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第12戦 ヨーロッパGP 第12戦 ヨーロッパGPview

Honda勢2台完走するも、ポイント獲得ならず

2008年8月24日(日)
決勝
会場:バレンシア市街地コース
天候:晴れ
気温:28〜30℃

第12戦ヨーロッパGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは13位、ルーベンス・バリチェロは16位完走だった。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

バレンシアは前夜、雨に見舞われたが、決勝当日は快晴に恵まれた。午後2時の気温は29℃。直射日光にさらされた路面は44℃まで上がっている。バリチェロはブレーキなどを交換したために、ピットからのスタートとなった。

16番手スタートのバトンは、1周目の混乱をうまく切り抜けて、13番手に上がる。一方のバリチェロは19番手スタートから17番手に上がり1周目を終える。しかし11周目に2コーナーでスピンし、デビッド・クルサード(レッドブル)に抜かれ、順位をひとつ落としてしまう。

15周目以降、2回ストップ作戦のマシンが次々とピットに向かう。1回ストップ作戦のHonda勢は、25周目の時点で、バトンが12番手、バリチェロは17番手を走行する。11番手まで上げたバトンは、29周目にピットイン。14番手でコースに復帰した。16番手を走行していたバリチェロも、バトンに続いて次の周でピットインし、その後は17番手を走行する。

後半、上位勢がほぼ全員2度目のピットインを終えた43周目の時点で、バトンは14番手。その後、キミ・ライコネン(フェラーリ)がエンジンブローでリタイアを喫したことで、1つ順位を上げ、13位でチェッカー。バリチェロは16位完走だった。

Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン(13位)

―今日のレースはどうだったか?
「いいスタートを決めて3つポジションを上げ、13番手に上がった。それが僕のレースで一番いいところだった。もっといいパフォーマンスを期待していたが、残念な予選結果により、後方のグリッドになってしまった。ほかのほとんどのドライバーに比べて、僕はかなり燃料を積んでいて、1ストップ戦略をたて、長いスティントを走ろうしていた。でも、すでに1回目のピットストップを終えていたハイドフェルド(BMWザウバー)の後ろにひっかかって、タイムをロスし、また、彼を抜くだけの速さもなかった。第2スティントで使ったオプションタイヤ(ソフト側)は最初はよかったのだが、リアのブレーキがオーバーヒートを起こしたことで、リアのパフォーマンスはすごく悪くなってしまった」

ルーベンス・バリチェロ(16位)

―ストレスのたまる週末で、残念な結果に終わったが、今日のレースでのマシンはどうだったか?
「予選のあと、僕たちはピットレーンからスタートすることにして、マシンに昨日起こった問題を修正した。ブレーキを完全に積み替えて、マシンをドライブした感じが大きく変化したが、レース中には少し進歩がみられた。今週末、大きくタイムとポジションを落とすことになったブレーキの問題について、解明しなければならない。悔いの残る週末だった」

ロス・ブロウン|Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

―期待できそうな週末が、がっかりする結果に終わってしまった。今日はどのようなレースだったのか?
「ジェンソンのスタートはよく、1周目で3つポジションを上げることができた。しかし、中団の差は非常に詰まっており、燃料をたくさん積んでいたことから、彼はそれ以上ポジションを上げることができなかった。ルーベンスがピットレーンからスタートしたのは正しい判断で、2コーナーでの混乱に巻き込まれずに済んだ。この決断を下さなかった場合に比べ、よいポジションでレースを終えたと思う。予想に反して、途中で脱落するドライバーは少なく、たった3人がリタイアし、セーフティカーの出動もなかった。そのため、利用できるチャンスがなかった」

―次戦スパ(ベルギーGP)に向けて、どのような対策を施すのか?
「基本的には、8月の休み中にマシンの改良を行っており、フリープラクティスではその効果がはっきりと見えた。今週については、それをフル活用することができず、予選で苦戦したことで、結果的にレースにおいても、パフォーマンスを発揮できなかった。我々が最優先することは、どこで間違ったかを理解し、スパとそれ以降のレースに向け、より確かなアプローチをしていくことだ。来週、モンツァで3日間のテストがある。このテストの目的は、最近の開発成果を最大限に活用していくことだ」

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決勝リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム/差
12F.マッサフェラーリ1:35:32.339
222L.ハミルトンマクラーレン+5.611
34R.クビツァBMWザウバー+37.353
423H.コバライネンマクラーレン+39.703
511J.トゥルーリトヨタ+50.684
615S.フェテルトロロッソ+52.625
712T.グロックトヨタ+67.990
87N.ロズベルグウィリアムズ+71.457
93N.ハイドフェルドBMWザウバー+82.177
1014S.ブルデートロロッソ+89.794
116N.ピケJr.ルノー+92.717
1210M.ウェーバーレッドブル+1Lap
1316ジェンソン・バトンHonda Racing F1 Team+1Lap
1421G.フィジケラフォースインディア+1Lap
158中嶋一貴ウィリアムズ+1Lap
1617ルーベンス・バリチェロHonda Racing F1 Team+1Lap
179D.クルサードレッドブル+1Lap
RT1K.ライコネンフェラーリDNF
RT20A.スーティルフォースインディアDNF
RT5F.アロンソルノーDNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー マシン ポイント
1L.ハミルトンマクラーレン70
2F.マッサフェラーリ64
3K.ライコネンフェラーリ57
4R.クビツァBMWザウバー55
5H.コバライネンマクラーレン43
6N.ハイドフェルドBMWザウバー41
7J.トゥルーリトヨタ26
8F.アロンソルノー18
9M.ウェーバーレッドブル18
10T.グロックトヨタ15
11N.ピケJr.ルノー13
12ルーベンス・バリチェロHonda Racing F1 Team11
13N.ロズベルグウィリアムズ9
14S.フェテルトロロッソ9
15中嶋一貴ウィリアムズ8
16D.クルサードレッドブル6
17ジェンソン・バトンHonda Racing F1 Team3
18S.ブルデートロロッソ2
19G.フィジケラフォースインディア0
20佐藤琢磨SUPER AGURI F1 TEAM0
21A.スーティルフォースインディア0
22アンソニー・デビッドソンSUPER AGURI F1 TEAM0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1フェラーリ121
2マクラーレン113
3BMWザウバー96
4トヨタ41
5ルノー31
6レッドブル24
7ウィリアムズ17
8Honda Racing F1 Team14
9トロロッソ11
10フォースインディア0
11SUPER AGURI F1 TEAM0