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バリチェロ11位完走。バトンはリタイア

2008年4月6日(日)
決勝
会場:バーレーン・インターナショナル・サーキット
天候:晴れ
気温:28〜30℃

第3戦バーレーンGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは11位完走。ジェンソン・バトンは19周でリタイアした。

一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、アンソニー・デビッドソンが16位、佐藤琢磨が17位完走だった。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

午後2時半からのレースは、快晴に恵まれたものの風が強い。メインストレート上を、風速7m前後の向かい風が吹いている。

スタート後、バトンは1コーナーまでに、8番手に上がる。しかし5コーナーで右の後輪がパンクしたために、緊急ピットインを余儀なくされる。これで一旦は、20位まで後退。バリチェロは、接触を避けようとして一時は14番手まで後退するも、13番手で1周目を終える。

緊急ピットイン後のバトンは、最速タイムを出すなど、順調なペースで走行する。しかし19周目。デビッド・クルサード(レッドブル)を激しく追っていたバトンは、8コーナーでクルサードと接触。フロントウイングを失い、再びピットイン。しかし、車体のダメージが大きく、次の周で3度目のピットインに向かい、そのままリタイアとなった。

バリチェロは、前半、ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア)の後ろを追う展開。22周目に、フィジケラとともに1回目のピットイン。完ぺきなピットワークにより、フィジケラの前に出て、13番手でコースに復帰した。そして後半42周目、9番手まで上がったところで、2度目のピットイン。11番手とスタートから1つ順位を上げ、前を行くフェルナンド・アロンソ(ルノー)を激しく追う。アロンソを上回るペースで走行し、終盤は0.6秒に迫ったものの抜ききれず、11位でチェッカー。ポイント獲得は果たせなかった。

Honda Racing F1 Team コメント

ルーベンス・バリチェロ(11位)

―今日のレースはどうだったか?
「マシンのペースからいえば、今日はいいレースだった。僕のスタートはそうよかったわけではなく、ほかのドライバーもいて1周目は大混乱だった。衝突を避けることができたが、その中でいくつかポジションを落とした。フィジケラに引っかかって大幅にタイムロスしたが、1回目のピットストップのときに、チームがとてもすばらしい仕事で僕を彼の前に送り出してくれた。そこからは、マシンの感触がよく、前の集団との差を詰めていくことができた」

―今週末、RA108について新たに気づいたことは?
「全体として、バーレーンはとてもポジティブな週末だった。マシンはQ3に進出するのに足るだけの速さを見せ、今日のレースでのラップタイムもよかった。信頼性が高く、今シーズン3戦目を走りきれ、成功のうちに終えることができたと思う。今日このサーキットでは、長い直線でオーバーテイクするのに必要なスピードが欠けていたことが残念だ。これからの数戦を通じて、僕らはさらに進歩するだろうし、ポイント獲得へ挑戦できる自信がある」

ジェンソン・バトン(19周目リタイア)

―期待していたレースだけに、残念な結果となったが、感想は?
「スタートはよく、ラインを外れていくつかポジションを上げることができた。その後、5コーナーの入り口で何があったのかよくわからない。誰かがぶつかって、僕のタイヤはパンクし、ピットに入らなければならなかった。そのせいで、僕のレースは最初の周から台なしになってしまった。タイヤを交換したあとは、マシンのペースがとてもよく、バランスも満足いくものだった。今のマシンにとってすばらしいラップタイムだっただけに、1周目でポジションを落としたのが残念だ」

―クルサードと接触したが、何が起こったのか?
「クルサードは苦戦しているようで、僕はあっという間に彼に追いつき、8コーナー入り口でパスしようとした。彼がブレーキを踏んだとき、エイペックス手前で彼のインを突くだけの隙間があることがわかっていたから、パスしにいった。残念ながら、彼がレーシングラインに寄せてきたので、僕はどこにも行けず、減速する間もなかった。マシンのリアに大きなダメージを負い、リタイアするしかなかった。すごくいいレースになったはずだから、こういった終わり方は本当にがっかりだ。しかし、予選でトップ10に入れたこと、そして、今日のレースペースは、今週末のポジティブな面だった。これから、たくさんの新しいアップデートを予定しているバルセロナに向けて集中し、僕らはさらに前進できると信じている」

ロス・ブロウン|Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

―力強い走りを見せた今日のレースに満足しているか?
「ジェンソンはすばらしいスタートを切ったが、残念ながら、パンクでいいポジションでの争いから脱落した。しかし、彼のはじめのペースは、トップ集団にも引けをとらないものだった。ルーベンスは、フィジケラの後方でタイムをロスしたが、それがなければポイントを獲得できるだけの速さがあった。我々がセットアップ作業を続ける中、一戦ごとに予選もレースペースもよくなっている」

―次戦からヨーロッパラウンドが始まるが、スペインGPに向けてどのような準備をしているのか?
「4日間のバルセロナテストがあり、そこでメインとなる空力アップデートを評価する。ほかのチームも改良してくるのは明らかだが、我々がどこよりも大きな一歩を踏み出せることを期待している。また、新しい空力パッケージの効果を見極めるため、メノルカ島で直線を使ったテストも行う予定だ」

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SUPER AGURI F1 TEAM 決勝レースの展開

スタート直後の混乱をうまくきり抜け、佐藤17番手、デビッドソン18番手にポジションアップ。さらに2周目には、上位陣の脱落もあって、14、15番手まで順位を上げる。

中盤28周目の時点で、佐藤17番手、デビッドソン18番手。その後、デビッドソンが43周目、佐藤44周目に2回目のピットインをこなす。佐藤は、ピットインがうまくいかず順位を落とす。その後は、デビッドソン16番手、佐藤17番手で走行。そのままチェッカーを受けて、2台完走を果たした。

SUPER AGURI F1 TEAM コメント

アンソニー・デビッドソン(16位)

「今日は楽しいレースだった。マレーシアGPに続いての2台そろっての完走はチームにとってすばらしいことだ。初めの2スティントまでは少しトラフィックに阻まれたが、その後、クリアになってからはいいリズムに乗れた。このレースは僕にとってもう1つの満足のいくレースとなった。すべてのスタッフの今週末の努力に感謝したい」

佐藤琢磨(17位)

「オープニング直後の数周は波乱含みで、集団の中で中団争いを本当に楽しむことができた。少し接触があり、エアロパーツにダメージを負ったかもしれないが、14位まで順位を上げることができ、エキサイティングだった。1周目以降、コースにはかなりのオイルが撒き散らされており、危険な状況だったが、なんとか走りきり、いいレースができたと思う。2度目のピットストップで問題があり、順位を落とすことになったが、結果的には今日、レースを完走したということがとても重要だったと思う。この勢いを維持していきたい」

鈴木亜久里|SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表

「再び2台そろって完走できたことはチームにとってすばらしいことだ。ドライバーたちはすばらしい仕事をしてくれているのに、マシンのペースが上げられないことはもどかしい。かなりのデータを収集してきているが、バルセロナでの次のGPに向けてパフォーマンスを上げられるようにがんばらなくてはいけない」

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決勝リザルト

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム/差
1 2 F.マッサ フェラーリ 1:31:06.970
2 1 K.ライコネン フェラーリ +3.339
3 4 R.クビツァ BMWザウバー +4.998
4 3 N.ハイドフェルド BMWザウバー +8.409
5 23 H.コバライネン マクラーレン +26.789
6 11 J.トゥルーリ トヨタ +41.314
7 10 M.ウェーバー レッドブル +45.473
8 7 N.ロズベルグ ウィリアムズ +55.889
9 12 T.グロック トヨタ +69.500
10 5 F.アロンソ ルノー +77.181
11 17 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team +77.862
12 21 G.フィジケラ フォースインディア +1Lap
13 22 L.ハミルトン マクラーレン +1Lap
14 8 中嶋一貴 ウィリアムズ +1Lap
15 14 S.ブルデー トロロッソ +1Lap
16 19 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM +1Lap
17 18 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM +1Lap
18 9 D.クルサード レッドブル +1Lap
19 20 A.スーティル フォースインディア +2Laps
RT 6 N.ピケJr. ルノー DNF
RT 16 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team DNF
RT 15 S.フェテル トロロッソ DNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー マシン ポイント
1 K.ライコネン フェラーリ 19
2 N.ハイドフェルド BMWザウバー 16
3 L.ハミルトン マクラーレン 14
4 R.クビツァ BMWザウバー 14
5 H.コバライネン マクラーレン 14
6 F.マッサ フェラーリ 10
7 J.トゥルーリ トヨタ 8
8 N.ロズベルグ ウィリアムズ 7
9 F.アロンソ ルノー 6
10 M.ウェーバー レッドブル 4
11 中嶋一貴 ウィリアムズ 3
12 S.ブルデー トロロッソ 2
13 D.クルサード レッドブル 0
14 T.グロック トヨタ 0
15 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 0
16 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 0
17 N.ピケJr. ルノー 0
18 G.フィジケラ フォースインディア 0
19 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM 0
20 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 0
21 A.スーティル フォースインディア 0
- S.フェテル トロロッソ 0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 BMWザウバー 30
2 フェラーリ 29
3 マクラーレン 28
4 ウィリアムズ 10
5 トヨタ 8
6 ルノー 6
7 レッドブル 4
8 トロロッソ 2
9 Honda Racing F1 Team 0
10 フォースインディア 0
11 SUPER AGURI F1 TEAM 0