km/h
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